2010年2月の読了本まとめ

2010年3月 1日 22:50 2010年2月の読了本まとめ
人が学ぶ昆虫の知恵
人が学ぶ昆虫の知恵
普後一著。
昆虫の生態と、それが人間の生活にどのように影響しているかについて、丁寧に解説している本。
なんだけど、何の説明もなしに化学系の専門用語がバンバン出てきたり、詳しい説明のない単位の数字が出てきてちょっと読みにくかった。
あと、見開きで左が文章、右が図表、という構成になっているんだけど、明らかに右の図表にするネタがなくて適当に入れました的なページが散見されてちょっと笑ってしまった。
2月3日読了。
シーズ・ザ・デイ
シーズ・ザ・デイ
鈴木光司著。
親から子、そのまた子へと受け継がれていく因縁、のようなものがテーマかな。
ストーリーの展開には意外性はなかったけど、多分そもそもそういうものを求める作品じゃないね。
張り巡らされた因縁が一点に収束していくのは読んでいて心地良かった。
あと、鈴木さんは海と子供と父親としての自分が大好きなんだろうなぁ、というのが凄く伝わってくる作品だった気がします。
2月7日読了。
仕事で使える!Twitter超入門
仕事で使える!Twitter超入門
小川浩著。
前半の、Twitter入門編的な部分はこれから始める人にとっては有用なんじゃないでしょうか。
ただ、既に機能面の紹介においてもやや情報が古くなってしまってるあたりがTwitterにおける時間の流れの速さを皮肉にも証明している。
日本におけるビジネスでの活用事例の紹介は著者ご自身が関わっているものにちょっと偏りすぎてて微妙かも。
2月7日読了。
可笑しな家
可笑しな家
黒崎敏著。
世界中の変な家をたくさん集めた写真集みたいな本。
全ページフルカラーで、さまざまな魅力的な家の写真が載っていて、想像力をかきたてられる。
外観だけでなく、家の内部の写真ももっと豊富だったらさらに良かったかなあ。
2月8日読了。
女王様と私
女王様と私
歌野晶午著。
メタ的な要素の入ったミステリは好物なので非常に楽しんで読めた。
超展開に思わず吹き出してしまったものの、そこで設定される新たなルールというギミックをうまく利用してオチのどんでん返しに持ってくる展開は見事。
妄想に現実逃避するという行為と、自分がこうやって読書を楽しむこととの間に果して差異はあるのか。
来未が非常に魅力的なキャラだったのも印象的。
2月8日読了。
影との戦い ゲド戦記I
影との戦い ゲド戦記I
ル・グウィン著。
二十数年ぶりの再読。
前に読んだのは小学校1・2年生くらいの頃だったかな。
さすがにちょっと難しかったけど、やっぱり根っこの部分はしっかり覚えていたみたい。
印象深い作品。
年取った今読み返すと、魅力的な世界観の描写が本当に素晴らしいなあと思う。
随所に説教臭いことが散りばめられてるんだけど、それが嫌味じゃないのが良いなと思う。
2月13日読了。
こわれた腕環 ゲド戦記II
こわれた腕環 ゲド戦記II
ル・グウィン著。
二十数年ぶりの再読。
小学生時代に読んだ時は、正直ゲドがなかなか出てこないし話も地味だしで、あんまり楽しくなかったんだけど、今読むと非常に面白かった。
アルハ/テナーの内面の描写と、迷宮の闇の描写が素晴らしい。
ゲドが現れてからの急展開ももちろん楽しかった。
一巻に引き続き、この巻でも「名乗り」のシーンがとても感動的に描かれていて好きだな。
迷宮を出てからのテナーの葛藤も説得力があってよかった。
2月20日読了。
怪獣記
怪獣記
高野秀行著。
トルコのジャナワールというUMAを探しに行った取材旅行記。
軽快で読みやすい文章に惹かれて、一気にのめり込んで読めた。面白い。
ジャナワールの探索自体も非常に面白いんだけど、クルド人問題なども含め、トルコの文化というか空気というか、そういうものがわかりやすく伝わってきて、とても興味深かった。
著者が楽しみながら取材旅行をしていたのが凄く伝わってくる本でした。
終盤で出てきた謎の物体を目撃する夢を見るほど影響を受けてしまった(笑)。
2月22日読了。
容疑者Xの献身
容疑者Xの献身
東野圭吾著。
オーソドックスな倒叙物かと思いきや......という感じか。
主要登場人物四者それぞれの前に立ちはだかる「謎」の複雑な入れ子構造はさすが。
シリーズ物の作品で、こんな大掛かりなトリックを持ってくるというのは何となく意外だった。
読んでいる間中、良い具合に翻弄されて、ラストで口あんぐり、という具合に楽しんで読めた。
石神の「献身」が美しいものなのか醜いものなのか、という以前に「このトリックありきで作られた物語」というのが透けて見えたのが強いて言えば残念な気もする。
2月23日読了。

2010年2月の読了本は9冊でした。
意外に『ゲド戦記』を読むのに時間がかかった印象。これ、小学校低学年の時に読んだけど正直ほとんど理解できてなかったんじゃ......。

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2010年1月の読了本まとめ

2010年2月21日 18:35 2010年1月の読了本まとめ
荊の城 上
荊の城 上
サラ・ウォーターズ著。
この作者の作品の持つ、独特の空気は結構好き。
何とも薄暗くてじめじめしてる感じが好物です。
第一部の中盤、少しダレたけど、第一部の衝撃のラストから一気にのめり込んで読んだ。
スウとモード、二人の視点から語られる同一の出来事の描写の差異が面白い。
下巻の展開に期待。
1月2日読了。
荊の城 下
荊の城 下
サラ・ウォーターズ著。
どんでん返しまくりっぷりが心地良い。
上巻の第一部ラスト以降は思いっきりのめり込んで読めました。
時代考察が緻密というか、十九世紀ロンドンの空気が肌に伝わってくるかのような細かい描写も良かった。
でも、推理小説というよりは百合恋愛小説だね。
面白かったけど。
あと、スウが病院で段々心が病んでいくあたりの描写も凄まじいものを感じた。
1月6日読了。
ロードス島戦記 5
ロードス島戦記 5
水野良著。
十数年ぶりの再読。
シリーズ後半の中では綺麗にまとまっていて好きな作品。
リプレイ原作じゃないパートの方が、物語としてまとまってる気がする。
三つの中編が入ってるけど、「遺跡探索」「多人数での戦争」「辺境の村での小規模戦」と、それぞれTRPGでありそうな要素をうまく絡めてるなぁと思った。
駆け足気味なせいで、レドリックとレオナーの印象がやや薄いのがちょっともったいないような気もするけど、これはこれで良いのかな。
1月7日読了。
ロードス島戦記 6
ロードス島戦記 6
水野良著。
十数年ぶりの再読。
当時はリプレイも読んでたから主人公交代や急激な登場人物の増加に特に違和感なかったけど、改めて小説の一シリーズとして通して読み返すと、さすがにちょっと唐突過ぎた感は否めない。
群像劇の色合いが濃くなって、「パーンの成長物語」から真の意味で「ロードス島戦記」になってきたという感じ。
あと小ニース可愛いよ小ニース。
1月11日読了。
ロードス島戦記 7
ロードス島戦記 7
水野良著。
十数年ぶりの再読。
改めて最初から連続して読み返すと、一巻と最終巻での文章力の差が凄い。
リアルタイムで刊行を追ってた頃は、作者と読者が共に成長してた物語だったんだなぁ。
年取ってから読むと、妻と娘が大変なことになってるスレインの境遇に感情移入して何とも......。
正に大団円なラストで良かった。
1月12日読了。
Twitter社会論
Twitter社会論
津田大介著。
Twitterによって、社会・マスコミ/ジャーナリズム・政治がどのように影響を受けるか、という内容。
著者がジャーナリストだけあって、ジャーナリズムや政治に関する記述には熱いものを感じた。
その反面、ビジネス利用の事例紹介はいかにも「書かなきゃいけないから書いた」という感じがして思わず吹いたw
あと、既に紹介されてる各種事例が懐かしい物になってるあたりに、Twitter界隈の時間の流れの速さを感じる。
1月14日読了。
モンスターの逆襲 山本弘著。
二十数年ぶりの再読。
和製ゲームブック屈指の名作。
主人公がモンスターという設定も異色で新鮮だけど、何よりも変身システムが楽しい。
全50種以上のモンスターに随時変身してイベントを進めていくという仕組みは、非常に面白かった。
戦闘システムがやや大味で「必勝ルート」的な物がないのが評価が別れる気はする。
ストーリー面では終盤の意外な展開が、なかなか熱いと思った。
1月18日読了。
ツイッター 140文字が世界を変える
ツイッター 140文字が世界を変える
コグレマサト、いしたにまさき著。
初心者に「Twitterとはどういうものか」を説明するのに丁度良い内容とボリュームだと思う。
ツボを押さえてて良かった。
ただ、文章がフレンドリーな割に、妙に読みにくかった。
シンプルな内容なのに一文が長いせいかな?
1月19日読了。
週刊 ダイヤモンド 2010年 1/23号
週刊 ダイヤモンド 2010年 1/23号
Twitter特集を中心にさらっと流し読み。
堀江さんと津田さんの対談が面白かった。
1月19日読了。
Twitterマーケティング
Twitterマーケティング
山崎富美、野崎耕司、斉藤徹、川井拓也著。
正直Twitterの提灯記事的な本かと思ってあんまり期待してなかったんですが、意外なボリュームに驚き。
Twitterをマーケティングに利用する際の注意点や、効果が見込める点などについて、かなり細かく記されている。
実際の活用事例や、各種ツールの紹介も豊富だが、海外企業の事例や海外のツールに偏り気味なのがちょっと不満点か。
とはいえ非常に参考になりました。
1月21日読了。
クロスイッチ
クロスイッチ
電通「クロスメディア開発プロジェクト」チーム著。
人を動かすためのシナリオ作り。
なるほどなぁという感じ。
事例も豊富だけど、大掛かりな割には自分は知らないプロモーションがほとんどだった。
興味がある人を惹きつければ良いわけだから、それでも良いんだろう。
結構ノウハウを惜しみなく公開してる印象だけど、電通の持つ膨大なマーケティングデータベースがあるからこそ効果的にできる、という部分があるので、この本自体が電通の見込み客に対するクロスメディアマーケティングの一環としてよくできた本、ということなんだろう。
1月22日読了。
自治体Webサイトはなぜ使いにくいのか?
自治体Webサイトはなぜ使いにくいのか?
安井秀行著。
自治体や公共機関のWebサイト製作・運営に携わっているなら一読の価値があると思う。
現在の自治体Webサイトの問題点と、それに対する提案が綺麗にまとまっている。
自治体Webサイトだけでなく、企業Webサイトでも根本的な部分は応用可能だと思う。
1月23日読了。
ハイエルフの森
ハイエルフの森
水野良著。
十数年ぶりの再読。
ディードリット、あるいはエルフに焦点を当てた短編集。
ストーリーとしては、どの短編も最初からどういう展開でどういう結末を迎えるのかが丸わかりなので、あまりのめり込んで読めるタイプのものではないかな。
ディードの奮闘によって、徐々にハイエルフ達に人間を理解させていく物語として全体を見れば、綺麗にまとまっていると思う。
最後の話は確かに時系列的にもディードの性格に違和感があるかも。
1月24日読了。
エール 鈴木光司著。
かつて『リング』が出たとき、そのタイトルから格闘技の小説かと思った......みたいな話をどこかで読んだ気がするけど、まさにそっちの「リング」の話。
「闘い」をテーマに、人生の色々なものと闘っている色んな人が登場する。
一応全体で一つの物語だけど、連作短編的な感じでさくっと読めた。
ストーリー的に意外性はないけど、直球勝負なテーマで良かったと思う。
1月24日読了。
黒衣の騎士
黒衣の騎士
水野良著。
十数年ぶりの再読。
アシュラムに焦点を当てたロードス外伝。
同じロードス外伝でも『ハイエルフの森』より格段に面白かった。
特にアシュラムとベルドの出会いを描いた『暗黒の覇者』と、ピロテースとの出会いを描いた『永遠のはじまり』が良かった。
ただ「クリスタニア」は全く読んだことがないので、ラストの世界観の大幅な変容には正直ちょっと違和感を覚えた。
それにしても戦記一巻でたった一言捨て台詞を吐いただけのキャラがよくここまで育ったものだなぁ。
1月25日読了。

