2011年に読んだ小説ベスト20

2012年4月16日 20:01 2011年に読んだ小説ベスト20

既に年が明けて四ヶ月目となり、今さら感溢れるエントリなのですが(去年、一昨年と同じ書き出し)、2011年に読んだ27冊(少なっ!)の小説の中から、面白かった小説ベスト20を決めてみました。
2011年は「本屋オフ」なるものをやってみて、本屋でぶらぶらしながら参加者それぞれがお互いに本をおすすめしあって買い漁る、ということをやったおかげで、今まで自分の選択肢になかった本を色々読めた年だなあ、という感じです。

「ベスト20」とか銘打ってるものの、相変わらず順位はかなり適当です。
まあでもこれから読む小説選びの参考にでもなれは幸いです。

ちなみに2011年はSFとファンタジーが多めだったかもしれない。本屋オフ参加者の傾向そのままですな。

20位~11位

20位
バースデイ
バースデイ
鈴木光司著。
有名な『リング』三部作のおまけ的短編集。
昔読んだときは、ブームに乗っかった蛇足、というイメージが強かったんだけど、改めて読んでみると、本作で綺麗に『リング』シリーズがまとまったな、という印象に変わった。
三つの短編のうち、最初の二作がホラーテイストで、ラストが前向きな生の物語、というのも『リング』三部作の構成と同じ。どの作品も、本編の裏側をいい感じに補完してくれていると思う。
当然ながら、読むなら先に『リング』三部作を読んでからで。
19位
鳩笛草
鳩笛草
宮部みゆき著。
超能力を持った三人の女性が主人公の三編の短編集。どれも「人とは違う力を持つことの不幸」にスポットを当てている。
『クロスファイア』を読んでいたので『燔祭』から『クロスファイア』の流れはテーマとして一貫していたんだなあ、と思った。あとの二つの作品は『燔祭』とは違って救いがあって読んでて安心した。
18位
世界の終わり、あるいは始まり
世界の終わり、あるいは始まり
歌野晶午著。
「自分の息子が連続殺人事件の犯人なんじゃないか?」と苦悩する父の葛藤を描いた、かーなり実験的な構成のミステリ。
歌野さんはこういう実験的な構成のミステリを沢山書かれているなあ。
こういう構成を貶すのは簡単だけど、歌野さんのこの手の実験的なタイプの作品には、どうしても深読みしたくなる何かがある。万人に「面白いからおすすめ!」とは決して言えないけど、色んな人に読ませて反応をうかがってみたいと思わせる。
あと、自己保身大好きな主人公に共感を覚えすぎてやばかった。
17位
放課後探偵団
放課後探偵団
相沢沙呼、市井豊、鵜林伸也、梓崎優、似鳥鶏著。
複数作家による学園物ミステリアンソロジー。
前に読んだ相沢沙呼さんの『サンドリヨン』が凄く良かったので、相沢さんの作品目当てで読んだ。
相沢さんの『チンク・ア・チンク』は『サンドリヨン』と同じく安定してるなあ、という印象。
ラストの梓崎優さんの『スプリング・ハズ・カム』は自分の年齢的なところもあってか、一番ぐっと来るものがあった。
他の作品も読んでみたい。
鵜林伸也さんの『ボールがない』の、凄く些細な謎を、ロジカルに展開した後に甘酸っぱーいオチに持っていった構成は、まさに学園物ミステリという感じでこちらも良かった。
16位
鍵のかかった部屋
鍵のかかった部屋
貴志祐介著。
『硝子のハンマー』『狐火の家』の続編にあたる、密室ミステリ短編集。
まあ普通に面白かったんだけど、『狐火の家』よりも「貴志さんならでは」な感じが薄くなって、「よくある密室物のミステリ」以外の何物でもなくなってきてるのでちょっと残念。
15位
慟哭
慟哭
貫井徳郎著。
連続幼女誘拐事件を追う刑事の物語と、心に穴を持つ男が新興宗教にはまっていく物語。
構成的にオチの想像がしやすい作品だったけど、十年前の作品だしその辺は仕方ないところもあるかな。
早い段階でオチが想像できても、最後まで惹きつけて読ませる力のある作品だと思った。
心に穴の空いた人間が新興宗教にのめり込んでしまう心理の過程の描写が非常に説得力があったなと思う。
14位
すベてがFになる
すベてがFになる
森博嗣著。
有名な作品でずっと気になってたけど、シリーズが色々出てるっぽいので今から手を出すのもなあ、と思ってたけど、読んでみたらなるほどやっぱり面白かった。いかにも理系なミステリ。
職業柄どうしてもコンピュータとかネットを扱った小説はちょっとしたボロが出ただけで冷めちゃったりするんだけど、さすがにこの人の小説にはそういうことないので安心して読めた。シリーズの他の作品も読もうと思う。
13位
家に棲むもの
家に棲むもの
小林泰三著。
ホラー短編集。
あっさり目の作品が多く、小林さんのホラー作品としては、意外性がなくてあまり驚きがなかった印象。
ホラー短編集としては同作者の『忌憶』のインパクトが凄かったからなぁ......。
でも表題作『家に棲むもの』と『食性』は良かった。『お祖父ちゃんの絵』もじわじわきた。
12位
ダークゾーン
ダークゾーン
貴志祐介著。
軍艦島を舞台にした、ファンタジーというかゲームっぽいバトルものの小説。
貴志さんの作品は相変わらず一気に読ませる力があるなあと実感。
出てくるモチーフというか諸々のキーワードが好みすぎてかなり読んでいて楽しかった。
ラストの展開にはちょっとまごついてしまうけども、エンターテイメント小説として、最後まで一気に読ませる力はほんとさすが。
11位
姑獲鳥の夏
姑獲鳥の夏
京極夏彦著。
理系っぽさと民俗学系のおどろおどろしさを兼ね備えた独特の空気を持つミステリ。
今まで何度も色んな人に勧められて気になりながらも、分厚さから敬遠していたんだけどついに読んだ。面白かった。
もっと若い頃に読んだらもっと楽しめたかもな。作品全体を覆う独特の空気が凄く好みだった。
丁寧に張られた伏線から展開していく物語も綺麗にまとまってて良かった。
ただ、伏線が丁寧過ぎて、結構先の展開が部分部分で読めてしまったのが仕方ないけどちょっと残念。

10位~1位

10位
密室殺人ゲーム王手飛車取り
密室殺人ゲーム王手飛車取り
歌野晶午著。
「試したいトリックやネタがあるから殺す」。
ただそれだけでそこに悪意や憎悪はかけらもない。そんな殺人推理ゲーム参加者達の物語。
そしてこの物語自体も「書きたいトリックやネタがあるから書いた」。という感じで、そこに深遠なテーマや問題提起があるわけではない淡々とした進行。
その自己言及的な皮肉こそがテーマなのかな、とか深読みしたくなる作品。
9位
ジェノサイド
ジェノサイド
高野和明著。
スケールのデカいエンターテイメント作品。
このスケールの物語が破綻なくまとまっている時点で凄いと思う。
場面転換が頻繁にある割に、読んでいて置いてきぼりになることもなかったし。
9.11以降の戦争を取り扱ったSF寄りの作品ということや、人類の進化が大きなキーワードである点が『虐殺器官』と重なったけど、似ているからこそ相違点が大きく浮き彫りになった印象。
こういうエンターテイメント的な作品に著者の政治的思想を持ち込むのはちょっとアレだけど、まあそこはスルーで。
8位
一九八四年
一九八四年
ジョージ・オーウェル著。
極端な監視社会を描いた古典SF。
全体主義を突き詰めていくと、人間の社会はアリやハチのような真社会性生物のような社会になっていくなあ、という妄想を読めて楽しかった。
「過去の改変」や「言語の語彙を減らすことによって思想を制限する」というアイディアは凄いなーと思った。
本編ももちろん良かったけど、巻末の『附録 ニュースピークの諸原理』は鳥肌立った。
7位
告白
告白
湊かなえ著。
かなりの話題作なので、ついつい斜に構えて読み始めちゃったけど、素直に面白いと思える作品だった。
特に第一章の完成度は見事。これだけでも短編として綺麗にまとまってるんじゃ。
全体を通しての構成も、第一章を拡大したような感じになっているし。
各章で視点の異なる一人称、という形式がうまく活きていて、人の主観は信用ならないということが表現されていたと思う。
6位
アラビアの夜の種族1 アラビアの夜の種族2 アラビアの夜の種族3
アラビアの夜の種族
古川日出男著。
アラビアを舞台にした、Wizardryっぽいファンタジー小説。
設定がいちいちツボで面白かった。
複数の主人公たちがどれも魅力的で良い。超展開の連続もとっても楽しい。
物語ることと、それを読むことを掘り下げていくと、こうなるんだな。と思った。
5位
虐殺器官
虐殺器官
伊藤計劃著。
すぐそこにある未来を描いたSF作品。
まさにこの時代だからこそ書かれた作品だなぁ、と思った。
ストーリーがどうこうよりも、「すぐそこにある未来」に適切かつ魅力的に、説得力を持たせている細かい設定の数々が読んでいて凄いと思った。
個人的には「虐殺の文法」は非常に説得力があったし説明不足では全くないと思う。
生物好きとしては「言葉」や「利他的行動」がどのように人間の中で進化したかについての著者の考えが非常に興味深かった。
4位
ハーモニー
ハーモニー
伊藤計劃著。
『虐殺器官』に引き続き「すぐ先にありそうな未来」の不気味さを丁寧に描いた作品だな、と思った。
目次や本文がいきなりxmlで書かれてるのもニヤリとさせられる演出だな、と思ってたらちゃんと意図があって、なるほど、と思わせてくれる。
社会性動物であるヒトに対して、より社会性が強まる方向に淘汰が働くと、アリやハチのような真社会性動物になっていくんじゃないか、というような妄想は生物好きなら一度はしたことある人も多いと思うけど、その手の妄想にきっちり筋道をつけてみた、という見方もあるかな、と感じた。
3位
グリーン・ワールド 上 グリーン・ワールド 下
グリーン・ワールド
ドゥーガル・ディクソン著。
何らかの理由で地球によく似た惑星に移住した一万人の人類から始まる、千年にわたる人類の歴史のやり直しと環境破壊の物語。
『アフターマン』や『フューチャーイズワイルド』で発揮された説得力ある妄想力で描かれるグリーンワールドの生態系が非常に魅力的。
非常にわかりやすい直球の問題提起なテーマだけど、序盤のグリーンワールドは想像力を刺激されて本当に魅力的だった。
関連していなさそうな各エピソードが、後で繋がっていくのも読んでいて楽しかった。
一から生態系を妄想するのは凄く大変だと思うけど、取り上げられる架空生物の種類がもうちょっと多かったらなあとも感じる。
2位
獣の奏者 1 闘蛇編
獣の奏者 1 闘蛇編
上橋菜穂子著。
序章をちらっと読んだ時点で「これは素晴らしく緻密に世界が構築された上質なファンタジーの予感がひしひしとするぜ......!」と思ったけど、一巻読みきったらやっぱり素晴らしいファンタジーだった。大好き。
生物好きとしても主人公のエリンには感情移入しまくれるし、最高。
はやく続きを読まねば。
1位
星を継ぐもの
星を継ぐもの
ジェイムズ・P・ホーガン著。
アツいな。アツいSFだぜ!!
有名な作品だけあってめちゃくちゃ面白かった。生物進化絡みのSFとか好物過ぎてもう!!
最初から最後まで延々wktkしたまま読み切った!!
なんかバカっぽい感想だけど気にしない! そんだけ面白かったってことだ!
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2011年7~8月の読了本まとめ

2011年9月 4日 20:55 2011年7~8月の読了本まとめ
放課後探偵団
放課後探偵団
相沢沙呼、市井豊、鵜林伸也、梓崎優、似鳥鶏著。
複数作家による学園物ミステリアンソロジー。
前に読んだ相沢沙呼さんの『サンドリヨン』が凄く良かったので、相沢さんの作品目当てで読んだ。
相沢さんの『チンク・ア・チンク』は『サンドリヨン』と同じく安定してるなあ、という印象。
ラストの梓崎優さんの『スプリング・ハズ・カム』は自分の年齢的なところもあってか、一番ぐっと来るものがあった。
他の作品も読んでみたい。
鵜林伸也さんの『ボールがない』の、凄く些細な謎を、ロジカルに展開した後に甘酸っぱーいオチに持っていった構成は、まさに学園物ミステリという感じでこちらも良かった。
7月2日読了。
ホーキング、宇宙を語る
ホーキング、宇宙を語る
スティーヴン・W・ホーキング著。
非常に面白かった。
10%も理解できた気がしないけどw
とりあえず、相対性理論はともかく、量子力学の範疇はもうわかりやすく比喩で説明されても、その比喩にこっちの想像力がついていかないw
でも面白かった。
いずれこの本の内容を完全に理解できる日は来るんだろうか。
7月5日読了。
アジア未知動物紀行
アジア未知動物紀行
高野秀行著。
『怪獣記』が非常に面白かったのでこちらも読んでみた。
ベトナム・奄美・アフガニスタンの各地でUMAを探索する旅行記。
今回の探索の対象がどれも、UMAというより妖怪に近い立ち位置の存在であることもあって、現代の民俗学みたいな感じで面白かった。
UMA探索を通じて見えてくる、各地の空気がひしひしと伝わってきて良い。
特にアフガニスタンは凄いわ。
7月12日読了。
アラビアの夜の種族 2
アラビアの夜の種族 2
古川日出男著。
どんどんWizっぽくなっていく展開にニヤニヤが止まらなかった。
作中作の三人の主人公、どれもが魅力的で良いね。
作中の現在と、作中作の物語がこの先何らかの形で絡んでいくんだろうけど、どういう風に展開していくのか非常に楽しみ。
7月23日読了。
タクティクスオウガ 運命の輪 公式コンプリートガイド
タクティクスオウガ 運命の輪 公式コンプリートガイド
分厚い割にデータが中途半端だった。
7月23日読了。
CSS3デザイン プロフェッショナルガイド
CSS3デザイン プロフェッショナルガイド
秋葉秀樹、秋葉ちひろ、小山田晃浩、外村和仁、蒲生トシヒロ、宮澤了祐著。
大変参考になりました。
7月23日読了。
アラビアの夜の種族 3
アラビアの夜の種族 3
古川日出男著。
物語ることと、それを読むことを掘り下げていくと、こうなるんだな。
著者は本には勝てないのか。
あんまり野暮なことを書きたくないのでとりあえず一言。
騙されなかった俺超負け組。
8月1日読了。
ハーモニー
ハーモニー
伊藤計劃著。
『虐殺器官』に引き続き「すぐ先にありそうな未来」の不気味さを丁寧に描いた作品だな、と思った。
目次や本文がいきなりxmlで書かれてるのもニヤリとさせられる演出だな、と思ってたらそういう意図があったのか。なるほど。
社会性動物であるヒトに対して、より社会性が強まる方向に淘汰が働くと、アリやハチのような真社会性動物になっていくんじゃないか、というような妄想は生物好きなら一度はしたことある人も多いと思うけど、その手の妄想にきっちり筋道をつけてみた、という見方もあるかな、と感じた。
8月9日読了。
星を継ぐもの
星を継ぐもの
ジェイムズ・P・ホーガン著。
有名な作品だけあってめちゃくちゃ面白かった。
生物進化絡みのSFとか好物過ぎてもう!!
ホーガンさんの作品は全部読んでみようかと思った。
8月15日読了。
カッコカワイイ宣言! 1
カッコカワイイ宣言! 1
地獄のミサワ著。
ブログの方が面白かったわー。つれーわー。
8月15日読了。
カッコカワイイ宣言! 2
カッコカワイイ宣言! 2
地獄のミサワ著。
一巻より面白かったから米兵殴ってくる
8月15日読了。
すベてがFになる
すベてがFになる
森博嗣著。
なるほど面白かった。
職業柄どうしてもコンピュータとかネットを扱った小説はちょっとしたボロが出ただけで冷めちゃったりするんだけど、さすがにこの人の小説にはそういうことないので安心して読めた。
シリーズの他の作品も読もう。
8月21日読了。
ダークゾーン
ダークゾーン
貴志祐介著。
貴志さんの作品は相変わらず一気に読ませる力があるなあ。
出てくるモチーフというか諸々のキーワードが好みすぎてかなり読んでいて楽しかった。
ダークゾーンで奥本と、自分の望むとおりの決着を着けることができてようやく、次のダークゾーンではできる限り理紗といれる時間を延ばすために「戦いはできる限り膠着させよ」というルールになったあたり、塚田くんは理紗よりも自分のプライドが大事なんだということがよくわかって黒いね。
8月25日読了。
獣の奏者 1 闘蛇編
獣の奏者 1 闘蛇編
上橋菜穂子著。
序章をちらっと読んだ時点で「これは素晴らしく緻密に世界が構築された上質なファンタジーの予感がひしひしとするぜ......!」と思ったけど、一巻読みきったらやっぱり素晴らしいファンタジーだった。大好き。
生物好きとしてもエリンには感情移入しまくれるし、最高。
なんで二巻も買ってないの、俺......。
8月28日読了。
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2011年6月の読了本まとめ

2011年7月 1日 10:56 2011年6月の読了本まとめ
虐殺器官
虐殺器官
伊藤計劃著。
すぐそこにある未来を描いたSF作品。
まさにこの時代だからこそ書かれた作品だなぁ、と思った。
ストーリーがどうこうよりも、「すぐそこにある未来」に適切かつ魅力的に、説得力を持たせている細かい設定の数々が読んでいて凄いと思った。
個人的には「虐殺の文法」は非常に説得力があったし説明不足では全くないと思う。
生物好きとしては「言葉」や「利他的行動」がどのように人間の中で進化したかについての著者の考え(だろう)が非常に興味深かった。
その辺のことに興味が沸いた人がいたら、ベタだけど『利己的な遺伝子』を読むのがおすすめ。
6月6日読了。
猛毒動物の百科
猛毒動物の百科
今泉忠明著。
「猛毒動物」をテーマに色んな動物がフルカラーの写真とともに集められている。
写真中心のこの手の本は、文章はあっさり目なことが多いけど、本書は文章の方も細かい字でびっしりだった。
著者が見聞きした、有毒動物の毒にやられた体験談が豊富で生々しい。
取り上げられている動物の一番手が、いかにも毒なんか持ってなさそうなホッキョクグマなところに、よくわからんけど著者の本気を感じた。
なお2007年発行の第三版を読んだのでコモドオオトカゲが毒を持っていないと書かれているけど、その後2009年に有毒であることが明らかになった。
6月10日読了。
密室殺人ゲーム王手飛車取り
密室殺人ゲーム王手飛車取り
歌野晶午著。
「試したいトリックやネタがあるから殺す」。
ただそれだけでそこに悪意や憎悪はかけらもない。
そんな殺人推理ゲーム参加者達の物語。
そしてこの物語自体も「書きたいトリックやネタがあるから書いた」。
という感じで、そこに深遠なテーマや問題提起があるわけではない淡々とした進行。
その自己言及的な皮肉こそがテーマなのかな、とか深読みしたくなる作品。
タイトルの「王手飛車取り」の意味が最初よくわからなかったけど、頭狂人さんが渾身の殺人ネタで王手を取った!と思ったら被害者がアレで、意図せず飛車まで取れちゃった、みたいな意味かな。
6月11日読了。
世界の終わり、あるいは始まり
世界の終わり、あるいは始まり
歌野晶午著。
実験としては面白いかなあ、とは思う。
この構成を貶すのは簡単だけど、歌野さんのこの手の実験的なタイプの作品には、どうしても深読みしたくなる何かがある。
個人的には『女王様と私』が大好きなので、あの作品に至る実験作的な位置づけだなあと思った。
『女王様と私』自体も相当実験的だけど。
ただ、この手の表現手法は小説より、ゲームブックとかノベルゲームで実現すべきだよな。
文章による創作は別に小説だけじゃないですよ。
あと、自己保身大好きな主人公に共感を覚えすぎてやばかった。
6月14日読了。
栄光一途
栄光一途
雫井脩介著。
柔道界のドーピング疑惑というちょっとユニークな題材を扱ったミステリ。
雫井さんはこれがデビュー作なのか。
試合の描写の迫力とか凄いなぁ。
『火の粉』を読んだときに、女性の心理描写が巧い人だなあと思ったけど、デビュー作から主人公は女性だったんだな。
諸々の真相は意外だったけど、その真相に繋がる説得力がちょっと弱い気がした。
6月19日読了。
ひぐらしのなく頃に 鬼隠し編 1
ひぐらしのなく頃に 鬼隠し編 1
竜騎士07、鈴羅木かりん著。
なんだか無性にひぐらしを読み返したくなったけど、原作はあまりにも時間がかかるので久しぶりにコミック版で代用。
コミカライズは結構原作に忠実かつコンパクトにまとまってるので好き。
6月19日読了。
ひぐらしのなく頃に 鬼隠し編 2
ひぐらしのなく頃に 鬼隠し編 2
竜騎士07、鈴羅木かりん著。
やっぱ鬼隠し編はシンプルでいいなー。
一番綺麗にまとまってる話だと思う。
はじめて原作をラストまで読んだときの「唖然」としか言いようのない感覚が懐かしい。
梨花ちゃんの富竹への寄せ書き「次回は頑張りましょう」は深いよねw
6月19日読了。
HTML5 & API入門
HTML5 & API入門
白石俊平著。
大変勉強になりました。
6月19日読了。
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2011年5月の読了本まとめ

2011年6月 2日 16:42 2011年5月の読了本まとめ
鳩笛草
鳩笛草
宮部みゆき著。
超能力を持った三人の女性が主人公の三編の短編集。
どれも「人とは違う力を持つことの不幸」にスポットを当てている。
先に『クロスファイア』を読んでいたので『燔祭』から『クロスファイア』の流れはテーマとして一貫していたんだなあ、と思った。
あとの二つの作品は『燔祭』とは違って救いがあって読んでて安心した。
5月5日読了。
丹波竜 兵庫県丹波市で発掘された竜脚類恐竜「丹波竜」発見と発掘のエピソードは、地元ということもあって、読んでいて胸熱だった。
中盤では篠山層群で発掘された古生物の化石の写真をフルカラーで掲載していて、資料としても価値あるかも。
全体的にあっさり目の内容ではあるけど、兵庫県民で古生物好きなら読んどこう。
5月8日読了。
アラビアの夜の種族 1
アラビアの夜の種族 1
古川日出男著。
うわー、面白い。設定がいちいちツボだ。早く続きを読まねば。
5月15日読了。
フタバスズキリュウ発掘物語
フタバスズキリュウ発掘物語
長谷川善和著。
国産としてはトップクラスに有名な海棲爬虫類フタバスズキリュウ発見と発掘の記録。
何もかもが手探りで進んでいたんだなあというのが伝わってきた。
首長竜について、意外とあんまり知らなかったなあと改めて思った。
5月16日読了。
家に棲むもの
家に棲むもの
小林泰三著。
ホラー短編集。
あっさり目の作品が多く、小林さんのホラー作品としては、意外性がなくてあまり驚きがなかった印象。
ホラー短編集としては同作者の『忌憶』のインパクトが凄かったからなぁ......。
でも表題作『家に棲むもの』と『食性』は良かった。
『お祖父ちゃんの絵』もじわじわきた。
5月19日読了。
絶滅した奇妙な動物 2
絶滅した奇妙な動物 2
川崎悟司著。
一巻と比べて、マイナーな古生物が増えた分、楽しかった。
新しい本なので、載ってる情報も新しめなのも良い。
3Dメガネで立体視、とか、何故か古生物の大きさ比較のために描かれてる人間のイラストがおしゃれなおねーさんだったり、とかの著者のマイペースっぷりは相変わらずw
5月24日読了。
姑獲鳥の夏
姑獲鳥の夏
京極夏彦著。
今まで何度も色んな人に勧められて気になりながらも、分厚さから敬遠していたんだけどついに読んだ。面白かった。
もっと若い頃に読んだらもっと楽しめたかもな。
作品全体を覆う独特の空気が凄く好みだった。
丁寧に張られた伏線から展開していく物語も綺麗にまとまってて良かった。
ただ、伏線が丁寧過ぎて、結構先の展開が部分部分で読めてしまったのが仕方ないけどちょっと残念。
5月27日読了。
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2011年4月の読了本まとめ

2011年5月12日 21:29 2011年4月の読了本まとめ
恐竜再生
恐竜再生
ジャック・ホーナー、ジェームズ・ゴーマン著。
ホックス遺伝子のような成長シグナル伝達因子をどうにかすることで、ニワトリを胚発生の段階でいじくって「恐竜の(ような)姿をした鳥」を生み出せないかという試み。
本題に入るまでの前置きが冗長に感じたが、非常に興味深い内容だった。
『ジュラシックパーク』的なアプローチ以外にも、恐竜を現代に蘇らせる道があり得るというのは想像しただけでワクワクする。
終盤の、研究の倫理的側面については、避けて通れないんだろうけど、個人的には蛇足に感じたかな。
4月5日読了。
告白
告白
湊かなえ著。
かなりの話題作なので、ついつい斜に構えて読み始めちゃったけど、素直に面白いと思える作品だった。
特に第一章の完成度は見事。
これだけでも短編として綺麗にまとまってるんじゃ。
全体を通しての構成も、第一章を拡大したような感じになっているし。
各章で視点の異なる一人称、という形式がうまく活きていて、人の主観は信用ならないということが表現されていたと思う。
特に美月のギャップは面白い。
あと、良くも悪くも一番生き生きと描かれていたのは直樹の母かなあ。
逆に一章の完成度が高い割に森口先生は全く内面が見えない。そこも魅力だけど。
4月6日読了。
スー 史上最大のティラノサウルス発掘
スー 史上最大のティラノサウルス発掘
ピーター・ラーソン、クリスティン・ドナン著。
有名なティラノサウルスの全身化石スーの発見・発掘のエピソードと、その後のスーの所有権を巡る訴訟をはじめとするゴタゴタについての話。
ゴタゴタがあったらしいということは何となく何処かで聞きかじっていたけど詳細はさっぱり知らなかったので、興味を持って読み始めた。
でも結局訴訟云々の部分より、ティラノの生態研究に関する部分の方を興味深く読んでいたw
4月24日読了。
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2010年に読んだ自然科学系書籍ベスト20

小説ベスト50に続いて、やはり今さら感溢れるエントリなのですが(去年と同じ書き出し)、2010年に読んだ自然科学系書籍24冊の中から、面白かった本ベスト20を決めてみました。
本選びの参考にでもなれば幸いです。

比較的、古生物系の本を多く読んだ感じですかね。
一部、自然科学系というくくりで良いのか?という本もありますが、その辺はまあ適当で。

20位~11位

20位
深海のフシギな生きもの
深海のフシギな生きもの
藤倉克則著。
ボリュームはないけど、全ページフルカラーで綺麗な写真と共に、変な深海生物を紹介していて、読んでいて楽しかった。
さっくり読むのにちょうどいい。
19位
絶滅した哺乳類たち
絶滅した哺乳類たち
冨田幸光、伊藤丙雄、岡本泰子著。
『絶滅哺乳類図鑑』の簡易版的位置付けらしい。
64ページと薄い図鑑なので、さらっと主要な絶滅哺乳類が確認できる。
ただ、ちょっと分類の仕方が曖昧で、表示の順番も年代がバラバラだったりして、進化と絶滅の流れがわかりにくかったかな。
18位
絶滅した奇妙な動物
絶滅した奇妙な動物
川崎悟司著。
カンブリア紀~現代までの「奇妙な」あるいは「有名な」絶滅動物にフォーカスした図鑑。
何らかの動物類に特化せず、全般的に時代を追って紹介されてるので、非常に大まかな流れを掴むのには良いかも。
その一方で、魚類も哺乳類も節足動物もその他も混在してるので、特定の動物類の進化の流れを把握するのには向いてない。
情報が新しいのが良かった。
17位
おとぎ話の生物学
おとぎ話の生物学
蓮実香佑著。
和洋様々なおとぎ話をベースに、連想ゲーム的に様々な雑学が学べる本。
タイトルに「生物学」ってある割には、それほど生物学って感じでもなかったかな。
ちゃんとした学説っぽいのと、ソースのない「都市伝説」レベルの雑学とが混在していてちょっと「ん?」ってなるところもあるけど、軽く読んで楽しめて良かった。
16位
琥珀
琥珀
アンドリュー・ロス著。
琥珀がどのようにして生まれ、どこでどのようにして発見されるのか、という基礎的なところから、琥珀の中に埋もれている生物をどのようにして同定するのかという方法論まで、琥珀の入門的な内容を解説した本。
全ページフルカラーで写真が豊富なので、とてもわかりやすかった。
生物の同定方法の解説のおかげで、節足動物入門としても機能している。
15位
象虫
象虫
小檜山賢二著。
ゾウムシの写真集。
デジタル処理を施して、ゾウムシの体全体にピントが合った写真になってるので、凄く鮮明で良かった。
一口にゾウムシと言っても、非常に多様な形態の種がいて、ぼんやり眺めてるだけでも楽しい。
巻末の解説も、駆け足だけどわかり易くて良かった。
14位
ガラパゴス
ガラパゴス
中村征夫著。
ガラパゴス諸島の写真集。
動物の写真が豊富で、眺めてて楽しかった。
イグアナ!ゾウガメ!アシカ!ペンギン!カツオドリ!みんな可愛いなー。
海中の生物も色々カラフルだったり変な形だったりと、多様で面白い。
13位
怪獣記
怪獣記
高野秀行著。
全然自然科学系ではないんだけど、便宜上(?)こちらに。
トルコのジャナワールというUMAを探しに行った取材旅行記。
軽快で読みやすい文章に惹かれて、一気にのめり込んで読めた。面白い。
ジャナワールの探索自体も非常に面白いんだけど、クルド人問題なども含め、トルコの文化というか空気というか、そういうものがわかりやすく伝わってきて、とても興味深かった。
著者が楽しみながら取材旅行をしていたのが凄く伝わってくる本でした。
12位
哺乳類天国
哺乳類天国
デイヴィッド・R・ウォレス著。
初期哺乳類の生態とか進化の歴史について書いた本だと期待して読んでみたら、古生物学者達の論争の歴史の本だった。
でも逆にこういう視点から古生物や進化学を取り上げた本ってあまりない気もするので貴重な内容なのかも。
勉強になった。
11位
昆虫擬態の観察日記
昆虫擬態の観察日記
海野和男著。
昆虫の擬態は本当に興味深い。
代表的な擬態のパターン別に、わかりやすい解説と共に綺麗なフルカラーの写真をふんだんに使って紹介している本。
写真を眺めているだけで、昆虫たちの擬態の緻密さに圧倒される。