2010年の読了本は15冊でした。
ビジネス系の本が珍しく多くて、正直読んでてしんどかったりもしたw

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2009年12月の読了本まとめ

2010年1月 6日 21:07 2009年12月の読了本まとめ
ロードス島戦記
ロードス島戦記
水野良著。
十数年ぶりに何度目かの再読。
懐かしい。とにかく懐かしかった。
ファンタジー入門的な位置付けの作品として、非常にとっかかりやすい良作。
ただ、今読むとさすがに擬音語の多用や安っぽい台詞等、文章力がちょっと......という感じではありますね(笑)。
とはいえ良いストーリーだと思う。
あと、年を取るとウッドやスレインに感情移入できますね。
12月6日読了。
ネバーランドのカボチャ男 林友彦著。
和製ゲームブックの傑作『ネバーランド』シリーズの最終巻。
前二作とは違って初読のため、完全に新鮮な気分で楽しめた。
ボードゲームとゲームブックを足したシステムで、盤上のマスに書かれたパラグラフ番号を読むとイベントが起きる、という感じ。
序盤の戦闘バランスが非常に厳しかったけど、最後までプレイして全体を見ると、シリーズ最高のバランスの良さだった。
謎解き等の難易度はマルチプレイ前提ということもあり、低め。
ゲーム性重視のため、読み物としての良さはあまり感じられなかったのが残念だが面白かった。
いつかマルチプレイしたい。
12月10日読了。
ありえない!? 生物進化論
ありえない!? 生物進化論
北村雄一著。
クジラがカバに近い生物から進化した話、恐竜から鳥に進化した話、パージェス頁岩のカンブリア紀の節足動物群を題材に、進化の歴史と、生物の分類学の手法について解説した本。
文章も、添えられたイラストも、なかなかわかりやすくて良かった。
グールドの『ワンダフル・ライフ』に対する最近の評価に関する記述が印象的。
恐竜大好きっ子だったけど、新生代初期の哺乳類や鳥類に興味が出てきた。
12月11日読了。
ダーウィンの思想
ダーウィンの思想
内井惣七著。
ダーウィンがどのような思想の発展を経て自然淘汰説に辿り着き、『種の起源』を著し、「特別な存在」であった「人間」を、進化論の枠内に放り込んだのかを、時代を追って解説している。
非常に面白かった。
道徳感覚・共感能力と呼ばれるものが、自然淘汰によってどのように形成されていくのかという考察が興味深かった。
様々な社会的背景による影響を、ダーウィンがどのように受けていったのかが非常にわかりやすかった。
12月13日読了。
ロードス島戦記 2
ロードス島戦記 2
水野良著。
十数年ぶりに何度目かの再読。
シリーズで一、二を争う好きなエピソードだったことを、久しぶりに読み返して改めて思い出した。
細かい描写とかを結構覚えていて驚き。
今読むと、一巻と比較して水野さんの文章力が上がってるのがよくわかる(笑)。
魅力的な登場人物が沢山出てくるのがこのシリーズの売りですね。
特にナルディアの存在感は圧倒的。
12月14日読了。
クマムシ?!
クマムシ?!
鈴木忠著。
「不死身の最強生物」として有名なクマムシの解説書。
冒頭から、著者のクマムシ研究の楽しさが凄く伝わってきて非常にワクワクして、一気にのめり込んで読めた。
僕自身もほぼ鵜呑みにして信じていた「不死身伝説」の真相を、冷静に分析し解説してくれたのはありがたがった。
必ずしも「不死身」ではないとわかっても、さらに魅力的なクマムシの生態に興味が湧きまくり。
まだまだ謎の多い生物なので、わからないことははっきり「わからない」と断じているところも好印象。
研究が進んでさらに詳しい生態が知られるようになるのが楽しみ。
12月15日読了。
犯罪小説家
犯罪小説家
雫井脩介著。
非常に好きな作品だった。
冒頭で解決すべき事件が提示されるわけでもなく、淡々と進んでいくストーリーの裏に、何となく流れる不穏な空気。
いつまで経っても微妙に見えない物語の着地点。
こういうスロースターター的なサスペンスは、ハマると大好物。
主要人物がみんな病んでいて、その行動が当たり前のように記述されてるからこっちまでおかしくなりそうな雰囲気が良かった。
小野川の「この感覚、映画にしてえ」という台詞と、メタ的・再帰的なラストが強く印象に残った。
あと『犯人に告ぐ』読んだ時も思ったけど、ウザい人を描くのがうまいなあ(笑)。
12月16日読了。
展覧会の絵
展覧会の絵
森山安雄著。
数年ぶりの再読。
和製ゲームブック屈指の名作。
ゲーム的要素よりもストーリー部分重視で、冒頭から一気に作品世界に引き込まれる構成が魅力的。
ラストはなかなか感動できる。
一方で、ゲーム的要素としては、あまりにもダイスによるランダム性に依存している部分が多すぎて少々不満が残る。
持ってれば少し有利になるようなアイテムはまだしも、最重要アイテムである宝石の一部さえ、単純にダイスの出目で入手が左右されるのはどうかと。
でも「複数の箱庭的小世界を順に旅していく」というストーリーは大好物なので非常に好きな作品。
12月19日読了。
深海生物ファイル
深海生物ファイル
北村雄一著。
奇妙な深海生物を沢山紹介している本。
前半はカラーの写真が豊富で、眺めているだけでも楽しい。
後半は、色んな深海生物をテキストとイラストで紹介している。
「どのように進化してこういう奇妙な生態を獲得したのか」みたいな深い考察はあんまりなかったのがちょっと物足りなかったけど、大まかに「どんな深海生物がいるのか」を知るのにはちょうど良かった。
12月20日読了。
魔法の使徒 上
魔法の使徒 上
マーセデス・ラッキー著。
ヴァルデマール年代記最新刊。
正直、今までのシリーズ全部読んでるからこれも読まないと、みたいな義務感だけで読み始めたんだけど、予想してたよりずっと面白かった。
冒頭で主人公が置かれている環境が、タリアやケロウィンそっくりだけど、これはもうシリーズ恒例のお約束みたいなもんと好意的に受け取った方が良いんだろう(笑)。
この作者は登場人物が少ない物語のほうが面白いな、と『風』三部作後半と本作を比べて思った。
下巻が楽しみ。
12月21日読了。
魔法の使徒 下
魔法の使徒 下
マーセデス・ラッキー著。
ヴァルデマール年代記最新刊。
シリーズ内でも『風』『矢』あたりの三部作よりよっぽど面白かった。
序盤からひたすらヴァニエルに不幸が襲いかかりまくって、終盤精神的に成長した彼が自分に与えられた責任に目覚めて救われる、という展開がなかなか爽快。
十二国記の『月の影~」と展開がちょっと似てるかな。
でかいスケールで国同士の戦争云々より、キャラクターの内面に焦点をあわせて描写された物語のほうが面白いですね、この作者さんは。
12月24日読了。
ロードス島戦記 3
ロードス島戦記 3
水野良著。
十数年ぶりの再読。
一気に主要人物が増えたけど、改めて読むと、うまく活躍の場を分散させているなぁと思った。
一巻の頃からちょっと首をひねるレベルだったパーンの名声の高さは既に無駄にインフレしてる感がある。
一方で、ドラゴンを圧倒的に強い存在として描写しているような、ある意味での現実的な部分もあり。
このアンバランスさがロードスだなぁと思う。いい意味でね。
12月25日読了。
ロードス島戦記 4
ロードス島戦記 4
水野良著。
十数年ぶりの再読。
ラストの呉越同舟っぷりが熱い。
この上下巻だけでなく、この後のストーリーに大きく関わってくる伏線も綺麗に張ってあって、一番『ロードス島戦記』というストーリーを大きく膨らませた巻かもしれない。
上巻では凄く強大に描かれていたドラゴンが、下巻では結構あっけなく倒されちゃうのがちょっと残念かな。
このあたりから群像劇としての色が濃くなってきた気がします。
12月26日読了。
竜の血を継ぐ者
竜の血を継ぐ者
中河竜都著。
数年ぶりの再読。
旧題『ドラゴンバスター』のリメイク版ゲームブック。
非常に完成度の高い、双方向型のゲームブックでした。
ゲームシステムや戦闘バランスもなかなか緻密に計算されているので、キャラ育成が楽しかった。
ストーリー的には、序盤から双方向ゆえにどこにでも行けるせいで最初はちょっと盛り上がりに欠けるけど、終盤の展開は非常に熱い。
意外なラストも良い感じ。
メタ的に見たとき、どうあがいてもハッピーエンドにならないあたり賛否両論だろうなと思うけど、個人的には好きだなぁ。
12月28日読了。
へんないきもの
へんないきもの
早川いくを著。
広く浅く、変な生き物達を紹介した本。
文章はツボにはまれば面白いんだろうけど、無理に笑いを取ろうとしている感が正直くどい。
もうちょっと真面目な解説を期待してたけど、それはこの本に期待することじゃなかったみたい。
イラストは凄くリアルで綺麗だったので良かった。
あと、アザラシのタマちゃんと、ツチノコの考察は素直に面白かった。
12月31日読了。