10位~1位

10位
ザ・リンク
ザ・リンク
コリン・タッジ著。
メッセル・ピットという有名な化石産出地から発掘された、「イーダ」と名づけられた霊長類の全身化石を巡る話。
まず、口絵のメッセル・ピットから発掘された化石群の写真が凄まじく美しいのに惚れ惚れした。
凄い保存状態の化石だ。
イーダの系統的な位置については、これから色んな説が出てくるんでしょうね。
そういう意味ではちょっと『ヒトとサルをつなぐ最古の生物の発見』というサブタイトルはタイトル詐欺的なとこもあるけど、新生代初期の環境や、霊長類の進化についてわかりやすく解説している本として読めば良い本だったと思う。
9位
ダーウィン『種の起源』を読む
ダーウィン『種の起源』を読む
北村雄一著。
ダーウィンの『種の起源』の解説書。
『種の起源』と同じ章立てで、ダーウィンの書いた内容を現在の生物進化学・分岐分類学などを元に、わかりやすく解説してくれていてありがたい。
『種の起源』に手を出す前に読んどいた方がよさげ。
去年読んだ『ダーウィンの思想』なんかもあわせて読むとさらに背景が理解しやすいかも。
8位
進化の存在証明
進化の存在証明
リチャード・ドーキンス著。
ID論者をはじめとする、進化論否定論者に対して「進化は存在するんだ」という証拠を並べ立てている本。
非常に興味深く読んだんだけど、見えない敵と戦ってる感というか、ドーキンスさんがこの本で伝えたい人にはこれ、届かないんだろうなぁ、というのが何とも。
進化の証拠を挙げるのに、これだけの分量を書かせるだけの背景が英米にあるという事実が......。
7位
風の中のマリア
風の中のマリア
百田尚樹著。
スズメバチのワーカーが主人公の小説。
スズメバチをはじめとするハチの生態を凄く勉強して書かれたんだろうなあ、というのが伝わってくる内容。
ただ、小説としてガチ読みすると、虫同士の会話で「ゲノム」なんて単語が何度も出てきたり、メタな視点で血縁淘汰や系統学について虫同士で語ってるあたりで笑ってしまう。
逆に「ストーリー仕立てでスズメバチの生態を学べる入門書」的位置づけとして読めば、凄くハイレベルな作品だと思う。
なので小説ではなく自然科学系書籍としてこっちに入れました。
6位
ハチはなぜ大量死したのか
ハチはなぜ大量死したのか
ローワン・ジェイコブセン著。
蜂群崩壊症候群(CCD)の原因を追求しつつ、ミツバチをはじめとする昆虫と植物の共生や、ミツバチの生態なども詳しく解説した本。
生物ネタだけでなく、欧米の農業におけるミツバチの影響をはじめとする経済的な内容も豊富。
結局、一言「これだ」という明確な CCDの原因ははっきりしないけれども、そもそもCCD自体が一言で結論付けられない複合的な要因によるものだ、ということか。
5位
ゴキブリたちの優雅でひそやかな生活
ゴキブリたちの優雅でひそやかな生活
リチャード・シュヴァイド著。
軽快な文章で、こちらに語りかけてくるような文体が非常に好印象で読みやすい。
が、題材が題材なだけにところどころがなかなかしんどい内容(笑)。
ゴキブリの生態だけでなく、ゴキブリと人間、あるいは人間社会との関係まで、丁寧に解説している。
人間にとって最も身近な昆虫のひとつであるゴキブリのことを、もっと知っておいて損はないな、と思わせる内容。
4位
フェルマーの最終定理
フェルマーの最終定理
サイモン・シン著。
自然科学ではなく数学の本ですが、文句なしに面白かった。読んで良かった。
難しい数論自体は一般人にもわかるよう比喩で表現されて、フェルマーの最終定理に挑んだ数学者たちの試行錯誤にスポットが当てられている。
とにかく本書全体としての構成が巧みで、緻密な伏線が張られた小説のように、350年の歴史が見事にまとめられている。
理系とか文系とか関係なく一読の価値あり。
3位
素数ゼミの謎
素数ゼミの謎
吉村仁著。
北米には、13年あるいは17年周期で大量発生する「素数ゼミ」と呼ばれるセミがいるんですが、この素数ゼミに、どのような自然淘汰が働いて、13年・17年という素数周期で羽化するという性質を獲得したのかを、非常にわかりやすく解説した本。
一応子供向けの本だけど、大人が読んでも充分唸りながら楽しんで読める。
2位
恐竜の世界
恐竜の世界
ナショナルジオグラフィック誌に過去に掲載された恐竜関連記事をまとめた本。
色んな記事の寄せ集めの割りには、結構全体としてまとまっていた印象。
ナショジオだけあって、写真や図表、イラストが豊富なのが嬉しい。
過去100年の記事をまとめているので、最新の情報だけでなく、今までに恐竜学の「常識」がどのような変遷を遂げて行ったか、というのがよくわかる構成だった。
100年前の恐竜記事とか凄く興味深いよやっぱり。
1位
恐竜大図鑑
恐竜大図鑑
ポール・バレット著。
恐竜や古生物関連の本はここ数年色々読んでたけど、よく考えるといわゆる「恐竜図鑑」というものを読むのは、かれこれ20~30年ぶりくらいなのかも。
小学生の頃に読んだ子供向けの恐竜本に書かれていた「常識」がこの20~30年で覆されまくってきたことが、ありありと伝わって非常に楽しく読めた。
イグアノドンの復元図の変貌っぷりや、羽毛恐竜の発見等によって獣脚類と鳥類の関係の証拠強化とか、絶滅の原因に関する考察とか、「図鑑」という形で書かれることで「やっぱ時代が変わってるなぁ」と改めて実感した。
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2010年に読んだ小説ベスト50

2011年4月14日 23:59 2010年に読んだ小説ベスト50

既に年が明けて四ヶ月目となり、今さら感溢れるエントリなのですが(去年と同じ書き出し)、2010年に読んだ101冊の小説の中から、面白かった小説ベスト50を決めてみました。
「ベスト50」とか銘打ってるものの、自分的には2010年はかなり沢山本を読んだので、年の始めの頃に読んだ本は正直内容もしっかり覚えてるかどうか怪しかったりとか、昔読んだ本を再読したケースなんかで思い出補正がかかってたり、逆に再読だからこそ辛目の評価になったりとかで、順位はかなり適当なんですけれども。
まあでもこれから読む小説選びの参考にでもなれは幸いです。

ちなみに2010年はホラー小説を比較的多めに、あとはミステリとファンタジー中心に読んでたみたいです。
あと、まともにハードなSF小説をはじめていくつか読んだかもしれない。

50位~41位

50位
蟻の革命
蟻の革命
ベルナール・ウェルベル著。
人間社会と蟻の社会の革命を描いたSF作品。
前作にあたる『蟻』・『蟻の時代』とあわせてどうぞ。
巻を追う毎に荒唐無稽さが増してきてちょっと物足りなくなってくるけど、蟻の社会の描写は読んでいて非常に楽しい。
49位
指輪物語 王の帰還 上 指輪物語 王の帰還 下
指輪物語 王の帰還
J.R.R.トールキン著。
ファンタジー好きなくせにようやく今更になって読了しました『指輪物語』。
もちろん『旅の仲間』『二つの塔』を読んでからどうぞ。
現在の西洋中世風ファンタジーでの「お約束」となっているものが『指輪物語』で確立されたんだな、というのはよくわかった。
まあでも、一回通して読んだくらいではこの深い世界観の上っ面しか理解できてないんだろうな、と自分でも思う。
48位
人事系シンジケート T-REX失踪
人事系シンジケート T-REX失踪
鳥飼否宇著。
綺麗にまとまった、オーソドックスなミステリ、という感じ。
2009年に読んだ同作者の『昆虫探偵』が非常にインパクトが強かったので、本作の王道ミステリっぷりが逆に意外だった。
安心して読める安定した作品。
47位
六番目の小夜子
六番目の小夜子
恩田陸著。
「学校」というある種閉鎖された世界の独特の空気や、「小夜子」というシステムの持つ不気味さが素晴らしい。
作品世界に一気に引き込む力が凄い。
終盤の展開が説明不足過ぎて個人的には残念だけど、それを差し引いても魅力的な作品だった。
46位
ネクロポリス 上 ネクロポリス 下
ネクロポリス
恩田陸著。
日常と非日常、和と洋が絶妙に入り混じった独特の世界観がとにかく素晴らしい。
日本的な湿気と、霧の街ロンドンの湿気が混ざり合ったような不思議な雰囲気が凄く良い。
ミステリ的要素とかそっちのけで、もっとこの独特の世界に浸らせて!とか思っていたが、こちらも『六番目の小夜子』と同様、ラストの展開が残念だった......。
でも、この素晴らしい世界に浸れたのは本当にコワ心地良かった。
45位
クロスファイア 上 クロスファイア 下
クロスファイア
宮部みゆき著。
現代を舞台にした超能力バトル物......で、いいのかなw
こう書くとなんか軽そうだけど、非常にシリアスで殺伐とした作品。
主人公の、力を持つが故の暴走っぷりが、悲壮感たっぷりで良い。
44位
フラグメント
フラグメント
ウォーレン・フェイ著。
隔離された無人島を舞台に、独自に進化した生物に襲われながら調査を行なう、というB級感たっぷりのパニック物。
展開とかはお約束通りな感じなんだけど、随所に生物好きならワクワクしてしまうような設定なんかも散りばめられていて良い。
43位
ロードス島伝説1 亡国の王子
ロードス島伝説1 亡国の王子
水野良著。
物語内の時系列的には未来だけど前作にあたる『ロードス島戦記』のシリーズを先に読んでおくのをオススメ。
『戦記』の頃と比べると格段に文章力が上がっていて、淡々とシリアスに展開するストーリーは楽しい。
『戦記』に登場した大物達の若かりし頃が見られるというのが何より嬉しい。
42位
指輪物語 旅の仲間 上1 指輪物語 旅の仲間 上2
指輪物語 旅の仲間 下1
指輪物語 旅の仲間 下2
指輪物語 旅の仲間
J.R.R.トールキン著。
あの有名な冒頭はやっぱり読んでてしんどかったけどもwさすがに面白かった。
前作にあたる『ホビットの冒険』とのつながりがちらほら見られるのも嬉しい。
41位
さまよう刃
さまよう刃
東野圭吾著。
少年犯罪をテーマにした作品。
倒叙物の色もあり、非常にわかりやすくテーマを考えさせる内容。

40位~31位

40位
青の炎
青の炎
貴志祐介著。
鼻持ちならないマセガキの独り善がりな暴走を描いた倒叙物。
中途半端に物事を知っているが故の視野の狭さというか青臭さみたいなのが見事に表現されてる。
作品全体を覆う中二病or高二病っぽい空気が良い
39位
夜にはずっと深い夜を
夜にはずっと深い夜を
鳥居みゆき著。
TVではあまり観られない、鳥居みゆきさんのガチのコントは大好きなんだけど、その世界観をそのまま小説にした感じ。
小説っていうかコントの台本みたい。読んでて彼女が舞台で喋ってる姿が容易に想像つくというか。
同音異義語とか似たような音とかをうまく使う独特な言葉選びのセンスは、耳で言葉を聞くコントよりも、目で見られる文章にした方が向いてるのかもしれないとか思った。
38位
指輪物語 二つの塔 上1 指輪物語 二つの塔 上2 指輪物語 二つの塔 下
指輪物語 二つの塔
J.R.R.トールキン著。
『指輪物語』全体を通して、この『二つの塔』が一番面白かった。
上巻の殺伐とした戦争描写の中、レゴラスとギムリの仲良しっぷりに和むw
下巻のフロドとサムの悲壮感たっぷりの旅路ものめり込んで読んだ。
37位
MORSE 上 MORSE 下 MORSE
ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィスト著。
オーソドックスな吸血鬼物+ボーイミーツガール物、といった感じ。
ところどころに大好きな小野不由美さんの『屍鬼』を彷彿とさせる設定が出てきて、読んでいてニヤニヤできた。
少年の成長物語としてもなかなか。
36位
阪急電車
阪急電車
有川浩著。
阪急今津線を舞台にしたあんまーーーーーーい群像劇。
ちょくちょく仕事で使う路線なので、目次の時点で凄まじく親近感が沸いた。
あんまり深く考えずにさらっと読めるのが小説が読みたいときにちょうど良いと思う。
35位
モノレールねこ
モノレールねこ
加納朋子著。
「記憶」をテーマにした作品が多い感じの短編集。
思わずうるっとくる優しい話から、ちょっとひんやりするホラーテイストの話まで多種多様。
中でも『シンデレラのお城』の涼しげで爽やかな狂気みたいなものが良かった。
34位
どちらかが彼女を殺した
どちらかが彼女を殺した
東野圭吾著。
オーソドックスなフーダニットであるにも関わらず、主人公が偽装工作を行なったことで、警察からじわじわ追い詰められるという倒叙物としての側面も持つこの構造は非常に面白いと思った。
ラストで犯人が明かされていない=読者に推理が委ねられている、ということで、容疑者は最初から二人だけだったり、普通のミステリよりヒントが凄くわかりやすく親切に描写されていたりと、色んな工夫が見てとれた。
33位
幻夜
幻夜
東野圭吾著。
姉妹作の『白夜行』を先に読んだ方が良いかも。
強烈な悪女を描いた倒叙物的な作品。
『白夜行』ほどのインパクトはなかったけど、こちらはこちらで別視点も入っていたりして面白い。
32位
長い長い殺人
長い長い殺人
宮部みゆき著。
擬人化した財布視点で語られる連作短編ミステリ。
登場人物の財布の視点から物語が語られることによって、読者に与えられる情報を制限する、という手法は素直に凄いと思う。
情報を制限するための装置としての役割だけでなく、擬人化された財布たちの独白が、いかにも財布な感じで文章全体に不思議なコミカルさが漂っているのも凄く好き。
ひとつの事件を多面的な視点から描写して徐々に真相に近づいていく構成は読んでいて楽しい。
31位
ゲド戦記1 影との戦い
ゲド戦記1 影との戦い
アーシュラ・K・ル・グウィン著。
『指輪物語』同様、こちらも定番ファンタジー。
前に読んだのは小学校低学年の頃だったんだけど、改めて読み返し、これは大人が読むべきだな、と思った。
魅力的な世界観の描写が本当に素晴らしいなあと思う。

30位~21位

30位
ゲド戦記2 こわれた腕環
ゲド戦記2 こわれた腕環
アーシュラ・K・ル・グウィン著。
小学生時代に読んだ時は、正直ゲドがなかなか出てこないし話も地味だしで、あんまり楽しくなかったんだけど、今読むと非常に面白かった。
主人公の内面の描写と、迷宮の闇の描写が素晴らしい。
29位
荊の城 上 荊の城 下
荊の城
サラ・ウォーターズ著。
詐欺師の少女と、その餌食となる騙される側の少女。
騙す側と騙される側の両面から描いた小説。
作者の描く、薄暗くてじめじめとした空気が良い。
色んなどんでん返しっぷりも心地良いミステリ、というか百合小説w
28位
螺旋階段のアリス
螺旋階段のアリス
加納朋子著。
加納さんお得意の連作短編ミステリ。
タイトルやヒロイン・亜梨沙の可愛らしいキャラクター、主人公・仁木の頼りないキャラクターにうまくカモフラージュされてるけど、その核はなかなかに毒々しくて良い。
残酷なテーマを見事にオブラートに包んでいて凄いなーと思います。
27位
秘密
秘密
東野圭吾著。
妻と娘が事故に遭い、妻の精神が娘に入り込み、妻の肉体は死んでしまう。娘の精神は行方不明。
そのとき夫であり父である主人公はどうするのか、という設定のお話。
読んでいて、男として、既婚者として、なんか色々と辛くなる話だった。だがそこが良い。
26位
クリムゾンの迷宮
クリムゾンの迷宮
貴志祐介著。
色んな場所から何故か集められた人々が、殺し合いのゲームに強制的に参加させられる系のお話。
数年ぶりに読んだけど、やっぱ面白い。
ホラーというよりは冒険物というかサスペンスというか。
追い詰められる描写の緊迫感に定評のある貴志さんです。
25位
蟻の時代
蟻の時代
ベルナール・ウェルベル著。
ウェルベルさんの『蟻』三部作の二作目。一作目の『蟻』を読んでからどうぞ。
一作目と比べると、SF色というかファンタジー色というか、そういうのが強く出ていて、その分説得力は落ちるけど、やはり面白い。
「人間が蟻の社会に精神的な干渉を行なったら」という仮定の上に展開されるストーリーは色々と考えさせられるところもある。
あと、主人公の蟻「103号」が可愛すぎるw
24位
火車
火車
宮部みゆき著。
徹底して容疑者側の視点や心情描写を排除して、「追う側」のみに焦点を当てたタイプのミステリ。
東野圭吾さんの名作『白夜行』と構成が似てるなと思ったけど、こちらも非常に面白い。
23位
天使の囀り
天使の囀り
貴志祐介著。
なまもの系ホラーとしては相当レベルの高い作品。
寄生生物のグロテスクさと、怪しげな宗教の胡散臭さが良い感じの雰囲気を醸し出している。
一見、荒唐無稽なからくりを、凄まじい取材力とロジックによって、見事に説得力を持たせているのはさすが。
22位
エッジ 上 エッジ 下
エッジ
鈴木光司著。
『リング』時代の鈴木さん作品を彷彿とさせる、SF系ホラー。
『リング』シリーズで高山竜司に語らせていた鈴木さん独特の世界観をそのまま表現してるような感じ。
物理や科学系のネタがいちいち楽しい。
この作品は勝手に脳内で『ループ』の続編だと解釈したら全てが腑に落ちた気がする。
21位
手紙
手紙
東野圭吾著。
殺人事件の犯人の家族、という立場がどういうものなのかを描いた作品。
東野さんは重いテーマを取り上げた場合、読者に問題提起だけしておいて、どっちつかずな微妙な結末にする傾向があるなあと思っていたんだけど、この作品の結末は良かったと思う。

20位~11位

20位
空色勾玉
空色勾玉
荻原規子著。
日本神話風ファンタジーの傑作。
小学生のとき以来、20数年ぶりに読んだけど、大人が読んでも非常に楽しめた。というか大人が読むべき。
読みやすくて綺麗な文章が良いです。
19位
らせん
らせん
鈴木光司著。
ホラー小説の名作『リング』の続編。『リング』を読んでからどうぞ。
『リング』からうってかわって、医学系要素なんかをふんだんに取り入れたタイプのホラーになっている。
久しぶりに読んだけど、『リング』の登場人物が、他の人物の視点で語られるのは色々ニヤリとさせられて楽しい。
18位
葉桜の季節に君を想うということ
葉桜の季節に君を想うということ
歌野晶午著。
剛速球のストレートな叙述トリック系作品。
叙述トリックメインの作品は「叙述トリックが使われてる」ということを述べるだけで大ネタバレになってしまうので感想書くのが難しいけど、わかってても綺麗に騙された。
17位
悪の教典 上 悪の教典 下
悪の教典
貴志祐介著。
一見、さわやかでみんなに人気者の英語教師が、実は真っ黒な人間で、裏で学校を舞台に好き放題、という話。
上巻は非常に面白い。貴志さんの今までの作品を読んできた人なら間違いなくツボにハマるだろうなという感じ。
下巻は、上巻に比べるとちょっと微妙だったりしますが、全体的に見て非常に面白く読めた作品。
16位
ループ
ループ
鈴木光司著。
『リング』シリーズ三部作の最終作。『リング』『らせん』を読んでからどうぞ。
こちらも久しぶりに読んだけど「生」への前向きな渇望を描いた良い作品だと思う。
『リング』⇒『らせん』とホラーな流れが来て、本作の超展開には賛否両論あるけど、個人的には初読は愕然としつつもハマった口でした。
15位
容疑者Xの献身
容疑者Xの献身
東野圭吾著。
オーソドックスな倒叙物かと思いきや、終盤のどんでん返しがかなり凄かった。
この大掛かりなトリックはさすが。
いい話っぽいんだけど、全てがこの大掛かりなトリックを成立させるための設定です、というのが透けてしまってるのが難点と言えば難点か。ほとんど難癖に近いけどw
14位
盗人の報復
盗人の報復
マーセデス・ラッキー著。
『ヴァルデマール年代記』シリーズのスピンオフ的な作品。
少なくとも『ヴァルデマールの風』三部作か『矢』三部作あたりを読んでから、こちらを読んだ方が良いかもしれない。
このシリーズは主役になる人物達の立場上、国家の中枢に近い部分の描写が大半なんだけど、本作では貧民街に住む少年が主人公なので、今までに見られなかったヴァルデマールの世界が見られて良かった。
13位
海を見る人
海を見る人
小林泰三著。
バリバリのハードSF短編集。
どの作品も非常に魅力的なSF世界が描かれていて、今までほとんどSF小説を読まなかった自分でも惹きこまれた。
12位
蝉の女王
ブルース・スターリング著。
こちらもバリバリのハードSF短編集。
骨太感のある作品が多くて、どっぷりハマって読みました。
真社会性の宇宙生物が出てきたり、進化しまくった寄生生物や、テラフォーミング競争など、生物好きにはニヤリとできる作品が多いのも特徴。
11位
玩具修理者
玩具修理者
小林泰三著。
表題作の短編と、『酔歩する男』という中編が収録されている。
表題作は短く綺麗にまとまったホラーの良作。
個人的にはグロ耐性のボーダーラインギリギリだったかな......。
『酔歩する男』は見事なホラーSF。
どういう落としどころに持っていくのかワクワクしながら読めた。
小難しい概念を描いている割に、凄く読みやすくて良かった。
淡々と語られる狂気が良い味出してる。

10位~1位

10位
火の粉
火の粉
雫井脩介著。
一見、良い人そうで、でも実は不気味な隣人。
雫井さんはほんとに「じわじわと迫り来る脅威」を描くのが上手いなぁ。
あと、「ウザくて気持ち悪い人」の描写も上手いw
主婦の心理描写にこんなに説得力を持たせられる男性作家って凄いと思った。
9位
太陽神の司祭 上 太陽神の司祭 下
太陽神の司祭
マーセデス・ラッキー著。
『ヴァルデマール年代記』の新シリーズ『ヴァルデマールの嵐』三部作の一作目。
この作品から読んでも大丈夫そうだけど『ヴァルデマールの風』三部作は先に読んどいた方がいいかも。
今までヴァルデマール側の人間からは「何を考えているかよくわからない不気味な国」として描写されていた、カース国側の人間から見たヴァルデマールという国の「何を考えているかよくわからない不気味さ」が描写されていて新鮮だった。
シリーズの中でもかなりの良作。
8位
白夜行
白夜行
東野圭吾著。
めっちゃ分厚いけど一気に読めた。読了してすぐ再度一から読み直したくなる作りだなぁ。
二人の主観描写をなくすことで、非常に効果的に二人の謎めいた関係の演出に成功していると思った。
7位
午前零時のサンドリヨン
午前零時のサンドリヨン
相沢沙呼著。
ヘタレな男子高生と、マジシャンな女子高生コンビによる、日常の謎系連作短編ミステリ。
主人公の一人称で語られる文章は非常に読みやすく、読んでいて居心地が良かった。
初期の加納朋子さんの作品とか好きな人には絶対合うんじゃないかな。
6位
黒い家
黒い家
貴志祐介著。
貴志さんのホラー小説の中でも今のところ一番の傑作だと思っている。
久しぶりに読んだけど、やっぱり怖い。
幽霊とか呪いとかより、生身の人間とのディスコミュニケーションと、そこから向けられる殺意が一番怖いんだよ。
5位
リング
リング
鈴木光司著。
あまりにも有名なホラー小説の名作。
こちらも久しぶりに読んだけど、やっぱり好きだな。
はじめて読んだときの、ラストの展開に受けた衝撃は凄かった。
ビデオテープが絡む設定は、今となってはちょっと古臭いけどね......。
4位
忌憶
忌憶
小林泰三著。
「記憶」を巡る三篇の連作ホラー。
「忘却」とか「自我が維持できなくなること」は根本的にホラーなんだよな、と改めて実感させてくれる作品。
ナチュラルに狂気が蔓延してる空気が凄い。
3位
ΑΩ
ΑΩ
小林泰三著。
なんか凄いものを読んでしまった......という感じの作品。
グロいホラーかと思えばいきなりハードなSFに。かと思えばギャグのような展開に。なんだこの作品はw
ストーリーに対するツッコミどころは沢山あるんだけど、そんなものはどうでもよくなってしまう圧倒的なパワーをこの作品は放っている。ほんと凄いw
かなり賛否両論ありそうな作品な気がするけれど、子供の頃に(あるいは今でも)ウルトラマンが好きだったという人は(あるいはそれ以外の人も)ぜひ勇気を出して読んでみて欲しい。
2位
女王様と私
女王様と私
歌野晶午著。
これもかなり賛否両論ありそうな作品だけど、凄く好き。
いわゆる「キモオタ」が主人公のミステリ。
叙述トリックもの(あえて言っちゃう)なんだけど、どんでん返しっぷりが色々と凄い。超展開。
1位
蟻
ベルナール・ウェルベル著。
これはやばい。面白すぎる。
蟻視点で描かれる、ミクロな世界の冒険・戦争の物語と、人間視点で描かれる、ミステリ風味な謎の失踪事件。
この二つがどのように絡んでいくのかと思っていたら、虫好きにはワクワクが止まらない、凄い展開にまとまっていった。
特に蟻視点の物語のリアリティとファンタジーのバランスが素晴らしい。
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2011年2~3月の読了本まとめ

2011年4月 5日 12:03 2011年2~3月の読了本まとめ
生命と非生命のあいだ
生命と非生命のあいだ
ピーター・D・ウォード著。
先日のNASAによる、砒素を取り込むDNAを持つ可能性のある生物の発見を受けて、宇宙生物学にちょっと興味が沸いたので読んでみた。
誤植が多いのが気になったけど、あまりにフィクション的でない、現実味を帯びた地球外生命というものはどんなものか、ということを知る入門として良かったと思う。
自分に化学方面の知識がもうちょっとまともにあれば、もっとちゃんと理解できたかな......。
2月10日読了。
福井県立恐竜博物館 福井県立恐竜博物館の展示解説。じっくり見て回ったあとの復習にピッタリ。
2月16日読了。
恐竜絶滅
恐竜絶滅
NHK「ポスト恐竜」プロジェクト著。
内容的にさほど目新しくはなかったけど、紀行文的な構成で、哺乳類の誕生から恐竜の絶滅、有袋類と有胎盤類との比較、霊長類からのヒトの誕生と、丁寧にまとめられていて良かった。
TV番組の方を観れていないので、非常に観たいと思わせられた。
2月23日読了。
辺境生物探訪記
辺境生物探訪記
長沼毅、藤崎慎吾著。
宇宙生物学に興味が沸いてきたので『生命と非生命のあいだ』に続いて読んでみた本。
極地や深海、砂漠などの辺境に住む微生物の研究の様子がありありと伝わってくる対談集。
門外漢には結構難しい内容なんだけど、軽妙な対談形式のおかげで非常に読みやすかった。
とりあえず火星あたりには微生物は普通にいるんじゃね?という気がしてきた!
3月9日読了。
バースデイ
バースデイ
鈴木光司著。
数年ぶりに何度目かの再読。
『リング』シリーズ三部作の蛇足、というイメージが強かったんだけど、改めて読んでみると、本作で綺麗に『リング』シリーズがまとまった、という印象に変わった。
三つの短編のうち、最初の二作がホラーテイストで、ラストが前向きな生の物語、というのも『リング』三部作の構成と同じ。
どの作品も、本編の裏側をいい感じに補完してくれていると思う。
3月11日読了。
探偵ガリレオ
探偵ガリレオ
東野圭吾著。
『容疑者Xの献身』が面白かったのでこちらも読んでみた。
結構あっさりめな話が多かった印象。
科学トリックありきで作られてる話が多いと思いせいか、豆知識読本的に読んでた。
3月16日読了。
グリーンワールド 上
グリーンワールド 上
ドゥーガル・ディクソン著。
何らかの理由で地球によく似た惑星に移住した一万人の人類から始まる、人類の歴史のやり直しと環境破壊の物語。
上巻で500年間の小さなエピソードを重ねていき、細かい伏線を散りばめ回収していく構成も楽しいし、『アフターマン』や『フューチャーイズワイルド』で発揮された説得力ある妄想力で描かれるグリーンワールドの生態系も非常に魅力的。
文明が発展してきて、下巻では魅力的な生物達がどうなっていくのか考えると悲しくなってくるけど続きが気になる。
3月20日読了。
グリーンワールド 下
グリーンワールド 下
ドゥーガル・ディクソン著。
上下巻合わせて1,000年に渡る、テラフォーミングによる人類の歴史のやり直しと、環境破壊の物語。
非常にわかりやすい直球の問題提起なテーマだけど、序盤のグリーンワールドは想像力を刺激されて本当に魅力的だった。
関連していなさそうな各エピソードが、後で繋がっていくのも読んでいて楽しかった。
一から生態系を妄想するのは凄く大変だと思うけど、取り上げられる架空生物の種類がもうちょっと多かったらなあとも感じる。
3月22日読了。

宇宙生物学とかテラフォーミングとか、なんかそっち方面に興味が沸いてきた今日この頃。

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2011年1月の読了本まとめ

2011年2月 8日 16:24 2011年1月の読了本まとめ
「八つ墓村」は実在する
「八つ墓村」は実在する
蜂巣敦著。
怪談とか都市伝説の類が生まれる背景とかは興味深いよね
1月2日読了。
生命40億年全史
生命40億年全史
リチャード・フォーティ著。
地球上に生命が誕生してからの40億年間の歴史を網羅的に記した本。
「哺乳類への進化」とか「恐竜への進化」の歴史をまとめた本とかはよくあるけど、俯瞰的に生命全体を記しているというのは意外とない気がするので良かった。
著者の脱線や比喩も興味深く読めた。良書。
1月16日読了。

2011年1月の読了本はわずか2冊でした。
今年は去年ほど濫読せずに年間60冊くらいに抑えといて、アウトプットの方に力を入れようかなーと思ってます。

......空いた時間はほとんどタクティクスオウガに費やしてるけどな!

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2010年12月の読了本まとめ

2011年1月 6日 15:23 2010年12月の読了本まとめ
深海のフシギな生きもの
深海のフシギな生きもの
藤倉克則著。
ボリュームはないけど、全ページフルカラーで綺麗な写真と共に、変な深海生物を紹介していて、読んでいて楽しかった。
さっくり読むのにちょうどいい。
12月3日読了。
王の帰還 下
王の帰還 下
J.R.R.トールキン著。
ようやく読了。
指輪を捨てるシーンはやっぱり凄く印象的。
指輪を捨てた時点でまだ分量が半分残ってた驚きも印象的w
物語の「幕引き」という言葉が非常にしっくりくるラストだなあと思った。
12月12日読了。
人事系シンジケート T-REX失踪
人事系シンジケート T-REX失踪
鳥飼否宇著。
意外にも(?)王道ミステリだった。
色んな細かい要素の裏は読めたのに、全体の裏をさっぱり読めなかったのが悔しい気分w
各登場人物が非常にわかりやすいキャラ立ちをしていて良かった。
主人公の特殊能力はもうちょっと効果的に使えたら良かった気はする。
あと、この発言にも納得w
12月19日読了。
NASAより宇宙に近い町工場
NASAより宇宙に近い町工場
植松努著。
宇宙の話かと思って読んだら、自己啓発系の本だった。
でもまあ良い本だった。
思い返せば自分の周囲には、今も昔も「どうせ無理」系の人が全然いない。
なので著者の「どうせ無理」への反抗心が実感としてぴんとこないんだけど、それはきっと凄く恵まれてることなんだろうなと思った。
12月19日読了。
午前零時のサンドリヨン
午前零時のサンドリヨン
相沢沙呼著。
レベルの高いデビュー作だな!
非常に面白かった。
連作短編的な構成の中に、様々な伏線を散りばめて、最後に収束するという流れは、同じ日常の謎系ということもあって、初期の加納朋子さんの作品に近いものを感じた。
主人公の一人称で語られる文章は非常に読みやすく、読んでいて居心地が良かった。
12月20日読了。
ブードゥー・チャイルド
ブードゥー・チャイルド
歌野晶午著。
うーん......。
読者側にはすでに答えが透けて見えてる事柄に関して、主人公が見当ハズレな妄想推理を進めていくのが読んでてしんどかった。
ジュリアンの説明も、すでにわかりきってることをさらにくどくどと解説されててしんどい。
十年前に読んでたら新鮮だったのかな......。
12月25日読了。
もやしもん 5
もやしもん 5
石川雅之著。
巻を追うごとにこの漫画の面白さがわからなくなっていく。
12月26日読了。

2010年12月の読了本は7冊でした。
相変わらずPSPのタクティクスオウガのせいで、読書ペースが落ちたまま!