2009年12月の読了本は、15冊でした。

そして2009年に読んだ本は合計113冊でした。
無事、2009年の目標だった「年間100冊」は達成できました。めでたしめでたし。

2010年の目標は、月平均10冊計算で、年間120冊にしときましょうか。

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2009年11月の読了本まとめ

2009年12月 1日 23:59 2009年11月の読了本まとめ
スペース
スペース
加納朋子著。
数年ぶりの再読。
今までの駒子シリーズは連作短編形式だったけど、本作は中編二作の構成。
『スペース』の延々と手紙が続くくだりはさすがにちょっと退屈だったけど、最後まで読めばその構成に必然性があったのかなと思う。
駒子と瀬尾さんは、今回はどちらかというと脇役的な立ち位置だけど「他の人物の視点から見た駒子の人物像」や「瀬尾さんの過去」など、シリーズを読んできた人にはにやりとできる要素も満載。
特に、外から見た駒子の天然不思議ちゃんっぷりには、見る人によってその人となりは大きく変わるんだなあ、と色々と考えさせられた。
11月1日読了。
キーボード配列QWERTYの謎
キーボード配列QWERTYの謎
安岡孝一、安岡素子著。
タイプライターが世に生まれてから現在のコンピュータに至るまでの、キーボード関連業界の歴史をまとめた本。
結局「何故QWERTY配列が普及したのか」はよくわかったが「そもそも何故QWERTY配列が生み出されたか」は曖昧なままだった。
業界の歴史を描いた読み物としては、特許やトラストを巡るやりとりや、メーカーをバックにつけたタイピング合戦のパフォーマンスなど、非常に興味深く読めた。
ただ、全然人名や社名が頭に入って来なくて、把握するのに苦労した。
あとおまけ程度でも日本語のかな配列の由来にも言及して欲しかった。
11月4日読了。
犯人に告ぐ
犯人に告ぐ
雫井脩介著。
ミステリーではなく、一人の刑事の成長物語として読んだ。
先に映画を見ていたけど、珍しく原作より先に映像化を見ていて良かったと思えた。
一つ目の誘拐事件捜査の失敗において晒した醜態や失ったものを、二つ目の誘拐事件捜査の上で取り戻していく、という構成は、非常にわかりやすくて良かった。
植草のどうしようもない無能っぷりに苛々させられるのは、まんまと作者の思惑にはまっちゃってるんだろうな。
かなりご都合主義的ではあるものの、巻島が色んなことに落とし前をつける物語として綺麗にまとまってたと思う。
11月7日読了。
卒業
卒業
東野圭吾著。
うーん、変な学生達に全く感情移入できなくて、ストーリーとしての面白さは感じられなかった。
トリックもわざわざ図解までつけて解説してくれてるんだけど、意外感がなくて微妙。
築き上げた友情の崩壊、というテーマも、最初からあんまり友情が感じられなくて実感が湧かなかった。
期待しすぎたかな。
11月8日読了。
ニフルハイムのユリ 林友彦著。
数年ぶりに何度目かの再読。
和製ゲームブックの傑作。『ネバーランドのリンゴ』の続編。
相変わらずサドンデスの多さと「三人のティルト」というバランス調整は見事。
フィールド上をくまなく歩かないと解けない様々な謎の豊富さも健在。
ただ、こちら側の戦力がどんどんインフレしてしまって後半の戦闘に全く緊張感がないのが難点か。
独特の世界観と、優しい文体が醸し出すメルヘンな雰囲気は大好き。
続編への伏線を張りまくってるのにこれで実質シリーズ終了なのが寂しいところ。
11月16日読了。
ささらさや
ささらさや
加納朋子著。
数年ぶりの再読。
加納さんお得意の日常の謎系連作短編ミステリ。
ではあるけど、ミステリ要素はおまけみたいなもんで、主人公の「引越し先の町の人々との出会いを通しての成長物語」がメインかな。
初読時は主人公のサヤの頼りなさにイライラしてあんまり良い印象がなかった作品だったけど、自分が結婚してから読むと凄く印象が変わった。
多分子供ができたらさらに変わるんだろうなぁ。
三婆初勢揃いの『空っぽの箱』が好き。というか三婆が好き(笑)。
11月16日読了。
アリはなぜ一列に歩くか 山岡亮平著。
アリをはじめとする社会性昆虫を中心に、フェロモン等の化学物質でコミュニケーションを取る様々な生物についての本。
各章毎に別の生物の生態についてが書かれているような感じで、全体的なまとまりには欠けたけど、どの章も読んでいて非常に興味深かった。
化学的な観点からの生物へのアプローチ中心というタイプの本は今まであまり読んだことがなかったので新鮮だった。
11月20日読了。
てるてるあした
てるてるあした
加納朋子著。
不覚にも泣いた。
今まで読んだ加納さんの作品の中でも一、二を争う名作なんじゃないだろうか。
主人公・照代の年齢相応の子供っぽさは、最初はちょっとイラっとさせられるけど、この物語の中でこの子は成長していくんだろうなということがすぐに見て取れて、後は三婆やさや達と同じように照代の成長を見守る視点で楽しめた。
『ささらさや』で登場した魅力溢れる人物達がまた登場するのも嬉しかったし、ちょっとひやっとするホラーっぽい要素もスパイスが効いてて良かった。
照代を取り囲む人達の温かさにくらくらきた。
11月22日読了。
ニッポンの恐竜
ニッポンの恐竜
笹沢教一著。
恐竜の生態とかの考察を解説した本は色々読んだけど、恐竜の化石発掘や論文発表に携わる人達に関する歴史というのは全然読んだことがなかったので、非常に興味深かった。
しかも海外ではなく日本における発掘の話ということで、親近感も沸いて集中して読めた。
「研究」と「町おこし」との板ばさみ、というなかなかに解決の難しそうな問題が印象的。
近いうちに兵庫と福井の博物館には行きたい。
11月23日読了。
ありとあらゆるアリの話 久保田政雄著。
全体的に『蟻の自然誌』の内容をより一般向けに薄めた本、という印象。
復習に良かった。
あと、著者の調査や研究における体験談も結構豊富に記されているので、読んでて楽しかった。
最後の章の『アリをペットとして飼育する』を読んだら、女王含む巣丸ごと蟻を飼いたくなってしまってちょっと困った(笑)。
11月26日読了。
ある閉ざされた雪の山荘で
ある閉ざされた雪の山荘で
東野圭吾著。
メタミステリ的な作品はかなり好物なので、楽しんで読めた。
叙述トリックと設定を必然的な形で組み合わせた技量はさすがお見事!という感じ。
ただ、設定上仕方ないとは言え、登場人物それぞれの内面描写が一人を除いて皆無なので、各人物の区別が中盤までつかなくて感情移入もできず、困った。
とは言え非常に読みやすく、引き込まれてあっという間に読みきれた。
こういう作品は騙されて楽しんだもん勝ちだよね。
11月27日読了。
検屍官
検屍官
パトリシア・コーンウェル著。
ずば抜けて「ここが凄い!」っていうところはあんまりかったけど、非常に安定感のあるミステリで、ある意味安心して読めた。
情景描写が結構緻密で、洋画や海外ドラマのようなビジュアルが目に浮かぶようだった。
あと主人公ケイが政治的に追い詰められていく際の心情描写は巧みだったなぁ。
SQL云々の部分にリアリティを感じなかったのは20年近い時代差なのかな。
訳者後書きの足利事件への言及が何とも印象的......。
11月29日読了。
いま恐竜が生きていたら
いま恐竜が生きていたら
ドゥーガル・ディクソン著。
『アフターマン』をはじめ、ドゥーガル・ディクソンの一連の本は夢があって良いですね。
先日読んだ『恐竜の飼いかた教えます』と非常に似たコンセプトでどちらも比較的子供向けの内容だけど、こちらの方が読みやすさに関しては上かな?
CGとの合成写真は見てて非常にワクワクして良いです。
自分が子供の頃に読んでたら、きっと忘れられない大好きな一冊になってただろうな。
自分に子供ができたら読ませてみたい。
11月30日読了。