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2010年11月の読了本まとめ

2010年12月 4日 19:36 2010年11月の読了本まとめ
盗人の報復
盗人の報復
マーセデス・ラッキー著。
貧民街に住む盗人の少年スキッフの視点から見たヴァルデマールの首都ヘイヴンは、今までの真面目な<使者>の見ているヘイヴンとはまるで別世界で新鮮だった。面白い。
スキッフはもちろんのこと、今まであんまり何考えてるかわからなかったアルベリッヒもいっぱい喋ってて嬉しい。
舞台が狭くて主要人物が少ないと、ほんとに描写がリアルでいい話を書くなあ、ラッキーさん。
11月3日読了。
昆虫擬態の観察日記
昆虫擬態の観察日記
海野和男著。
昆虫の擬態は本当に興味深い。
代表的な擬態のパターン別に、わかりやすい解説と共に綺麗なフルカラーの写真をふんだんに使って紹介している本。
写真を眺めているだけで、昆虫たちの擬態の緻密さに圧倒される。
11月3日読了。
王の帰還 上
王の帰還 上
J.R.R.トールキン著。
全体として絶望的な戦争の描写の中、メリーとピピンが頑張ってた。
ギムリとレゴラスの影が薄いのがちょっと残念。
11月16日読了。
琥珀
琥珀
アンドリュー・ロス著。
琥珀がどのようにして生まれ、どこでどのようにして発見されるのか、という基礎的なところから、琥珀の中に埋もれている生物をどのようにして同定するのかという方法論まで、琥珀の入門的な内容を解説した本。
全ページフルカラーで写真が豊富なので、とてもわかりやすかった。
生物の同定方法の解説のおかげで、節足動物入門としても機能している。
11月17日読了。
おとぎ話の生物学
おとぎ話の生物学
蓮実香佑著。
和洋様々なおとぎ話をベースに、連想ゲーム的に様々な雑学が学べる本。
タイトルに「生物学」ってある割には、それほど生物学って感じでもなかったかな。
ちゃんとした学説っぽいのと、ソースのない「都市伝説」レベルの雑学とが混在していてちょっと「ん?」ってなるところもあるけど、軽く読んで楽しめて良かった。
オオカミに関する考察が印象的。
11月22日読了。
悪の教典 上
悪の教典 上
貴志祐介著。
やっぱ貴志さんの小説は面白いなあ。
特に本作は今までの色んな作品のテイストがてんこ盛りで、ファンには嬉しい。
ハスミン、真っ黒なのはいいけど、彼の最終的な目的が全然見えてこないのが凄く気になる。
まさか性欲が理由じゃないよなw
共感力に乏しい天才キャラなわりに欲求には素直なところがありそうで意外にないパターンな気がする。
11月24日読了。
悪の教典 下
悪の教典 下
貴志祐介著。
ハスミン、冷静に淡々と目的のために屍を重ねていくタイプのキャラクターなのかと思ってけど、凄く行き当たりばったりな人だった。
『バトル・ロワイアル』を思わせる壮絶な展開は凄かったけど、こんなに行き当たりばったりでよく今までヘマしなかったな、と(アメリカでヘマしちゃってたみたいだけど)。
終盤の伏線の回収の仕方は、わかりやすかったけど見事だったので、ハスミンの性格とは正反対に、ストーリーは行き当たりばったりではなく予定されていた通りにまとまったんだな、という印象。
11月28日読了。

2010年11月の読了本は7冊でした。
PSPのタクティクスオウガが発売されて以来、本読むペースが格段に落ちた!

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2010年10月の読了本まとめ

2010年11月13日 12:51 2010年10月の読了本まとめ
ダーウィン『種の起源』を読む
ダーウィン『種の起源』を読む
北村雄一著。
ダーウィンの『種の起源』の解説書。
『種の起源』と同じ章立てで、ダーウィンの書いた内容を現在の生物進化学・分岐分類学などを元に、わかりやすく解説してくれていてありがたい。
『種の起源』に手を出す前に読んどいた方がよさげ。
『ダーウィンの思想』なんかもあわせて読むとさらに背景が理解しやすいかも。
10月5日読了。
秘密
秘密
東野圭吾著。
なんか色々読んでて辛くなる本だった。
平介に感情移入しまくってしまった。
直子に対して色んな意味で嫉妬の感情が生まれまくるのは仕方ないよなあ、と思いつつ、最終的にはどう考えても「父」としての立場しか選択しようがないというのが辛い。
娘を失った悲しみのようなものがあまり描かれていないのは気になったけど、まあ生身の娘の体が家の中に普通にいたらそういう感情も沸きにくいだろうな、とも思う。
10月6日読了。
モノレールねこ
モノレールねこ
加納朋子著。
「記憶」に関連するお話が多かった印象。
この前読んだ『七人の敵がいる』が、加納さん作品に期待してた感じの内容じゃなかった分、こっちで満たされた。
その中でも『シンデレラのお城』はちょっと異色で良かった。
涼しげで爽やかな狂気みたいなものがあった。
10月8日読了。
涼宮ハルヒの退屈
涼宮ハルヒの退屈
谷川流著。
『退屈』はタイトル通り、正直退屈な内容だったけど、他の作品は面白かった。
特に『笹の葉ラプソディ』は綺麗にまとまったオーソドックスなタイムトラベルもののSFで良かった。
『孤島症候群』はアニメ版の方がミステリとしてフェアだし親切だなと思った。
あと、全体的にアニメはびっくりするくらい原作に忠実に作られてたんだなあという印象。
10月10日読了。
涼宮ハルヒの消失
涼宮ハルヒの消失
谷川流著。
シリーズでも特に人気が高い作品と聞いてたけど、確かに綺麗にまとまっていて面白かった。
同様に綺麗にまとまっていた一巻と、ストーリーの構造がほとんど同じなのは意図的なセルフオマージュみたいなもんだろうけど、ちょっとそういうことをするには早すぎない?とは思った。
リアルタイムに刊行を追って読んでたらそうでもなかったのかな。
改変された世界での様子にもっとボリュームが欲しかった。
端的に言えば消失バージョンの長門をもっと見ていたかったw
10月10日読了。
涼宮ハルヒの暴走
涼宮ハルヒの暴走
谷川流著。
『エンドレスエイト』、作品としてループなしだとほんとにあっさりだなぁ。
微妙に物足りなかった。
アニメみたいに何度もやられても困るけど。
『雪山症候群』は、肝心の真犯人が全くわからなくて消化不良だった。
館から抜け出す暗号も、取ってつけたようなものだったし。
10月10日読了。
天空の蜂
天空の蜂
東野圭吾著。
ストーリーの盛り上がり的には子供の救出はもっと後のほうが良かったんじゃないかなぁ、とは思った。
でも全体的に見て、のめりこんで一気に読める良い作品だったと思う。
ただ、『さまよう刃』を読んだときにも同様の感想を覚えたんだけど、こういう重いテーマを取り上げてるのにラストがああいう無難な結末を迎えるのなら、問題提起の意味はあるのか?と疑問。
10月11日読了。
涼宮ハルヒの動揺
涼宮ハルヒの動揺
谷川流著。
あっさりめな内容。
『ライブアライブ』と『朝比奈ミクルの冒険』は映像化で凄く大きく化けてたんだなあ。
『ヒトメボレLOVER』の展開はかなり面白かった。
ただのバカ話かと思いきや中河くんの異常行動っぷりの理由がちゃんと解決されてたのが○。
『猫はどこへ行った?』は劇中劇があんだけひっぱってた割にあっさりし過ぎかなあ。
『朝比奈みくるの憂鬱』は「今更何故」と思うほどオーソドックスなタイムパラドックスもので逆にびっくりした。
10月12日読了。
涼宮ハルヒの陰謀
涼宮ハルヒの陰謀
谷川流著。
このシリーズの長編で今までで一番面白かった。
前知識なしで読んだ初の長編だったから、というのもあったかもしれないけど。
一気に風呂敷を広げ始めたけど、これ、まとまるの?
10月12日読了。
涼宮ハルヒの憤慨
涼宮ハルヒの憤慨
谷川流著。
SF色よりジュブナイルっぽさ?の方が強い感じだった。
『編集長★一直線!』の作中作はもうちょっとひねねりが欲しかったな。
長門が便利キャラ過ぎるので、短編はどうしてもスリリングさに欠ける。
10月13日読了。
涼宮ハルヒの分裂
涼宮ハルヒの分裂
谷川流著。
こんな状態で何年も続きが出ていないのか......これは酷いw
この巻が一番面白かっただけに、ひどいw
完全に「次巻に続く」なのでこれ一冊では評価しにくいけど、新たな展開はかなり面白かった。
10月14日読了。
ロードス島伝説 永遠の帰還者
ロードス島伝説 永遠の帰還者
水野良著。
前半の方はmini文庫で十数年前に読んだ記憶がある。
本編のラストがなかなか辛い感じだったので、最終的にナシェルが帰ってくるのは素直に良いな、と。
あと、『戦記』含めこのシリーズ読んでると作者の女性の好みがわかりやすいよね(笑)。
10月14日読了。
葉桜の季節に君を想うということ
葉桜の季節に君を想うということ
歌野晶午著。
話題になった作品だけあって見事というほかない。
叙述トリックメインの作品は「叙述トリックが使われてる」ということを述べるだけで大ネタバレになってしまうので感想書くのが難しいよね。
正直、色んな人の、ネタバレに気を使って「騙された」としか書いてないような感想をいっぱい見ただけで「ああ叙述トリック使われてるのね」というのはわかってしまってたけど、それでも綺麗に騙された。
『女王様と私』みたいな超展開だったらどうしよう、とちょっとヒヤヒヤものだったけど(いや、あれも好きなんだど)、この作品は剛速球のストレートな叙述トリックという感じで安心して読めた。
10月15日読了。
手紙
手紙
東野圭吾著。
重いテーマを取り上げた場合、どっちつかずな微妙な結末のお話になりがちな作者だと思ってたけど、この作品の結末は良かった。
どこまでも自己中心的で、自分の行動がその後どのように周囲に影響するかを想像する力が皆無な兄。
弟からの最後の手紙で目が覚めたかと思いきや、被害者への手紙の追伸に、わざわざ弟に謝るすべがもうないことを書いちゃうあたりのグロテスクさがなんとも。
あと社長の言葉がいいなと思った。
10月16日読了。
六番目の小夜子
六番目の小夜子
恩田陸著。
「小夜子」というシステムや、作品全体を漂う独特の空気に引き込まれて一気に読んだ。
途中までは凄く面白かった。
けど終盤の展開がどうもイマイチ理解できないし面白くない。
この著者の作品は『ネクロポリス』と本作しかまだ読んでないけど、どちらも「設定や雰囲気は最高なのに、ラストへと導く展開に論理が希薄で意味不明」というところが残念だったな。
10月16日読了。
地下街の雨
地下街の雨
宮部みゆき著。
全体的にバリエーション豊富な中にもどこか統一感のある短編集だった。
『ムクロバラ』がベタだけど一番面白かったかな。
あと『不文律』の構成も面白い。
SFっぽいのやらホラーっぽいのやら、色んなタイプの作品があって楽しめました。
10月17日読了。
らせん 鈴木光司著。
数年ぶりに何度目かの再読。
『リング』ほどじゃないけどこっちもかなり何度も読んだ作品。
「超自然現象」として済まされていた『リング』による死に、科学的な説明をつけてみましょう、という取り組み。
荒唐無稽な設定にある程度論理的で説得力のある説明をつけてくれる作品は好きです。
『リング』の登場人物が、安藤の視点で語られるのはやっぱり色々ニヤリとさせられて良いなー。
10月18日読了。
どちらかが彼女を殺した
どちらかが彼女を殺した
東野圭吾著。
オーソドックスなフーダニットであるにも関わらず、主人公が偽装工作を行なったことで、警察からじわじわ追い詰められるという倒叙物としての側面も持つこの構造は非常に面白いと思った。
ラストで犯人が明かされていない=読者に推理が委ねられている、ということで、容疑者は最初から二人だけだったり、普通のミステリよりヒントが凄くわかりやすく親切に描写されていたりと、色んな工夫が見てとれた。
結局最後まで確信が持てずにググって答え合わせしましたけども w
どちらが犯人であっても意外性のある結末にはならないので、伏せたのは正解かな
10月18日読了。
ヤフー・トピックスの作り方
ヤフー・トピックスの作り方
奥村倫弘著。
ヤフー・トピックスの中の人がどんな仕事をしているのか、という話。
正直Yahooのトップページとか普段は滅多に見ないので、ヤフー・トピックスの影響力の強さにあまり実感が沸かないのだけれども、強い影響力を持っているのだなあ、ということはなんとなくわかった。
「ジャンクフードコンテンツ」の方が金になる、という話は作中にも出ていた『ウェブはバカと暇人のもの』と通じるところがある。
10月20日読了。
太陽神の司祭 上
太陽神の司祭 上
マーセデス・ラッキー著。
カース側から見たヴァルデマールという変な国についての描写が新鮮で凄く楽しい。
それと同時に、『運命の剣』でケロウィンが散々苦労した変な国・カースの内情が色々知れるのも凄く新鮮で楽しかった。
懐かしい面子もどんどん登場するし、良い感じ。
下巻でついに顔を合わせると思われるカラルとアン=デシャがどういうことになるのか非常に楽しみ。
10月23日読了。
太陽神の司祭 下
太陽神の司祭 下
マーセデス・ラッキー著。
カラルの「ぼくたちカース人が、長い間ヴァルデマールに対してしてきた間違いを犯さないで欲しいんだ」という台詞に彼の成長の全てが凝縮されているな、と感じた。
非常に面白かった。『裁きの門』あたりで「共に歩むものとレイシーア=イーのカル=エネイドゥラルの性質が似てる」というような記述があって、その時は意味がわからなかったけど、カースの火猫の出現で何となく理解できた。
今後、帝国とどうなっていくのか、続きが楽しみ。
10月24日読了。
ループ
ループ
鈴木光司著。
数年ぶりに何度目かの再読。
初読時は三作目にしてとんでもない展開に持ってきたものだと愕然としたのをよく覚えている。
改めて読んでみて、『エッジ』の超展開は、ループワールドかそれに類する世界の終焉を描いたものなんだろうなあという思いをさらに強くした。
10月24日読了。
幻夜
幻夜
東野圭吾著。
非常に面白かったんだけれども。
美冬が『白夜行』の雪穂かもしれない、と読者に想像させる材料か各所に散りばめられているのもニヤリとさせられて楽しいんだけれども。
ここまで最初から最後まで『白夜行』のコピーみたいな作品を同じ作者が書く意義は何だろう?
そこばっかりが気になった。
『白夜行』との明らかな違いは共犯者である雅也視点の描写が沢山あり、雅也も単に利用されているだけというのがはっきりすること。
ということは『白夜行』の亮司も単に利用されただけだったのかな?とか、より「魔性の女」の怖さを引き立たせたかったのか?とか
10月26日読了。
スラムダンク勝利学
スラムダンク勝利学
辻秀一著。
最近話題の『もしドラ』の逆バージョン的なもの。
スラムダンクをベースに、成功哲学的というか自己啓発的なあれを読み解こうという本。
スラムダンクに馴染みがあると実感としてすんなり入ってくるよね。
スポーツに限らず普遍的な内容だと思う。
10月27日読了。

2010年10月の読了本は24冊でした。
小説をいっぱい読んだ!!

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2010年9月の読了本まとめ

2010年10月 1日 23:15 2010年9月の読了本まとめ
人類が消えた世界
人類が消えた世界
アラン・ワイズマン著。
どうもパッとしなかった。
各章毎にテーマが散漫でまとまりがなかったように感じる。
著者が想像する「人類が消えた世界」を描いている本かと期待していたら、単に「人類が消えた世界」を想像するためのヒントを思いつくままに記していった本だった、という印象。
でもところどころ興味深い章もあった。
特に朝鮮半島の38度線付近は人が近づかないために絶滅危惧種の住処になってるという事実は色々と象徴的。
9月2日読了。
フェルマーの最終定理
フェルマーの最終定理
サイモン・シン著。
文句なしに面白かった。読んで良かった。
数学の本ではあるものの、難しい数論自体は一般人にもわかるよう比喩で表現されて、フェルマーの最終定理に挑んだ数学者たちの試行錯誤にスポットが当てられている。
とにかく本書全体としての構成が巧みで、緻密な伏線が張られた小説のように、350年の歴史が見事にまとめられている。
理系とか文系とか関係なく一読の価値あり。
9月4日読了。
もやしもん 3
もやしもん 3
石川雅之著。
沖縄に行きたくなった。
9月4日読了。
もやしもん 4
もやしもん 4
石川雅之著。
あれ、これ何のマンガなんだっけ。
9月4日読了。
指輪物語 旅の仲間 下1
指輪物語 旅の仲間 下1
J.R.R.トールキン著。
物語が本格的に動き始めて一気に面白くなってきた。
『ホビットの冒険』に出てきた人物や武器などが色々出てくるのもニヤニヤできて楽しい。
九人の一行がみんな魅力的に描かれていて良いなぁ。
9月5日読了。
妖怪学新考
妖怪学新考
小松和彦著。
古代から中世・近代・現代に渡って、我々日本人の文化や思想を背景に、どのようにして「妖怪」が生まれてきたのか。
また、時代に合わせて、あるジャンルの「妖怪」は廃れ、別のジャンルの「妖怪」が主流になっていく等、非常に興味深い考察。
特に、昔の「妖怪」の成立を把握した上で、現代の怪談がどのように成立しているのかを考えるととても面白いと思った。
9月7日読了。
フラグメント
フラグメント
ウォーレン・フェイ著。
『超進化生物の島』というB級臭漂うサブタイトルから予想できる通りな感じのパニック物。
恐ろしい生き物に追いかけられる描写とかはスリリングで良かった。
各所に生物好きならニヤリとできる要素も散りばめられていて良い。
ただ後半の超展開はやっぱり興ざめだな。
あと「知性があるから助けなくちゃ」という思想は「鯨は頭がいいから捕鯨反対」的なメンタリティが透けて見えてもにょる。
とはいえ全体的に見て、なかなかまとまった良作でした。
9月14日読了。
指輪物語 旅の仲間 下2
指輪物語 旅の仲間 下2
J.R.R.トールキン著。
まさに第一部・完。みたいな感じ。
ロリアンの描写が読んでて眠かったけど、それ以外の展開はスリリングだった。
サムは良い奴だなぁ。
9月18日読了。
指輪物語 二つの塔 上1
指輪物語 二つの塔 上1
J.R.R.トールキン著。
いかにも冒険という感じで、ここまでで一番面白かった。
メリーとピピンの二人はほんといいキャラしてるなあ。
全体的にホビットへの愛が感じられた。
9月20日読了。
夜にはずっと深い夜を
夜にはずっと深い夜を
鳥居みゆき著。
テレビではあんまりやらない(?)鳥居みゆきさんの本気のコントまんまな感じの小説。
小説っていうかコントの台本みたいに感じた。
読んでて彼女が舞台で喋ってる姿が容易に想像つくというか。
同音異義語とか似たような音とかをうまく使う独特な言葉選びのセンスは、耳で言葉を聞くコントよりも、目で見られる文章にした方が向いてるのかもしれないとか思った。
9月20日読了。
阪急電車
阪急電車
有川浩著。
阪急今津線を舞台にしたあんまーーーーーーい群像劇。
ちょくちょく仕事で使う路線なので、目次の時点で凄まじく親近感が沸いた。
関西弁も自然だったし、さらっと読みやすくて良かったと思う。
99人の最終電車』を思い出した。
9月20日読了。
指輪物語 二つの塔 上2
指輪物語 二つの塔 上2
J.R.R.トールキン著。
殺伐とした戦争の描写の中で、ギムリとレゴラスの仲良しさんっぷりが癒しだな......w
後半のメリーとピピンの色んな意味での活躍も読んでて和んだ。
今まで報連相をおろそかにしまくっていたガンダルフが最後のほうになって急に饒舌になったのがなんか面白かった。
9月24日読了。
指輪物語 二つの塔 下
指輪物語 二つの塔 下
J.R.R.トールキン著。
上巻の面々と比較して、フロドとサムの鬱々とした旅路がなかなか読んでて辛い。
後半、フロドとサムが「自分たちの冒険が物語になったら」と語っているところでは不覚にもウルっときた。
ゴクリも一気に魅力的なキャラクターになったなという印象。
終盤の展開はなかなか熱かった。
9月28日読了。
七人の敵がいる
七人の敵がいる
加納朋子著。
加納さんの作品はほとんど読んでてみんな好きなんだけど、この作品はどうも好きになれなかった。
陽子の不器用さが見ていてイライラしてしまった。
「仕事かデキる」ように描写されてるけど、これだけコミュニケーション能力に欠陥があると、ビジネスマンとしてまともにやっていける姿がさっぱり想像できない。
岬さんと出会ったあたりから陽子の成長が描かれていて良かったとは思ったけど、似たような「性格に問題のある主人公の成長」を描いた『てるてるあした』と比較すると感動がなかった。
9月29日読了。
リング
リング
鈴木光司著。
数年ぶりに何度目かの再読。
何度も読んだ作品なので、数年あけて読んでも細部まで記憶していた。
はじめて読んだときの、ラストの展開に受けた衝撃は凄かったな......。
ビデオの内容に関する描写はやっぱり濃密で想像力を掻き立てられて良い。
『エッジ』を読んだ後だと、やっぱり高山竜司のキャラクター、あるいは彼の持つ世界観は、鈴木さんの根底にあるものなんだろうなあ、と思った。
あと、やっぱり『ループ』は明らかに後付け設定だよなぁ、とw
『ループ』も好きだけど。
9月30日読了。

2010年9月の読了本は15冊でした。
『指輪物語』を頑張って読んだ。『王の帰還』の下巻だけ何故か持ってないので早く買わないと。

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2010年8月の読了本まとめ

2010年9月 1日 10:51 2010年8月の読了本まとめ
指輪物語 旅の仲間 上1
指輪物語 旅の仲間 上1
J.R.R.トールキン著。
20数年ぶりの再読。
とは言え、昔小学生のときに読んだときは多分最初の背景説明で挫折してたはずw
なので実際には初読。
最初の壁さえ乗り越えれば、生き生きとしたホビットたちの描写に引き込まれて一気に読める。
先に『ホビットの冒険』読んどいて良かった。
サムたちいい奴だなぁ。
8月6日読了。
進化の存在証明
進化の存在証明
リチャード・ドーキンス著。
見えない敵と戦ってる感というか、ドーキンスさんがこの本で伝えたい人にはこれ、届かないんだろうなぁ、というのが何とも。
犬の育種だけでも証拠として充分に思えるのに、これだけの分量を書かせるだけの背景が英米にあるという事実が......。
内容としては、放射性炭素年代測定の細かい仕組みをはじめて知った。
年輪年代法の仕組みも凄いと思った。
グッピーの実験の事例も凄いなぁ。
8月15日読了。
サイレントリー
サイレントリー
鈴木光司著。
あっさりとした結末が余計に余韻を生む短編集。
親と子・妻と夫のコミュニケーション、あるいはディスコミュニケーションを描いた作品が多かったので、読んだタイミング的に色々心に来るものがあった。
8月15日読了。
ハイブリッドワーカー
ハイブリッドワーカー
ヨシナガ著。
会社勤めをしながら副業としてクリエイティブな仕事をされている「ハイブリッドワーカー」な人たちのインタビュー集。
僕自身は会社員ではなく自営業なんだけど、本業とは別にやりたいけどやれてないことが沢山あって悶々としているので凄く良い刺激になった。
せっかく比較的自分の都合の良いように時間を使える立場にあるんだから、思ってるだけじゃなくてもっとなんでもやってみないとダメだな、と痛感。
8月17日読了。
指輪物語 旅の仲間 上2
指輪物語 旅の仲間 上2
J.R.R.トールキン著。
だんだん盛り上がって参りました、的な。
ガンダルフが恋しい。
『ホビットの冒険』と比較して、道中が凄く多難でシリアスだなぁ。
あと、石化したトロル達が出てくるのはやっぱニヤニヤできて良い。
8月22日読了。

2010年8月の読了本は5冊でした。少なっ!
でもまあ『指輪物語』と『進化の存在証明』は時間をかけてじっくり読んで良かったかなと思う。

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2010年7月の読了本まとめ

2010年8月 8日 23:59 2010年7月の読了本まとめ
数学で犯罪を解決する
数学で犯罪を解決する
キース・デブリン、ゲーリー・ローデン著。
ドラマを元に、犯罪捜査で使われている数学を解説。
DNAとかゲーム理論とかコンピュータ絡みとか、ある程度興味のある分野のことはすんなり頭に入ってくるんだけど、わからない分野のことは頭が拒否してさっぱり入ってこなかったw
7月2日読了。
モールス 上
モールス 上
ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィスト著。
オーソドックスな吸血鬼物のホラー。
吸血鬼のお約束的設定はやっぱりニヤリとさせられる。
じわじわと展開していく物語は『呪われた町』や『屍鬼』と重なるところがあるな。
特に『屍鬼』好きとしてはエリの設定には沙子に近いものを感じる。
吸血鬼ものとしても良いけど、ボーイミーツガール的というか少年の成長物語的な話としても、面白い。
下巻が楽しみ。
7月6日読了。
モールス 下
モールス 下
ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィスト著。
吸血鬼物としても、少年の成長物語としても、良かった。
結構登場人物が多かったけど、上下巻でじわじわと良い感じで進んでいったなーという印象。
迫りくるホーカンの不気味さや、エリの孤独さ、オスカルの成長など盛り沢山。
ラストはオスカルに自力で最後の障害を乗り越えて欲しかったかな......。
7月11日読了。
涼宮ハルヒの溜息
涼宮ハルヒの溜息
谷川流著。
一巻で綺麗にまとまっていただけに、ここからもう一回話を広げてみよう、という意図がよくわかる話だな。
後半の物語をメタな視点であーだこーだ言ってる部分はかなり楽しかった。
ただ、一巻ほど「ストーリー知っててもやっぱおもろい」という感じではなかったかな......。
7月12日読了。
エッジ 上
エッジ 上
鈴木光司著。
全体的に『リング』シリーズを思い出させる空気があって良いな。
鈴木光司さんの作品でここまでのめり込んで読んだのは『リング』『楽園』『光射す海』以来かもしれない。
『リング』シリーズで高山竜司に語らせていた鈴木さん独特の世界観をそのまま表現してるような感じ。
物理や科学系のネタがいちいち楽しい。
ただ、風呂敷を広げすぎてて、下巻の展開が正直かなり不安。
7月12日読了。
エッジ 下
エッジ 下
鈴木光司著。
上巻のラストあたりで、話が広がりすぎてて不安だったけど、意外と話が綺麗にまとまってて良かった。
ほんとに『リング』で高山竜司に語らせていた世界観まんまというか、この作品は勝手に脳内で『ループ』の続編だと解釈したら全てが腑に落ちた気がする。
ただ、悪魔と契約が云々はちょっと唐突で説明不足だったなーと思う。
物理学を下敷きに、荒唐無稽な設定に強引に説得力を持たせたのは見事。
7月13日読了。
もやしもん 2
もやしもん 2
石川雅之著。
日本酒が飲みたくなった。
7月14日読了。
空色勾玉
空色勾玉
荻原規子著。
二十数年ぶりの再読。
小学生のとき読んで以来「凄く面白かった」ということしか覚えてなくて内容はすっかり忘れてたので、新鮮な気持ちで読めた。
こんなに読みやすくて綺麗な文章で書かれてたんだなぁ。
子供の頃はあんまり知らなかった日本の神話についてある程度知った上で読むと、やっぱり味わい深い。
荒々しいイメージのスサノオを稚羽矢というキャラクターにできるのが凄いと思った。
続編は未読なのでこの機会に読んでみようと思う。
7月23日読了。
日本人の知らない日本語 2
日本人の知らない日本語 2
蛇蔵、海野凪子著。
一巻よりもお勉強っぽい内容な気がする。
自国の常識は他国の非常識ですね。
7月24日読了。
もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら
もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら
岩崎夏海著。
二年前にこのブログエントリーを読んだ。
ここから膨らませて、綺麗にまとまったお話になってるなぁという印象。
文章はかなり読みにくかったけど。
あと『スラムダンク勝利学』を思い出した。
7月24日読了。
ザ・リンク
ザ・リンク
コリン・タッジ著。
まず、口絵のメッセル・ピットから発掘された化石群の写真が凄まじく美しいのに惚れ惚れした。
凄い保存状態の化石だ。
イーダの系統的な位置については、これから色んな説が出てくるんでしょうね。
そういう意味ではちょっとこの本はタイトル詐欺的なとこもあるけど、新生代初期の環境や、霊長類の進化についてわかりやすく解説している本として読めば良い本だったと思う。
7月29日読了。
ウェブはバカと暇人のもの
ウェブはバカと暇人のもの
中川淳一郎著。
T過激なタイトルと「はじめに」の文章だけど、全体的にはおおむね同意。
『ウェブ進化論』等へのカウンターとして、敢えて過激に書いてるってとこもあるんだろうな、とも思う。
後半のWebプロモーションについて語ってるところとかは非常に参考になった。
7月29日読了。
アーキテクチャの生態系
アーキテクチャの生態系
濱野智史著。
もっと早く読んでりゃ良かった。良書。
ニコ動に関する記述はWeb上の至る所で引用・言及されていたので大体本書の内容を把握できていたが、やっぱり素晴らしい考察だなと思う。
ケータイ小説に関する考察が非常に参考になった。
あと、あとがきのSporeとゆうなまの対比も印象的。
7月31日読了。