2009年11月の読了本は、13冊でした。
現時点で2009年に読んだ本は合計98冊。何とか目標の年間100冊は達成できそうです。

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2009年10月の読了本まとめ

2009年11月13日 23:59 2009年10月の読了本まとめ
諸王の冠
諸王の冠
スティーブ・ジャクソン著。
二十数年ぶりに再読。
ゲームブックの金字塔『ソーサリー』の最終巻。
圧倒的な難易度と、緻密なゲームデザインは正に名作。
怒涛のパラグラフジャンプをはじめ、読者の思考を逆手に取った数々の罠には舌を巻きました。
1~3巻で登場した人達との思わぬ再会なんかもあって、最終巻に相応しいボリュームの大作。
ほんとに面白かった。
10月6日読了。
利己的な遺伝子
利己的な遺伝子
リチャード・ドーキンス著。
数年ぶりの再読。
以前読んだときよりも、読んでてしっかり頭に入ってきた感じ。
自然淘汰を遺伝子単位で考えることが主題。
血縁淘汰とそれに付随する社会性昆虫の話や、延長された表現型、ESSの話なんかが興味深かった。
囚人のジレンマに関するプログラミングコンテストは、なんか楽しそう。
初読時の感想はこちら
10月11日読了。
バック・トウ・ザ・フューチャー 安田 均、TTG著。
二十数年ぶりの再読。
あの超有名映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のゲームブック版。
映画のストーリー通りに「正しい」ルートを進んでエンディングを迎えることもできるし、映画では主人公のマーティがとらなかった行動をとって、その結果を楽しむ、という遊び方もできる。
今から思うとゲームブック入門としては非常にできの良い作品だったように思う。
ついつい母親といくところまでいってしまって罪悪感に浸るのはお約束(笑)。
10月13日読了。
月曜日の水玉模様
月曜日の水玉模様
加納朋子著。
数年ぶりの再読。
加納さんお得意の連作短編集。
人も死なないし、全体的にほのぼのとした雰囲気が漂っているんだけど、実は起こっている事件はどれも非常にドロドロしていて人間の汚い部分が浮き彫りになってるあたり、なにげに黒くて好き。
「日常の謎」っていうけど、横領とか強盗とか子捨てとか、充分過ぎるほど非日常だろう(笑)。
これだけドロドロしているのに読後感が妙に爽やかなのが不思議。
都合よく偶然が起こりすぎる節はあるけど、そのおかげで綺麗にまとまってるともいえるかな。
初読時より深読みできて楽しかった。
10月14日読了。
蟻の自然誌
蟻の自然誌
バート・ヘルドブラー、エドワード・O・ ウィルソン著。
数年前に『利己的な遺伝子』を読んで以来、漠然と「社会性昆虫の生態の進化について詳しく分かり易く書かれた本が読みたいなー」と思ってたんですが、この本が正にそういう本だった。
ずっと読みたかったのはこの本だったんだなー。
めちゃくちゃ面白かった。
ある程度、血縁淘汰等に関する前提知識が要るけど、非常に細かくわかりやすく、様々な蟻の生態を解説してくれる良書でした。
写真やイラストも豊富なので、本書で紹介される色んなアリ達をイメージし易かったのも良かった。
10月17日読了。
ネバーランドのリンゴ 林友彦著。
数年ぶりに何度目かの再読。
和製ゲームブックの傑作のひとつ。
「ですます」調で綴られる童話風のメルヘンな世界観と、緻密に設計された双方向のシステムが気に入ってます。
サドンデスが多い代わりに、主人公が二回まで復活できるようになっているあたりのバランスも絶妙。
フィールドをくまなく歩かないと必須アイテムが見つからないあたりの難易度の高さも良い感じ。
ただし、ラストダンジョンの無駄なパラグラフの多さと無味乾燥さはやっぱりどうかと思う(笑)。
10月18日読了。
レインレイン・ボウ
レインレイン・ボウ
加納朋子著。
加納さんお得意の連作短編集。
『月曜日の水玉模様』の登場人物が再登場して嬉しい。
一人の女性の死という大きな軸を中心に、高校時代に部活で一緒だった女性達の、自分の社会的な立場に対する葛藤を描いている、というのがベースか。
そこにいわゆる「日常の謎」が絡んでくるわけですが、ミステリー要素はかなり薄め。
各篇の主人公の心理描写がメインと感じた。
とは言え、篇を追うにつれて徐々に浮き彫りになる大きな謎とその解決、という構成はさすが。
10月19日読了。
少年少女飛行倶楽部
少年少女飛行倶楽部
加納朋子著。
正に青春!って感じの爽やかな学園物。
加納さんの作品でここまでミステリ要素のない作品も珍しいですね。
個性豊かな登場人物達がみんな魅力的で良かった。
DQNネーム(ルナルナには笑った)にもちゃんと作品としての意味があって、「名前の風変わりさは親の支配の現れ」的な一文が印象的だった。
若さというか青さというか、なんかそんなものが眩しく感じられた良作。
10月20日読了。
アルゴリズムの絵本
アルゴリズムの絵本
(株)アンク著。
タイトルや表紙がとんでもなく初心者向けに易しくプログラミングを教えてくれる感満載だったので、今後自分が人に教える時の参考になればと思って読んでみたけど、内容は普通のC言語入門書だった。
このご時世、言語の選択の時点で初心者向けじゃないよなー。
10月21日読了。