2010年7月の読了本は13冊でした。
なかなか多岐に渡るジャンルの本を読んでる気がする。

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2010年6月の読了本まとめ

2010年7月 1日 16:42 2010年6月の読了本まとめ
600万人の女性に支持されるクックパッドというビジネス
600万人の女性に支持されるクックパッドというビジネス
上阪徹著。
Webに携わる人なら読んどいて損はないかも。
というかもっと早く読んどきゃ良かった。
web2.0やらクラウドやらと言ったバズワードを大仰に連呼してる本よりずっと説得力ある。
クックパッドの良い面にだけ徹底的に触れているので、そこは注意して読まないといけないか。
6月1日読了。
恐竜の世界
恐竜の世界
ナショナルジオグラフィック著。
ナショナルジオグラフィック誌に過去に掲載された恐竜関連記事をまとめた本。
色んな記事の寄せ集めの割りには、結構全体としてまとまっていた印象。
ナショジオだけあって、写真や図表、イラストが豊富なのが嬉しい。
過去100年の記事をまとめているので、最新の情報だけでなく、今までに恐竜学の「常識」がどのような変遷を遂げて行ったか、というのがよくわかる構成だった。
100年前の恐竜記事とか凄く興味深いよやっぱり。
6月6日読了。
もやしもん1
もやしもん1
石川雅之著。
へー、『もやしもん』ってこんなマンガだったのか。
イメージしてたのと全然違ったw
面白かったけど。
6月6日読了。
スズメの大研究
スズメの大研究
国松俊英著。
子供向けの本だからあっさりめだけど、スズメの生態や、人間の文化との関わりなどを、わかりやすく丁寧に解説している本。
スズメを飼ってた人の話が良かった。
可愛いなー、スズメ。
6月7日読了。
風の中のマリア
風の中のマリア
百田尚樹著。
スズメバチのワーカーが主人公の小説。
スズメバチをはじめとするハチの生態を凄く勉強して書かれたんだろうなあ、というのが伝わってくる内容。
ただ、小説としてガチ読みすると、虫同士の会話で「ゲノム」なんて単語が何度も出てきたり、メタな視点で血縁淘汰や系統学について虫同士で語ってるあたりで笑ってしまう。
逆に「ストーリー仕立てでスズメバチの生態を学べる入門書」的位置づけとして読めば、凄くハイレベルな作品だと思う。
ハチの心理を極端に擬人化し過ぎなかったのが好印象。
6月7日読了。
蝉の女王 ブルース・スターリング著。
SF短編集。
『巣』が真社会性をテーマにした作品ということを紹介してもらって読んだ。
<群体>の様々なワーカーのバリエーションが読んでいて楽しかった。
最後の展開も凄い。
非常に面白い作品でした。
『スパイダー・ローズ』も、わかり易い展開だけど、読んでいてワクワクする設定が豊富で良かった。
『火星の神の庭』の、生態系デザイン競争というアイディアも面白いな。
生き物好きとしては、この三作の設定だけで想像力がぐいぐい刺激されてたまらなかった。
6月9日読了。
さらわれたい女
さらわれたい女
歌野晶午著。
思った以上にオーソドックスなストーリー展開だった。
あまり意表をつく内容ではなかったけど、スピード感があって一気に読めた。
出てくる小道具がいちいち時代を感じさせて良かったと思う。
文庫化にあたって、通信技術の発展に合わせてトリックを書き直すことも考えられたらしいけど、このままで正解だったんじゃないかな。
東野圭吾さんの『ゲームの名は誘拐』とカブるところが色々思い浮かんだけど、本作の方が10年以上前に書かれたものか。
6月11日読了。
火車
火車
宮部みゆき著。
宮部みゆきさんの小説はあんまり読んでないけど、今まで読んだ中では一番面白かった。
正に「家計は火の車」文字通りのタイトル。
徹底して容疑者側の視点や心情描写を排除して書かれているところが、良い意味で足元のおぼつかない雰囲気を出していて良いなと思った。
ある意味ではちょっと物足りない感もあるラストも、この形式だとこれが理想的な終わり方だろうなと思う。
『白夜行』とちょっと似てる感じですね。
喬子が「美しい」「美人」等と描写される割に、あまり魅力を感じられなかったので感情移入しにくかったのがちょっと残念かな。
6月12日読了。
密室・殺人
密室・殺人
小林泰三著。
主人公の関西弁が和んだ。
色々とオマージュ的な要素が散りばめられてるので、作者の小説を何冊か読んでると「またやってるよこの人」とニヤニヤできるけど、ミステリとしては特筆するポイントはあんまりない......かな。
名探偵の意外な正体、的なラストの展開はちょっと「おおっ!」と思ったけど、ミステリとしてはこれもおまけ要素みたいなもんだしなぁ......。
同作者のSFやホラー作品の時ほど「すげぇ!」と思える作品ではなかったかも。
6月12日読了。
蟻
ベルナール・ウェルベル著。
これはやばい。面白すぎる。
蟻視点で描かれる、ミクロな世界の冒険・戦争の物語と、人間視点で描かれる、ミステリ風味な謎の失踪事件。
この二つがどのように絡んでいくのかと思っていたら、虫好きにはワクワクが止まらない、凄い展開にまとまっていった。
特に蟻視点の物語のリアリティとファンタジーのバランスが素晴らしい。
早く続編が読みたくてたまらない。
6月14日読了。
蟻の時代
蟻の時代
ベルナール・ウェルベル著。
非常に面白かったんだけど、蟻世界の物語も人間世界の物語も、前作に比べて現実味がなくなってきて、ファンタジーというかSFというか、そういう方向に大幅にシフトしてきてるのがちょっと残念だったかな。
とは言え、「人間が蟻の社会に精神的な干渉を行なったら」という仮定の上に展開されるストーリーは色々と考えさせられるところもあり良かった。
103号のスーパー蟻っぷりがどんどんインフレしていってる気がするけど、人間に対して鋭い指摘をしている姿すらも可愛かった(笑)。
6月16日読了。
ツイッター・パーフェクトガイド
ツイッター・パーフェクトガイド
Twitter入門書としては一番わかりやすいんじゃないかな。
ネット上で自分で色々調べて使い方を身につけていくっていう作業が苦手な人はとりあえずこれ読めば良いと思う。
6月17日読了。
火の粉
火の粉
雫井脩介著。
『犯罪小説家』のときも思ったけど、雫井さんはほんとに「じわじわと迫り来る脅威」を描くのが上手いなぁ。
あと、「ウザくて気持ち悪い人」の描写も上手い w
武内が何かを殴るときの声が「ふん!」じゃなくて「ふんんん!」なのが凄く気持ち悪いんだ。
あと、解説にもあったけど、主婦の心理描写にこんなに説得力を持たせられる男性作家って凄いと思った。
梶間家の男性陣はほんと頼りねえな。
6月19日読了。
新ロードス島戦記 序章 炎を継ぐ者
新ロードス島戦記 序章 炎を継ぐ者
水野良著。
『戦記』と『新戦記』を繋ぐサイドストーリー集って感じなのかな?
新たな登場人物や懐かしい登場人物も色々出てきたけど、なんかイマイチぱっとしない......。
本編読み始めたらまた印象変わるかな?
6月20日読了。
女子大生会計士の事件簿 DX.2 騒がしい探偵や怪盗たち
女子大生会計士の事件簿 DX.2 騒がしい探偵や怪盗たち
山田真哉著。
何かに似てるなーと思ったら、あれだ。2chでよくある
男「なんとかかんとか」女「なんとかかんとか」
ってほとんど会話文だけで進行する小説もどきの創作スレみたいなやつ。
一巻目は「こういう本もアリだなー」と思ったけど、二巻目になるとちょっとしんどいかな......。
6月20日読了。
女子大生会計士の事件簿 Dx.3 神様のゲームセンター
女子大生会計士の事件簿 Dx.3 神様のゲームセンター
山田真哉著。
二巻の時に「2chの創作スレっぽい」って書いたけど、むしろ「やるおスレ」っぽいのか。
と自分で納得。
ストーリー仕立てで学べる会計入門書としてはやっぱりよくできてるな、とは思うけど、そろそろ読むの辛くなってきた。
続きはもう良いかな。
6月20日読了。
蟻の革命
蟻の革命
ベルナール・ウェルベル著。
ウェルベルさんの蟻三部作最終巻。
非常に長くて壮大な物語だったんだけど、結局一巻のインパクトにはかなわなかったかな、という印象。
特に人間世界の物語に、説得力と魅力があまり感じられなかった。
ただ、蟻世界の物語は、荒唐無稽ではあるものの非常に面白かった。
103号の天才蟻っぷりも魅力的だったし。
特に蟻を交えた裁判という超展開はなかなか意表をつかれて良かったな。
6月30日読了。
ランチェスター戦略
ランチェスター戦略
福永雅文、神崎真理子著。
ランチェスター戦略について、マンガ仕立てでわかりやすく解説する本。
というコンセプトなんだろうけど、結局大事なことはマンガの後の文章での解説に全部書いてあるので、マンガ要らなくない?とか思ってしまった。
マンガと文章が交互にくる体裁は、頭がマンガ読みモードになってるので、文章読むのが苦痛に感じてしまうんだよな......。
6月30日読了。

2010年6月の読了本は18冊でした。
軽めの本を沢山読んだ気がする。

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2009年に読んだ・遊んだゲームブックベスト13

もう今年も上半期が終わろうとしてますが、今さら2009年に読んだ・遊んだゲームブック13冊のランキングですよ。

13位
バック・トゥ・ザ・フューチャー
安田均、TTG著。
同名の名作映画をゲームブック化した作品。
映画では主人公のマーティはこう行動したけど、別の行動をしたらどうなるだろう?的な楽しみ方ができるのが良いところ。
映画自体が非常に有名なので、ゲームブック入門として良い作品じゃないかな、と思う。
12位
ネバーランドのカボチャ男
林友彦著。
『ネバーランドのリンゴ』『ニフルハイムのユリ』の続編。
ゲームブックというかボードゲームというか、その境界線あたりに位置する作品。
序盤はちょっと苦しいものの、ゲームバランスはかなり良かった。
ただ、基本的に多人数プレイ前提のシステムなので、一人でやるとちょっと物足りなかったかな。
ゲームシステム重視のため、読み物としての面白さはあまりない。
11位
火吹山の魔法使い
火吹山の魔法使い
スティーブ・ジャクソン、イアン・リビングストン著。
言わずと知れたゲームブックの元祖にして名作。
なんだけど、やっぱりブーム最初期の作品だけあって、凄くシンプル。
とは言え、前半の後戻り不可な一方向型迷路と、後半の双方向マップのダンジョンや、ラストのパラグラフジャンプ等、この作品の後に出たゲームブックのシステムの原型はもう既にほとんどここに詰め込まれている。
10位
チョコレートナイト
チョコレートナイト
鈴木直人著。
ドルアーガ三部作等を書いた屈指の日本人ゲームブック作家鈴木直人さんによる、入門用ゲームブック。
初心者向けとはいえ、非常に緻密に設計されていて、慣れたプレイヤーでも面白い。
特にラスボスとの戦闘のシステムの緻密さには唖然。
ただ、キャラシートを排除して、各種情報を簡単な記号で管理する、という手法は逆にキャラの状態が想像しにくくてハードルを高くしてないかな、とか思ったりもする。
9位
バルサスの要塞
バルサスの要塞
スティーブ・ジャクソン著。
『ファイティング・ファンタジー』シリーズの名作。
『火吹山』と比べると、魔法システムなんかがあって選択の自由度が増してるところがポイント。
バルサスの砦に住む様々なモンスターが、凄く生活観溢れる描写で表現されているのが魅力的。
難易度やバランスも良い。
8位
竜の血を継ぐ者
竜の血を継ぐ者
中河竜都著。
旧題『ドラゴンバスター』のリメイク版。
女性主人公レイラの主観視点で描かれる、ちょっと軽めの文章は賛否両論ありそうだけど、違和感なく読めた。
あんまり有名じゃないけど、非常に完成度の高い、双方向型のゲームブック。
成長システムと戦闘システムの関係が、かなり緻密に調整されているので、キャラ育成が楽しい。
ストーリー的にも終盤の展開がかなり熱い。複数あるエンディングも、どれもちょっと皮肉な感じで好きです。
7位
シャムタンティの丘を越えて
シャムタンティの丘を越えて
スティーブ・ジャクソン著。
ゲームブックの金字塔『ソーサリー』シリーズの第一巻。旧題『魔法使いの丘』。
シリーズで唯一、難易度が低めの作品だと思う。
ゴールに至る唯一の道を見つけ出す、という感じじゃなく、色んなルートでゴールに辿り着けるので、何度も違った楽しみ方ができて良いと思う。
6位
展覧会の絵
展覧会の絵
森山安雄著。
和製ゲームブック屈指の名作。
ゲーム的要素よりもストーリー部分重視で、冒頭から一気に作品世界に引き込まれる構成が魅力的。
一方で、ゲーム的要素としては、あまりにもダイスによるランダム性に依存している部分が多すぎて少々不満が残る。
でも「複数の箱庭的小世界を順に旅していく」というストーリーは大好物なので非常に好きな作品。
5位
魔の罠の都
魔の罠の都
スティーブ・ジャクソン著。
『ソーサリー』シリーズ第二巻。旧題『城塞都市カーレ』。
第一巻『シャムタンティの丘を越えて』から一転、凄まじい難易度に。だがそれがいい。
凄まじく殺伐とした街の雰囲気が、とにかく大好き。
要所を押さえておけば、ある程度は色んなルートで攻略できるのも楽しいところ。
4位
ニフルハイムのユリ
林友彦著。
『ネバーランドのリンゴ』の続編。
このシリーズはサドンデスが多い分、二回まで死んでもOKというバランスが絶妙。
フィールド上をくまなく歩いて、徐々に謎が解けていく、という構成が非常に楽しい。
独特の世界観と、優しい文体が醸し出すメルヘンな雰囲気は大好き。
ただ、こちら側の戦力がどんどんインフレしてしまって後半の戦闘に全く緊張感がないのが難点か。
3位
ネバーランドのリンゴ
林友彦著。
和製ゲームブック屈指の名作。
続編である『ニフルハイムのユリ』と同じく、サドンデスの多さと、二回まで死んでもOKというバランスが絶妙。
「ですます」調で綴られる童話風のメルヘンな世界観と、緻密に設計された双方向のシステムが気に入ってます。
続編もそうだけど、無味乾燥なラストダンジョンだけはいただけない......。
2位
七匹の大蛇
七匹の大蛇
スティーブ・ジャクソン著。
『ソーサリー』シリーズ第三巻。これだけ旧題も同じ。
ボスである七匹の大蛇を、ゴールに辿り着くまでに何匹始末できるか、というゲーム要素が非常に魅力的な作品。
七匹の大蛇それぞれに弱点が設定されているので、いかにガチで勝負せずに切り抜けるか、という点で色々と試行錯誤できるのも楽しい。
七匹全部に会うためには通らない、いわゆる外れルートにも、色々と面白いイベントがあって凝っている。
外れルートも含めて、ぜひ何度も遊びたい作品。
1位
諸王の冠
諸王の冠
スティーブ・ジャクソン著。
『ソーサリー』シリーズ第四巻(最終巻)。旧題『王たちの冠』。
圧倒的な難易度と、緻密なゲームデザインは正に名作中の名作。
怒涛のパラグラフジャンプをはじめ、読者の思考を逆手に取った数々の罠には舌を巻く。
最終巻に相応しいボリュームの大作。
終盤の展開は相当アツい。ラストのパラグラフに辿り着いたときの達成感はハンパないです。
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2010年5月の読了本まとめ