2009年10月の読了本は、9冊でした。
月間10冊の目標が相変わらず達成できず......。

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2009年9月の読了本まとめ

2009年10月 1日 18:00 2009年9月の読了本まとめ
異端の数ゼロ
異端の数ゼロ
チャールズ・サイフェ著。
数年ぶりの再読。
「ゼロ」という概念がどのようにして生まれたか。
そして、数学だけでなく、宗教や哲学、美術、物理学・天文学等の様々な分野にどのような影響を及ぼしたのかが記されている。
物理学関連の部分は難解すぎて僕にはほとんど理解できなかったけど、それ以外の部分は非常に興味深く読めた。
特に前半の「ゼロ」の概念の誕生・発見まであたりのくだりと、終盤のブラックホールやビッグバン関連のあたりが読んでいて非常に楽しかった。
いつかもっと物理学を理解できるようになったら(なるのか?)また読みたい。
9月7日読了。
伝説の森(上)
伝説の森(上)
マーセデス・ラッキー著。
『ヴァルデマール年代記』シリーズの『ヴァルデマールの風』三部作の三作目。
巻を追う毎に主要登場人物がどんどん増えていっているせいで、ちょっと各キャラの掘り下げができきってない印象。
とは言え、やっぱりこの人は、キャラ同士のキャッキャウフフっぷりを魅力的に描くなあ、とも思った。
味方側・敵側の立場を交互に描いているのが、シリーズ内で知る限りこの三部作だけなのでなかなか新鮮。
あとファンとしては、やっぱりもっとタリアやケロウィンを登場させて欲しいという気持ちもある。
9月17日読了。
伝説の森(下)
伝説の森(下)
マーセデス・ラッキー著。
『ヴァルデマール年代記』シリーズの『ヴァルデマールの風』三部作の三作目。
上巻より引き込まれて一気に読めました。面白かった。
ただやっぱり主要人物が多すぎて、それぞれの内面を掘り下げられきってないというか......ちょっと欲張りすぎてる感があるかな。
この三部作、最後の決戦が毎回あっさり風味なのは意図的なものなんだろうか。
あとケロウィンが<隼じるし>っていう度に吹きかけた(笑)。
9月18日読了。
はじまりの島
はじまりの島
柳広司著。
ダーウィンが有名なビーグル号での航海中に、殺人事件に巻き込まれていた、という設定のミステリ。
最初は実在の人物であるダーウィンを探偵役に据える必要性はあるのか?とちょっと疑問だったけど、歴史的事実と虚構とをうまく織り交ぜて説得力のあるストーリーと結末になっていた気がする。
特に真犯人の動機の皮肉さは、歴史を舞台としたからこそわかりやすく浮き彫りになった気がする。
単純にミステリとしてもしっかりまとまった良作でした。
9月20日読了。
魔法飛行
魔法飛行
加納朋子著。
数年ぶりの再読。
前作『ななつのこ』と同様に、連作短編集という体裁をとっているけど、全体を通して一つの大きな謎が横たわっている、という構成は読んでいて楽しく、解決後のスッキリ感も良い。
主人公駒子の作中作という設定の本文が、編を重ねる毎に文章力が上がって読みやすい文になっていくところは非常に芸が細かいな、と思った。
最後まで黒幕(?)を細かく描写せず、瀬尾さんの推理と関係者の証言だけのぼやけた人物像のままにしたのは毒があって良いと思った。
あと、無粋なツッコミですが、プテラノドンは恐竜じゃないです(笑)。
初読時の感想はこちら
9月24日読了。

2009年9月の読了本は、たったの5冊でした。
ここのところ読書ペースが下がってるなー。年間100冊という目標がちょっとやばくなってきてる......!

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2009年8月の読了本まとめ

2009年9月19日 18:29 2009年8月の読了本まとめ
宿命の囁き(上)
宿命の囁き(上)
マーセデス・ラッキー著。
『ヴァルデマール年代記』の『ヴァルデマールの風』三部作の第一部。
数年ぶりの再読。はじめて読んだときもそうだったけど、エルスペスのパートは楽しくすいすい読めるのに、<暗き風>のパートはどうも読み進めるのに時間がかかった。
序盤、タレ=エイドゥラスの生活とかを細かく描写する必要があるせいで、ストーリーがあまり進展しないせいなのか、<暗き風>がネガティブで読んでていらいらするせいなのか、著者の描く男性主人公に感情移入しにくいせいなのか......。全部かな。
一方のエルスペスのパートは、読みやすい代わりにこの上巻ではかなり薄っぺらい印象。
8月2日読了。
宿命の囁き(下)
宿命の囁き(下)
マーセデス・ラッキー著。
数年ぶりの再読。<もとめ>の過去や、シン=エイ=インとテイレドゥラスの成り立ちなど、シリーズ全体を通しての大きな謎が明かされるので、没頭して読めました。
上巻ではいまいち盛り上がりに欠けたストーリー展開も、下巻で様々な複線が綺麗に紐解かれて、読んでいて心地よい。
ただ、モーンライズとの決戦は、もうちょっと盛り上がって欲しかったかも。
とはいえ、三部作の第一部なので今後の展開に期待。この続きからは未読だったと思うので。
8月6日読了。
恐竜大紀行
恐竜大紀行
岸大武郎著。
週間少年ジャンプで、昔こんな学習マンガ的なのが連載されていたとは知らなかった。
恐竜を取り扱っているけど、時代によって諸説入り乱れて解釈の変わる、恐竜の生態の紹介とかがメインテーマではなく、生と死とか、食物連鎖とか、その辺の普遍的なものがテーマなのかなと思った。
絵が丁寧に書き込まれてて良かったです。
8月6日読了。
世界一なぞめいた日本の伝説・奇譚
世界一なぞめいた日本の伝説・奇譚
鳥遊まき著。
同著者の『世界一おもしろい日本神話の物語』がなかなかわかりやすくて良かったので、こちらも読んでみた。
『日本神話』の方が、一本の「歴史」の流れに沿ってまとめられていたのに対して、こちらは単に様々な伝説や説話をピックアップしてまとめただけなので、一貫性に欠けた印象。
でも、わかりやすく要約されているので、子供向けの入門的な位置付けとしては良いんじゃないでしょうか。
8月8日読了。
ナショナルジオグラフィック2009年8月号
ナショナルジオグラフィック2009年8月号
生物の擬態の特集が良かった。
いくら文章で○○という虫は□□という虫そっくりに擬態している、とか言われても想像力が追いつかないけど、鮮明な写真を一枚見せられれば大きな説得力があるので、写真の多いこの雑誌にはぴったりの企画だったのでは。
特にデコメハリアリに擬態するホソヘリカメムシの幼虫の酷似っぷりには衝撃を受けた。
8月10日読了。
恐竜の飼いかた教えます
恐竜の飼いかた教えます
ロバート・マッシュ著。
以前からミクロラプトルを飼いたいと思っていたので、非常に参考になりました。
キャットフードやドッグフードで飼育できるということがわかって一安心。
今度中国に旅行に行った時にでも、買って帰ろうと思います。
でも本書を読んでると、始祖鳥も飼いたくなってしまった。
広い家じゃないと飼えなさそうなので、ロンギスクアマを繁殖させて、羽毛を売ってお金を稼いで大きな家を買おうと思います。
8月13日読了。
失われし一族(上)
失われし一族(上)
マーセデス・ラッキー著。
『ヴァルデマール年代記』シリーズの『ヴァルデマールの風』三部作の第二部。
いいねいいね~。
エルスペス、スキッフ、暗き風、ナイアラ。四人の視点がめまぐるしく代わって物語が進んでいくけど、違和感なく楽しく読めた。
四人それぞれの若々しい悩みが、読んでて甘酸っぱい(笑)。
各登場人物の内面描写中心で、特に大きな事件的なものが何も起きていないので、下巻に期待。
あと、魔法の交点やら地脈やらを細かく描写してるけど、さっぱりイメージできなくて退屈なのだけが難点。
8月15日読了。
失われし一族(下)
失われし一族(下)
マーセデス・ラッキー著。
『ヴァルデマール年代記』シリーズの『ヴァルデマールの風』三部作の第二部。
下巻でようやくストーリーが動き出し、なかなかスピーディな展開。
ただ、さすがに主要キャラが増えすぎて、ちょっと収集つかなくなりつつあるんじゃなかろうか。
それぞれが魅力的な登場人物であるだけに、ちょっとずつまんべんなく掘り下げるより、もっと集中して掘り下げて欲しかったかもしれない。
<暁の炎>とトレ=ヴァレンの関係は、ちょっと唐突過ぎた気も。
相変わらず、決戦シーンはあっさりめ。
8月18日読了。
ウォーレスの人魚
ウォーレスの人魚
岩井俊二著。
人魚に関する設定の、科学的な部分のリアリティと、オカルト的な部分の荒唐無稽さのバランスが非常に良くて、前半は非常に面白かった。
妙に説得力のある人魚の設定の紹介が終わって、中盤から本格的にストーリーが進んでいくものの、終盤になればなるほど盛り上がりに欠けたまま終わってしまったのが残念。
随時現れる謎と、その謎の種明かし、という構造には惹き付けられて楽しかったのは確か。
8月22日読了。

2009年8月の読了本は、9冊でした。
一ヶ月に最低10冊は読みたかったんですが、ボリュームのある本が多いとなかなか難しいですね。

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2009年7月の読了本まとめ

2009年9月15日 20:01 2009年7月の読了本まとめ
ナショナルジオグラフィック2009年7月号
ナショナルジオグラフィック2009年7月号
今回は自分が興味のある分野の記事ばっかりだったので、読んでてめちゃくちゃ楽しかった。
恐竜、シロナガスクジラ、天体望遠鏡。どれも良かったけど、一番印象に残ったのは、アンコールの遺跡の写真と、雨季にタライで村を移動している少年の写真。
7月2日読了。
ワイルドライフ・マネジメント入門
ワイルドライフ・マネジメント入門
三浦慎悟著。
恥ずかしながら「ワイルドライフ・マネジメント」という言葉は本書ではじめて目にしました。
「絶滅危惧種をいかに保護するか」みたいなことかと思ったら、もっともっと奥が深かった。
普段、何の疑問もなく受け入れている、生物の個体数が、様々な工夫や試行錯誤と、数学的な理論によって導き出されている数字だったんだなぁ、と感動しました。
7月4日読了。
魔の罠の都
魔の罠の都
スティーブ・ジャクソン著。
数年ぶりに再読。ゲームブックの金字塔『ソーサリー』の第二巻。旧題『城塞都市カーレ』。
20数年前、生まれて初めて読んだ本格的なゲームブックが、これだった(何故二巻から......)。
それだけに、思い入れが凄く大きいので、久しぶりに読んでも、細かいイベントまでしっかり覚えてた。
凄まじく殺伐とした街の雰囲気が、とにかく大好き。
難易度も一巻と比較して、格段に上がってますね。
クアガ(クーガ)の神殿での例のデストラップは、新訳版じゃないと理解不能。
7月4日読了。
1日3分!ケータイで月10万円稼ぐ方法
1日3分!ケータイで月10万円稼ぐ方法
基本、PCのメルマガと変わらないですかね。
リアル店舗のケータイメルマガのノウハウが読みたかったのに、何故かこんなの読んでた。
かなりのミスマッチっぷり。
7月5日読了。
ぐるぐる猿と歌う鳥
ぐるぐる猿と歌う鳥
加納朋子著。
凄く面白かった。
ミステリーランドの作品は、子供向けっていう名目はあるけど、大人が読んでも普通に楽しめるのが多いよね。
加納さんらしく、連作短編集的な構成の中に、一本大きな謎が、しっかりした背骨のように通っていて、綺麗にまとまっていた。
主人公やパック、あやをはじめ、登場人物も非常に魅力的でした。
7月5日読了。
恐竜vsほ乳類
恐竜vsほ乳類
三畳紀~白亜紀にかけての、恐竜と哺乳類の進化の歴史を、わかりやすくまとめた本。
比較的新しい情報も沢山載っていたし、CGによる再現図も豊富で、読んでいてわかりやすかったし、楽しかった。
7月9日読了。
天翔の矢
天翔の矢
マーセデス・ラッキー著。
ヴァルデマール年代記シリーズの『ヴァルデマールの使者』三部作三作目。
自分の精神的な状態に拠るところが大きいんだろうけど、なんかめちゃくちゃ感動した。
この三部作は、一巻・二巻がどうも盛り上がりに欠けると思っていたけど、作者が各巻の盛り上がりよりも、三巻でクライマックスを迎えるように伏線を張り巡らせることの方を重視した結果だったんだな。
しかし前半のダークは情けなすぎる......(笑)。
7月12日読了。
鼻行類
鼻行類
ハラルト・シュテュンプケ著。
何年も前に本書の存在を知って以来、ずっと読みたいと思っていたのがようやく叶いました。
が、期待が大きすぎたのかな......。思ったほど楽しめなかった。
解剖学的な専門用語が多くて、とっつきにくかったのかもしれない。
とは言え、バリエーション豊富な鼻行類の動物たちは魅力に溢れていてニヤニヤできた。
一部、さすがに悪ノリし過ぎじゃね?と感じる部分もあったけど、それも含めて本書の魅力だと思う。
7月17日読了。
七匹の大蛇
七匹の大蛇
スティーブ・ジャクソン著。
数年ぶりの再読。ゲームブックの金字塔『ソーサリー』の第三巻。
ボスである七匹の大蛇を、ゴールに辿り着くまでに何匹始末できるか、というゲーム要素が非常に魅力的な作品。
七匹全部に会うためには通らない、いわゆる外れルートにも、色々と面白いイベントがあって凝っている。
この新訳版は、基本的には好き(「記述」と「奇術」のジョークの訳なんかは拍手もの)だけど、「アルビル・マダルビル」だけは頂けないと思う。
あと、巻末のベニー松山さんの解説が熱い。
7月18日読了。
昆虫探偵
昆虫探偵
鳥飼否宇著。
目覚めるとゴキブリになっていた男が主人公、というカフカの『変身』を思わせる冒頭からはじまる、昆虫界のミステリ。
普通のミステリなら緻密なトリックの解明が真相に繋がる、みたいな感じだけど、本作ではその代わりに、様々な昆虫の意外な生態が事件の真相へと導いてくれる。
まともに推理小説として読むよりも、ストーリー仕立てで楽しく昆虫の生態が学べる本、という読み方をした方が楽しめると思う。
個人的には擬態の話が一番面白かった。
7月21日読了。
運命の剣(上)
運命の剣(上)
マーセデス・ラッキー著。
『ヴァルデマール年代記』の邦訳第四弾。数年ぶりの再読。
改めて読むとこのケロウィンの物語は、タリアのシリーズからはじまる使者とヴァルデマール国の物語の流れと、タルマとケスリーのシリーズから始まる<もとめ>やシン=エイ=イン関連の物語の流れを合流させる重要なポイントなんだな、としみじみ思った。
というかやっぱりタルマとケスリーの二人はこのシリーズの登場人物の中で群を抜いて魅力的だなぁ。
あと、ケロウィンの旅立ちのきっかけが、タルマのそれと酷似していることと、ケロウィンの最初の冒険が、ケスリーの娘ジャドリーのそれと何となく似ているところが興味深い。
7月26日読了。
運命の剣(下)
運命の剣(下)
マーセデス・ラッキー著。
『ヴァルデマール年代記』の邦訳第四弾。数年ぶりの再読。
一人前になったケロウィンの活躍は、読んでいて純粋に心地良い。
タリアのシリーズを読んでから改めて本書を読むと、終盤の展開にはニヤニヤしっぱなしですね。
ただ、終盤のダレンの能力については、もうちょっと事前に伏線があった方が良かった気がする。あまりにも唐突過ぎて、ご都合主義を感じた。
<使者>ケロウィンの活躍も読んでみたいなー。
7月27日読了。
2ちゃんねるはなぜ潰れないのか?
2ちゃんねるはなぜ潰れないのか?
西村博之著。
もう二年前の本かー。
ひろゆきさんは同世代だけど、さすがに見えてる世界が違うな。
とは言え、二年経った今となっては、そんなに尖ったことは言ってなかったんだなぁという印象。
7月28日読了。
テレビで売り上げ100倍にする私の方法
テレビで売り上げ100倍にする私の方法
野呂エイシロウ著。
web屋をやってると、ついつい「PR=web媒体」という考えに固執してしまいがちになってしまうけど、本書を読んで、「TVも意外と気軽に活用できる媒体かもしれない」と、ちょっと思えた。
あと、この著者は頭が良い人だなぁ、と。
ビジネス書で、これだけ巧みに伏線を張って、わかりやすく、かつ緻密に構築された書籍はあんまり読んだことがない(自分のもともとのビジネス書の読書量が少ないってのもあるかもしれないけど)。
7月28日読了。

というわけで、2009年7月の読書数は14冊でした。

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2009年6月の読了本まとめ

2009年9月12日 19:44 2009年6月の読了本まとめ
アフターマン
アフターマン
ドゥーガル・ディクソン著。
数年ぶりに何度目かの再読。
人類が滅亡した後、5000万年後の地球にはどんな生物が暮らしているのか、という if を本気で考察した本。
何度読んでも楽しいけど、生物の進化について、ある程度予備知識を持ってから読むと、さらに面白かった。
ペンギンから進化したクジラっぽいやつとか、コウモリの島とかが尖ってて好き。
正にサイエンスフィクション!
6月1日読了。
アマゾン・ドット・コムの光と影
アマゾン・ドット・コムの光と影
横田増生著。
非常に読みやすく、一気に読了しました。
4年前の本なので、ちょっと古いものの、物流の視点からアマゾンを分析する内容は、Web屋の僕には新鮮でした。
「階層化する労働現場」に関する筆者の危惧は、2009年現在、凄い勢いで一般常識化されていますね。
6月2日読了。
ナショナルジオグラフィック2009年6月号
ナショナルジオグラフィック2009年6月号
河に棲むピンクのイルカって、なんか良いな。
あと、アラブ系キリスト教徒の記事も良かった。
洞窟探検の記事は、なんか尻切れトンボな感じ。
6月3日読了。
7~モールモースの騎兵隊~オフィシャルガイドブック
7~モールモースの騎兵隊~オフィシャルガイドブック
俺、今度こそ『アルメセラ年代記』1000年目指すんだ......。
というか、ゲームの攻略本なんであんまり語ることがないです(笑)。
6月4日読了。
宿縁の矢
宿縁の矢
マーセデス・ラッキー著。
『ヴァルデマール年代記』シリーズの『ヴァルデマールの使者』三部作の二作目。
タルマとケスリーのシリーズが、比較的オーソドックスな冒険物であるのに対して、このシリーズは、登場人物の(というか主人公タリアの)内面に深く入り込む、挫折と成長のストーリーなんだな、という印象。
積雪で孤立したシーンの何とも言えないストレスと、その後の解放感の対比が心地よかった。
6月7日読了。
狐火の家
狐火の家
貴志祐介著。
『硝子のハンマー』の探偵コンビによる、密室物連作短編集。
この探偵コンビはなかなか魅力的なので、続編が出たのは嬉しいです。
読みやすくて、一気に読了。
特に表題作の『狐火の家』は、ところどころに散りばめられた不気味なメタファが秀逸。
『黒い牙』のトリックは、さすがに「ねーよwww」と思ったけど(笑)。
ラストの『犬のみぞ知る』は、何と言うか、バカバカしさが『逆転裁判』みたいだった。
6月7日読了。
アイズ
アイズ
鈴木光司著。
ホラー短編集。
どの作品も、どうにも釈然としない不気味な余韻を残して終わる物語......を意図して書かれているんだろうな、とは思った。
ただ、収録されている全ての作品でそれが成功しているようには見えなかった。
怪談的な余韻というよりは、消化不良だったり意味不明だったりするオチが目立った。
ちょっともったいないなー、と思う。
6月8日読了。
世界一おもしろい日本神話の物語
世界一おもしろい日本神話の物語
鳥遊まき著。
古事記の内容を、わかりやすく要約した本。
国生みからヤマトタケルまでの流れを、あっさりまとめて読めたのが良かった。
小学校中学年くらいの子に読ませたらちょうど良いんじゃないかな。
6月9日読了。
天使と悪魔(上)
天使と悪魔(上)
ダン・ブラウン著。
『ダ・ヴィンチ・コード』より前に書かれた作品だったんですね。
本作も同様に、ラングトンが事件に巻き込まれたまま、スピーディに明かされていく様々な謎。
読んでて単純に楽しいですね。
「宗教vs科学」っていうテーマは、色々と考えさせられる。
6月10日読了。
天使と悪魔(中)
天使と悪魔(中)
ダン・ブラウン著。
上巻から展開がますますスピーディになり、壮大なオリエンテーリングに突入。
カメルレンゴがどんどん男前になっていくなー。
そろそろ怪しい人物が絞られてきた感じ。
下巻が楽しみ。
6月11日読了。
天使と悪魔(下)
天使と悪魔(下)
ダン・ブラウン著。
『ダ・ヴィンチ・コード』より面白かった。
ヤヌスの正体については、ストーリー展開が『ダ・ヴィンチ・コード』と酷似しているせいで、逆に騙されてしまった感じ。
非常に上質なエンターテイメント作品でした。
6月11日読了。
火吹山の魔法使い
火吹山の魔法使い
スティーブ・ジャクソン イアン・リビングストン著。
20年以上ぶりに読んだ、ゲームブックの元祖。『ファイティングファンタジー』シリーズの記念すべき第一巻の復刊版。
内容を全然覚えてなかったので、普通に楽しんでプレイできた。
前半の、後戻り不可な一方向型迷路と、後半の双方向マップのダンジョン。ラストのパラグラフジャンプ等、この作品の後に出たゲームブックのシステムの原型はもう既にほとんどここに詰め込まれていたんだなぁ。
あと、意外と文章は淡々としていた。
6月18日読了。
フューチャー・イズ・ワイルド
フューチャー・イズ・ワイルド
ドゥーガル・ディクソン著。
数年ぶりの再読。
500万年後、1億年後、2億年後に、生物がどんな進化を遂げているのかを考察した楽しい本。
同じコンセプトの『アフターマン』が、5000万年後の時代に絞って考察していたのに対し、こちらは三つの時代に渡っているために、それぞれの時代についての考察がちょっと物足りなかった印象。
あと、脊椎動物があんまり活躍していないのが、脊椎動物の自分としてはちょっと残念だった(笑)。
とはいえ、非常にワクワクできる良い本でした。
6月20日読了。
プレデター 猛獣と捕食者
プレデター 猛獣と捕食者
ジョン・セイデンスティッカー著。
捕食動物(一部食虫植物とかも含む)にフォーカスを当てた図鑑。
イラストや写真はめちゃくちゃ綺麗だった。
ただ、文章があまりにも直訳過ぎて、ちょっと酷かった。明らかにプロの翻訳家による訳じゃないだろ、これ......。
6月21日読了。
バルサスの要塞
バルサスの要塞
スティーブ・ジャクソン著。
20数年ぶりに読んだ『火吹山の魔法使い』に続く『ファイティングファンタジー』シリーズ第二弾のゲームブック。
前作以上に内容を全く覚えていなかったので、ほとんど初読みたいな感じで楽しく遊べました。
前作と比較して、マッピングがしにくかった。
その反面、バルサスの砦に住む敵それぞれに、生活感がにじみ出てて良かった。
魔法のシステムは、同作者の『ソーサリー』と比較すると、やっぱり実験段階かなぁ、という印象。
訳者の浅羽さんが、本作では「monster」を「妖怪」と訳したのは、どういう意図だったのかが気になります。
6月22日読了。
新世界より(上)
新世界より(上)
貴志祐介著。
貴志さん、まさかのファンタジー。あるいはSF。
主人公の手記を読んでると、最初は普通に現代日本っぽい世界かと思ってたら、だんだん「あれ?なんか違う?」って感じになっていくので、先が気になってどんどん読み進められた。
学校での生活の描写が多くて、なんか日本版ハリポタみたいな感じ。続きが楽しみです。
あと、関係ないけど、やっぱり貴志さんには一度ゲームブックを書いてみて欲しい。と、『クリムゾンの迷宮』を読んだときぶりに思った。
6月22日読了。
新世界より(下)
新世界より(下)
貴志祐介著。
生態系を細かく設定しているのが、薀蓄好きの貴志さんらしくて良かった。
最後、気がつくと人間よりバケネズミに感情移入してしまって、小野不由美さんの『屍鬼』とちょっと重なった。
とにかく面白かった。
ただ、主人公の手記という体裁を取っている都合上(そして序盤の記述から)早季と覚が最後まで生き残ることが自明だったのがもったいなかった。
反面、千年後と現代の日本の世界観の相違・対比を地の文で表すには「千年前の日本を知識として知っている人間による手記」という体裁はベストだったと思うので難しいところ。
6月23日読了。
重力ピエロ
重力ピエロ
伊坂幸太郎著。
伊坂幸太郎さんの作品ははじめて読んだけど、独特な言い回しの台詞が多い人ですね。
それが軽快で心地良いと思うときもあれば、何と言うか「頑張ってお洒落な台詞を考えてます」感がしてうんざりすることもあり......。
自分でもこういうのが好きなのかどうか判断し難い。
ストーリーは、意外性はあんまりないけど綺麗にまとまってたなぁ、という印象。
6月25日読了。
ゲームの名は誘拐
ゲームの名は誘拐
東野圭吾著。
珍しく、映画を先に観た作品。
オーソドックスな倒叙物のミステリかと思いきや、終盤の見事などんでん返しで口あんぐり。
というのを、原作の小説で最初に味わいたかったなぁ。もったいない。
東野圭吾さんの小説ははじめて読みましたが、非常に読みやすく、完成度の高い作品だな、と思いました。
映画より面白かった。
6月25日読了。
チョコレートナイト
チョコレートナイト
鈴木直人著。
数年ぶりに再読。
ゲームブック界の巨匠、鈴木直人さんが書いた、初心者向けのゲームブック。
初心者向けとはいえ、かなり緻密に設計されていて、凄く面白い。
ただ、色んな情報を全部記号で処理するのは、逆に初心者にはキャラの状態が想像しづらくてハードル高いんじゃないか、ともちょっと思う。
6月27日読了。
シャムタンティの丘を越えて
シャムタンティの丘を越えて
スティーブ・ジャクソン著。
数年ぶりの再読。ゲームブックの金字塔『ソーサリー』シリーズ第一巻。旧題『魔法使いの丘』の新訳版。
タイトルは新訳版の方が好き。原題に近いし。
今作単体としては、ゴールに至る唯一の最適ルートを探す、という一般的なゲームブックの遊び方より、難易度が低いので何度も遊んで、ゴールに至る色んなルートを楽しむ方が向いてるかも。旅気分が味わえます。
『ソーサリー』を読んでると「ああ、ゲームブックだなぁ」としみじみ思います。
自分の中ではゲームブックの原体験なんだろうな。
6月28日読了。
ハダカデバネズミ
ハダカデバネズミ
吉田重人 岡ノ谷一夫著。
真社会性の脊椎動物という、理解の範疇を超えた不思議な生き物、ハダカデバネズミについて、わかりやすく解説した本。
さすがにアリ等の社会性昆虫とは、微妙に仕組みが違うんですね。
凄く興味深い生き物だと思いました。
あと、生態の紹介・解説だけでなく、実際にハダカデバネズミを研究されている方達の、様々な研究の様子や飼育上の苦労話とかもあって、とても面白かった。
しかしこういう生態だと、ほんとにコロニー内の各固体の遺伝子はほとんど同一になるな。
大きな環境の変化があったら真っ先に絶滅しそうなのが悲しい......。
6月28日読了。
名探偵の掟
名探偵の掟
東野圭吾著。
深夜にやってたドラマを見て「TVのドラマでこんなメタミステリやるとか凄いな!」と思って興味を持ったのがきっかけで、原作を読むことに。
要はミステリをメタな視点から見たら、コメディになる、という話。
たまにはこういうのも良いかな~。
ただ、短編二、三作ならいいけど、さすがに10作以上あると、くどい(笑)。
6月28日読了。
新恐竜
新恐竜
ドゥーガル・ディクソン著。
もし6500万年前に、恐竜等の爬虫類達が絶滅していなかったら、という仮定の上に考察された、現代の博物誌。
同作者の『アフターマン』と非常に似た感じの体裁で、非常に楽しいです。
ただ『アフターマン』ほど読んでてワクワクや驚きがなかった。
多分、現代に生きる自分から見て、6500万年前に絶滅した恐竜達自体が『アフターマン』の未来生物と同様、不思議と驚きに溢れる生物だから。
そんな恐竜達と『新恐竜』を比較してもギャップに驚きがないんだろうな。
現代の哺乳類の生態をそのまま爬虫類に置き換えただけの生物とかも結構あったし。
6月29日読了。
ななつのこ
ななつのこ
加納朋子著。
数年ぶりの再読。
作品全体を通して、優しい空気が漂っている、連作短編ミステリ。
各短編それぞれも、それと指摘されないと謎と気づけないようなちょっとした謎を、小気味良く謎であると指摘し、解決してくれる面白い作品群ではある。
けど単なる短編集ではなく、全体として一つのストーリーとなるよう、緻密に複線がちりばめられていて、それが繋がるラストが快感。
個人的に一番好きなのは『白いタンポポ』。
あと、無粋なツッコミですが、ブロントサウルスは首長竜じゃないです(笑)。
初読時の感想はこちら
6月30日読了。
ななつのこものがたり
ななつのこものがたり
加納朋子著。
数年ぶりの再読。
『ななつのこ』を読んだら、こっちも無性に読みたくなったので、本棚から引っ張り出してきました。
はじめて読んだとき、『ななつのこ』の作中作そのものかと思っていたら、そういうわけではなくて意外な裏がありそうで、ニヤリとしてしまいました。
とりあえず、この本の一番の見所は、菊池健さんの、優しくて綺麗なイラストが沢山あるところかと。めっちゃ癒されます。
6月30日読了。

というわけで、2009年6月に読んだ本は、26冊でした。
この月の読書量ハンパねぇな。

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2009年5月の読了本まとめ

2009年9月10日 22:14 2009年5月の読了本まとめ
誓いのとき
誓いのとき
マーセデス・ラッキー著。
ヴァルデマール年代記の邦訳シリーズ三作目。
数年ぶりに何度目かの再読。『女神の誓い』時代から『裁きの門』以後の時代までに渡る、タルマとケスリーの短編集。
どの話も完成度が高くて面白いけど、最後のおまけ『竜の嘆き』は正直微妙だったかな。
この作者はキャラクターを魅力的に描くのが巧いなぁ、と改めて思う作品。
5月4日読了。
殺人ウイルスの謎に迫る!
殺人ウイルスの謎に迫る!
畑中正一著。
ちょうど神戸でインフルエンザ騒ぎが凄かったので読んでみた。
が、フレンドリーで読みやすい文体と、専門用語の羅列のギャップについていけなかった。自分にはこの本を読むための、ウイルス関係の基礎知識が全然足りてなかったみたい。
これだけ内容が頭に入ってこなかった本も珍しい。
5月8日読了。
硝子のハンマー
硝子のハンマー
貴志祐介著。
やっぱり貴志さんの小説は面白い。一気に読みました。一粒で二度美味しい本格ミステリ。
正統派ミステリと、倒叙物の両方が楽しめます。
薀蓄の披露も相変わらず、読んでて楽しい。
5月9日読了。
半身
半身
サラ・ウォーターズ著。
この著者の小説ははじめて読んだけど、面白かった。
オカルトとミステリーの間を行ったり来たりする感覚が良かった。
ラストは、期待通りに期待を裏切ってくれて(変な言葉ですが)、ある意味ほっとした、かな。
100年前のイギリス、女囚を捕らえる監獄、という独特の空気が伝わる文章は絶妙。
5月15日読了。
ツレがうつになりまして。
ツレがうつになりまして。
細川貂々著。
めちゃくちゃ読みやすいな。
深刻なこともあっさり描写していて、凄いなーと思った。
5月15日読了。
ナショナルジオグラフィック2009年5月号
ナショナルジオグラフィック2009年5月号
マンモスの特集、良かった。
クローン技術とか、夢があるけど現実との兼ね合いが難しいですね。
屋上緑化の記事も面白かった。
あと、シャングリラって実在の地名だったんですね。しかも後付けとは。
5月16日読了。
涼宮ハルヒの憂鬱
涼宮ハルヒの憂鬱
谷川流著。
アニメは見たけど原作は初読。
ストーリーを知ってるから、というのもあるけど、凄まじくあっさり読めた。
よくある学園物かと思いきや、実は......という驚きを、原作でなくアニメで知ってしまったのはもったいなかったかも。
5月16日読了。
ハンガリーを知るための47章
ハンガリーを知るための47章
羽場久美子編著。
ハンガリーの歴史とかを手っ取り早く知るのには良かった。
ただ、章毎に筆者が違うので、読みやすい文体の章と、めちゃくちゃ読みにくい文体の章が混在していたのが難点。
特に序盤の章が読みやすいので、その後とのギャップが酷い。
5月22日読了。
いつか僕もアリの巣に
いつか僕もアリの巣に
大河原恭祐著。
アリの生態について、非常にわかりやすく紹介している本。
凄く読みやすくて、楽しかった。
ただ、ちょっとアリを擬人化しすぎていて、余計な誤解が生じそうな箇所も。
わかりやすくするためには、仕方ないのかな。
筆者のアリに対する愛が伝わってくる良い本でした。
5月22日読了。
地球の歩き方 ハンガリー 2008~2009
地球の歩き方 ハンガリー 2008~2009
非常にお世話になりました。
5月22日読了。
ハンガリー民話集
ハンガリー民話集
オルトゥタイ編。
やっぱり日本とは文化が違うんだなぁ、と思いつつ、興味深く読めました。
けっこうドロドロした話が多いですね。
浮気・不倫・未亡人がよく出てきた(⇒あと再婚して幸せに、というパターンも多い)のが印象的。
5月26日読了。
女王の矢
女王の矢
マーセデス・ラッキー著。
ヴァルデマール年代記シリーズの「ヴァルデマールの使者」三部作一作目。
東京創元社から出てる方のシリーズしか読んでなかったので、タリアの生い立ちや、エルスペスの幼少期を知れたのは、純粋に嬉しかった。
ストーリーとしては、ちょっと起伏に欠けるかな。
壮大な物語の序章、という感じ。
いわゆるファンタジーな学園物なので、ハリポタっぽい印象を受けた。
5月29日読了。

というわけで、2009年5月に読んだ本は全部で12冊でした。

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2009年4月の読了本まとめ

2009年9月 8日 23:40 2009年4月の読了本まとめ

読んだ本の感想を全部ブログ記事にしていこうと思っていたけど、どう考えてもペース的に無理なので、読書メーターに書いた簡単な感想を、こっちにまとめていくことにした。

というわけで、2009年4月に読んだ本のまとめ。

盲目の時計職人
盲目の時計職人
リチャード・ドーキンス著。
自然淘汰について、これでもか、というくらい丁寧に解説した本。
特に前半1~4章は、目から鱗の連続でめちゃくちゃ面白かった。
詳細な感想はこちら
4月18日読了。
ナショナルジオグラフィック 2009年4月号
ナショナルジオグラフィック 2009年4月号
オーストラリアの渇水は全然知らなかった。
ハトシェプストの記事とカエルツボカビ症の記事は、もうちょっとつっこんだ内容が欲しかったかな。
4月19日読了。
女神の誓い
女神の誓い
マーセデス・ラッキー著。
数年ぶりに何度目かの再読。『ヴァルデマール年代記』シリーズの邦訳第一作目。
やっぱり面白いな~。
久しぶりに読むと、序盤のタルマとケスリーの初々しさが、なんだか凄く新鮮に感じた。
連作の短編集的な構成の、ファンタジーの名作。
4月26日読了。
ワンダフル・ライフ
ワンダフル・ライフ
スティーブン・ジェイ・グールド著。
カンブリア紀の多様な生物は本当に面白いな。
生物の進化に関する、よくありがちな誤解をわかりやすく解説してくれる。
詳細な感想はこちら
4月26日読了。
裁きの門
裁きの門
マーセデス・ラッキー著。
数年ぶりに何度目かの再読。『ヴァルデマール年代記』シリーズの邦訳第二作目。
やっぱりこのシリーズは、タルマとケスリーの物語が一番好きだな。
前作に比べて、一冊で一つの物語として、綺麗にまとまっているのも良い。
4月30日読了。

というわけで、2009年4月に読んだ本は、全部で5冊でした。

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Webコンサルタントやシステムエンジニア、執筆業などをやっている、グッドホープ代表・阿部辰也のブログです。
Web技術系のTipsから仕事の話、趣味の話まで色々と。
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だったら有意義に暇をつぶして生きましょー。

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