2010年6月 6日 11:45 2010年5月の読了本まとめ
ゴキブリたちの優雅でひそやかな生活
ゴキブリたちの優雅でひそやかな生活
リチャード・シュヴァイド著。
軽快な文章で、こちらに語りかけてくるような文体が非常に好印象で読みやすい。
が、題材が題材なだけにところどころがなかなかしんどい内容(笑)。
ゴキブリの生態だけでなく、ゴキブリと人間、あるいは人間社会との関係まで、丁寧に解説している。
人間にとって最も身近な昆虫のひとつであるゴキブリのことを、もっと知っておいて損はないな、と思わせる内容。
各章に登場する、ゴキブリと共に生活する人間の描写も魅力的。
5月2日読了。
忌憶
忌憶
小林泰三著。
「記憶」を巡る三篇の連作ホラー。
「忘却」とか「自我が維持できなくなること」は根本的にホラーなんだよな、と改めて実感。
特に『垝憶』は非常に小林さんらしい作品で好き。
『奇憶』と『器憶』との関連性も「狂気の側から見た正気な人が、必ずしも正気とは限らない」という感じでじわじわと怖かった。
でも一番ホラーだったのは『奇憶』の主人公のダメ人間っぷりに自分が重なってしまうことかもしれないw
5月2日読了。
Twitter革命
Twitter革命
神田敏晶著。
これからTwitter始める人にはわかりやすい内容なんじゃないでしょうか。
本の性格上、既に情報が一部古くなってるのは仕方ない。
著者の神田さんに興味が持てたのが個人的には一番の収穫かな。
5月3日読了。
ロードス島伝説2 天空の騎士
ロードス島伝説2 天空の騎士
水野良著。
十数年ぶりの再読。
あんまり内容覚えてなかったので、非常に楽しんで読めた。
一巻以上に群像劇的な色が濃くなっている。
登場人物がみんな魅力的で良いですね。
かなり展開が駆け足な印象もあるけど、その分テンポがいい。
5月3日読了。
iPhoneとツイッターで会社は儲かる
iPhoneとツイッターで会社は儲かる
山本敏行著。
Twitter入門書にありがちな「どこかで読んだことがある気がする事柄の寄せ集め」ではなく、実際に iPhoneとTwitterを全社導入した事例とその効果についてだけを書かれているので非常に参考になった。
Twitterを全社導入する際に一番大事なのは、Twitterを全社導入できるような社風をあらかじめ作っておくことだなぁと思った。
5月3日読了。
黒い家
黒い家
貴志祐介著。
数年ぶりに何度目かの再読。
やっぱ貴志さんの作品の中で一番好きだなぁ。
幽霊とか呪いとかより、生身の人間とのディスコミュニケーションと、そこから向けられる殺意が一番怖いんだよ。
今読むとさすがに主人公の行動に一部、ストーリー展開の都合による強引なものがあるように思えるけど、それでもやっぱり怖いもんは怖い。
あと薀蓄は相変わらず。
5月4日読了。
女子大生会計士の事件簿DX.1 ベンチャーの王子様
女子大生会計士の事件簿DX.1 ベンチャーの王子様
山田真哉著。
数年ぶりの再読。
思ってたよりずっと良かった。
ストーリー仕立てで会計士の仕事の雰囲気を知れる、という意味では非常によくできた本。
まあ確かにキャラクターはちょっとブレてる気がするけど、それほど違和感を覚えず読めた。
5月4日読了。
フリー
フリー
クリス・アンダーソン著。
『ロングテール』の時と同じく、「みんながそれぞれ感じたり考えたりしていたこと」をようやくまとまった文章にしました、という感じの本なので、目新しさはあんまりない。
でもそれがこれだけのボリュームでまとまっていること自体に価値があると思う。
一言で言えば「肉を切らせて骨を断つ」的なアレだよ。
5月7日読了。
Twitterの衝撃
Twitterの衝撃
枝洋樹、林信行、小林弘人、津田大介、武田徹、高須賀宣、岡野原大輔、片瀬京子、高橋秀和、亀津敦著。
章ごとに文体が違いすぎて読みにくかった。
寄せ集め感満載。
でも、「これは!」という章もちらほらあったりするから評価の難しいところ。
5月7日読了。
ツイッターノミクス
ツイッターノミクス
タラ・ハント著。
タイトル以外は非常に真っ当な内容。
こういう本がもっと流行ってくれて、企業の経営者やWeb担当者が読んでくれると、話のわかる人が増えてこっちも仕事をし易くなるのになーと思う。
5月9日読了。
絶滅した奇妙な動物
絶滅した奇妙な動物
川崎悟司著。
カンブリア紀~現代までの「奇妙な」あるいは「有名な」絶滅動物にフォーカスした図鑑。
何らかの動物類に特化せず、全般的に時代を追って紹介されてるので、非常に大まかな流れを掴むのには良いかも。
その一方で、魚類も哺乳類も節足動物もその他も混在してるので、特定の動物類の進化の流れを把握するのには向いてない。
情報が新しいのが良かった。
5月10日読了。
神々のプロムナード
神々のプロムナード
鈴木光司著。
謎解き的なストーリー展開はちょっと強引だけどやっぱり面白い。
アヤシゲな新興宗教を題材にしてるわりには、血なまぐさい事件が全く起こらないある意味スマートな展開は、結構意表を突かれた感じ。
ラストに盛り上がりが欠けたのがちょっと残念かな。
5月12日読了。
ガラパゴス
ガラパゴス
中村征夫著。
ガラパゴス諸島の写真集。
動物の写真が豊富で、眺めてて楽しかった。
イグアナ!ゾウガメ!アシカ!ペンギン!カツオドリ!みんな可愛いなー。
海中の生物も色々カラフルだったり変な形だったりと、多様で面白い。
5月13日読了。
ロードス島伝説3 栄光の勇者
ロードス島伝説3 栄光の勇者
水野良著。
この辺から初読かも。
完全に群像劇という感じで、各エピソードがあまり深く掘り下げられずにどんどん進んでいくのがちょっと残念。
ストーリー自体は凄く面白いけどね。
かなり場面転換が多いけど、あんまり違和感なく読めた。
色々思い悩んでる登場人物達が『戦記』ではみんな超人になってるんだなぁとか思いながら読むと色々感慨深い。
5月13日読了。
クリムゾンの迷宮
クリムゾンの迷宮
貴志祐介著。
数年ぶりに何度目かの再読。
色々と粗はあるけどやっぱ面白い。
この作品と『バトルロワイヤル』がほぼ同時期に発表されたっていうのも色々興味深いなと思う。
初読時はまさか「ゲームブック」なんて単語が出てくるとは思わなかったから嬉しい驚きだったなぁ。
貴志さんの書いたゲームブックでいつか遊びたいとずっと願っていますw
ホラーというよりは冒険物というかサスペンスというか。
でもやっぱり追い詰められる描写の緊迫感は相変わらず凄い。
5月14日読了。
ロードス島伝説4 伝説の英雄
ロードス島伝説4 伝説の英雄
水野良著。
うーん、このラストは......。
ナシェルが退場するのは確定事項としても、なんかもうちょっと他にどうにかならなかったのかな、と漠然とした消化不良感が残ります。
とは言え、最初から結末のわかりきっていたストーリーを、ここまで魅力的な物語に仕上げたのはお見事。
ウォートの若々しさが凄く以外だったw
5月15日読了。
たった一人で組織を動かす 新・プラットフォーム思考
たった一人で組織を動かす 新・プラットフォーム思考
平野敦士カール著。
ほんとにやりたいことは、自分が「場」を作って周りを巻き込んだほうが、誰かの「場」に参加するより得。
5月16日読了。
青の炎
青の炎
貴志祐介著。
数年ぶりに何度目かの再読。
鼻持ちならないマセガキの独り善がりな暴走を描いた倒叙物。
中途半端に物事を知っているが故の視野の狭さというか青臭さみたいなのが見事に表現されてる。
作品全体を覆う中二病or高二病っぽい空気が良いなぁ。
5月19日読了。
黒い森の記憶 赤川次郎著。
20数年ぶりの再読。
小学生の時に熱中して読んでた気がする。
終盤のどんでん返しっぷりとか、各視点によって「犯人」が入れ子のように絡み合ってる構造とか、よくできてるなー、と今読んでも思った。
ただ「~~と言って、」とか「~~と呟いて、」みたいな表現が多発しすぎて気になって仕方なかった。
赤川次郎さんの小説かなり久しぶりに読んだけど、こんな変な文章書く人だったっけ。
5月19日読了。
長い長い殺人
長い長い殺人
宮部みゆき著。
数年ぶりの再読。
擬人化した財布視点で語られる連作短編ミステリ。
登場人物の財布の視点から物語が語られることによって、読者に与えられる情報を制限する、という手法は素直に凄いと思う。
情報を制限するための装置としての役割だけでなく、擬人化された財布たちの独白が、いかにも財布な感じで文章全体に不思議なコミカルさが漂っているのも凄く好き。
ひとつの事件を多面的な視点から描写して徐々に真相に近づいていく構成は読んでいて楽しい。
5月20日読了。
天使の囀り
天使の囀り
貴志祐介著。
数年ぶりの再読。
一見して荒唐無稽なからくりを、凄まじい取材力とロジックによって、見事に説得力を持たせているのはさすが。
ただ、初読時のインパクトは凄かったんだけど、再読すると「あれ?こんなもんだっけ?」な感想になってしまったのは何故だろう。
なんというか、パーツそれぞれは凄く良くできているんだけど、ネタが割れている状態で改めて全体として見たときにどうも目新しさがないというか......。
『黒い家』とかは普遍的な恐怖なんだけど、こちらは一発勝負的な印象が拭えない。
ただ、グロ描写は見事。しばらくなまもの食べるの躊躇するw
5月23日読了。
さまよう刃
さまよう刃
東野圭吾著。
エンターテイメント作品だと思って読んだらかなりテーマ性の強い作品でちょっとびっくり。
少年犯罪について、非常にわかりやすく考えさせられるお話だな、と思った。
ただ、長峰・カイジの二人の結末がああなるのだったら、あえてこのテーマを大きく取り上げて問題提起した意味はあったのか?と思ってしまう。
のりP事件の報道が記憶にあったので、長峰や誠が携帯の電源を入れるたびに「その時点で色々バレね?」と思ってしまった。
あと、密告者の行動は最悪だし説得力がなかった。
5月23日読了。
絶滅した哺乳類たち
絶滅した哺乳類たち
冨田幸光、伊藤丙雄、岡本泰子著。
前から読みたいと思ってる『絶滅哺乳類図鑑』の簡易版的位置付けらしい。
64ページと薄い図鑑なので、さらっと主要な絶滅哺乳類が確認できる。
ただ、ちょっと分類の仕方が曖昧で、表示の順番も年代がバラバラだったりして、進化と絶滅の流れがわかりにくかったかな。
5月24日読了。
夜愁 上
夜愁 上
サラ・ウォーターズ著。
期待してたのとなんか違った気がする。
今のところ物語の着地点がさっぱり想像できなくてよくわからない。
評価は下巻を読んでから。
5月27日読了。
夜愁 下
夜愁 下
サラ・ウォーターズ著。
『半身』や『荊の城』のようなミステリ仕立てのストーリーを期待していたので、期待外れ感は否めない。
とはいえ、戦後→戦中と徐々に時間を遡る形で描かれる、登場人物たちの群像劇として、なかなか面白い内容だった。
特に、時系列で考えるとなかなか救いのない内容なのに、描かれている順序で読むとラスト(=時系列的に最初)が非常に感動的なのが印象に残った。
5月30日読了。

2010年5月の読了本は25冊でした。
連休とかに読みまくったので、かなり多くなりましたね。

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2010年4月の読了本まとめ

2010年5月 1日 01:25 2010年4月の読了本まとめ
十三番目の人格―ISOLA
十三番目の人格―ISOLA
貴志祐介著。
数年ぶりの再読。
貴志さんの作品の中で唯一、あんまり好きじゃない作品だったんだけど、久しぶりに読んだら結構面白かった。
神戸に住みだしてから読むと、地理関係がリアルで生々しく感じたのも一因かも。
ラストの消化不良感は好きだけど、由香里から真部への恋愛感情は唐突過ぎてやっぱイマイチ。
終盤の真部の自己犠牲も同様に唐突過ぎて説得力がないなぁ。
でもストーリー全体としてはさすがに綺麗にまとまってるなぁ。
あとやっぱ薀蓄好きだな、この人。いい意味で。
4月4日読了。
恐竜大図鑑
恐竜大図鑑
ポール・バレット著。
恐竜や古生物関連の本はここ数年色々読んでたけど、よく考えるといわゆる「恐竜図鑑」というものを読むのは、かれこれ20数年ぶりくらいなのかも。
小学生の頃に読んだ子供向けの恐竜本に書かれていた「常識」がこの20数年で覆されまくってきたことが、ありありとわかった非常に楽しく読めた。
イグアノドンの復元図の変貌っぷりや、羽毛恐竜の発見等によって獣脚類と鳥類の関係の証拠強化とか、絶滅の原因に関する考察とか、「図鑑」という形で書かれることで「やっぱ時代が変わってるなぁ」と改めて実感した。
4月6日読了。
白夜行
白夜行
東野圭吾著。
めっちゃ分厚いけど一気に読めた。
読了してすぐ再度一から読み直したくなる作りだなぁ。
章ごとにどんどん登場人物が増えて、把握するのにちょっと苦労したのが難点か。
二人の主観描写をなくすことで、非常に効果的に二人の謎めいた関係の演出に成功していると思った。
どう見ても亮司が雪穂の手のひらの上で踊らされているだけの存在にしか見えなくて、ある意味微笑ましかったかな。
各章ごとにその年代のビッグニュースを微妙に絡ませているあたりが、時代背景を想像しやすくて良かった。
二人の主観視点での物語も見てみたいような見たくないような。
4月8日読了。
海を見る人
海を見る人
小林泰三著。
こういうバリバリのハードSFを読むのは久しぶりだったので最初ちょっと面食らったけど、どの短編も非常に緻密で魅力溢れる世界が描かれていて、読んでいて楽しかった。
『独裁者の掟』と『門』は構成がちょっと似てるけどどちらも凄く良かった。
『海を見る人』も切なさ乱れ撃ちで好き。
『母と子と渦を旋る冒険』のいやーな終わり方も良い。
『キャッシュ』の世界観も面白いな。他の作品もどれも魅力的な物語でした。
4月11日読了。
証拠死体
証拠死体
パトリシア・コーンウェル著。
そこそこ面白かったなあ、という感じ。
前作も読んだけど、ケイとマリーノ以外の登場人物を全く覚えてなかったみたい。
張り巡らせた伏線が、ラストで綺麗にまとまるのは良いんだけど、どうも謎が解けた、という爽快感がないのは犯人が主要人物じゃないからだろうな。
4月17日読了。
ラブレター
ラブレター
岩井俊二著。
届くはずのない手紙に返事が来て......っていうようなどこかロマンチックな展開は嫌いじゃない。というか好き。
爽やかな甘酸っぱさと、厳しく過酷な現実と、両方を綺麗に描いた作品だと思う。
博子の宙ぶらりんな立ち位置が、いかにもな感じで良かった。
ただ、一人称で書かれてるのに、第三者の心理描写がちらほら出てくるあたりがそもそも文章としてどうなのよ、という点が読んでで気になって仕方なかった。
4月17日読了。
螺旋階段のアリス
螺旋階段のアリス
加納朋子著。
数年ぶりの再読。
タイトルや亜梨沙の可愛らしいキャラクター、仁木の頼りないキャラクターにうまくカモフラージュされてるけど、その核はなかなかに毒々しくて良い。
特に『中庭のアリス』『最上階のアリス』『子供部屋のアリス』の三作は、残酷なテーマを見事にオブラートに包んでいるなぁという印象。
加納さんお得意の「連作短編ならでは」のような仕掛けはあまりないけど、どの作品も気軽にさっくり読める短編ミステリとして良い感じ。
4月18日読了。
ハチはなぜ大量死したのか
ハチはなぜ大量死したのか
ローワン・ジェイコブセン著。
蜂群崩壊症候群(CCD)の原因を追求しつつ、ミツバチをはじめとする昆虫と植物の共生や、ミツバチの生態なども詳しく解説した本。
生物ネタだけでなく、欧米の農業におけるミツバチの影響をはじめとする経済的な内容も豊富。
結局、一言「これだ」という明確なCCDの原因ははっきりしないけれども、そもそも CCD自体が一言で結論付けられない複合的な要因によるものだ、ということか。
4月25日読了。
クローズド・ノート
クローズド・ノート
雫井脩介著。
良い意味で予定調和な物語という感じかな。
こういうストーリーには意表をつくどんでん返しは要らない。
読者が期待した通りに展開して、ほっと安心させて欲しい。
そんな風に思えた優しい小説。
雫井さんはこういう話も書かれるんだね。
4月26日読了。
ΑΩ(アルファ・オメガ)
ΑΩ(アルファ・オメガ)
小林泰三著。
なんか凄いものを読んでしまった......という感じ。
著者の好きなものをとにかく詰め込みました!感に満ち溢れている。
序章のグロいホラーテイスト、一章のバリバリのSF、そしてギャグのような展開。まさにごった煮。
「一族」の生態というかその辺の描写は凄いな。この部分だけで濃い短編になりそうな。
ストーリー展開とか、登場人物の会話とか描写とか、ツッコミどころ満載なんだけど「特撮物を下敷きにしてる」という理由で全てのツッコミをナンセンスなものにしてしまえるのはある意味ズルいなと思った(笑)。
ガの正体は関連性が見えなくて微妙。
4月28日読了。
虹の家のアリス
虹の家のアリス
加納朋子著。
前作『螺旋階段のアリス』と比較すると、各編は結構おとなしい感じのテーマな印象。
全体を通して、仁木の探偵としての成長と、亜梨沙の人としての成長が描かれている感じかな。
特に亜梨沙は、仁木の視点からしか描かれないこともあって、前作では可愛らしいお人形のようなキャラクターとしてのイメージが前面に出ていたのが、内面に図太いというか毒というか、そういうものも持っているより魅力的なキャラクターとして成長が描かれているなと思った。
『鏡の家のアリス』はまんまとひっかかったな。
4月30日読了。
ロードス島伝説 亡国の王子
ロードス島伝説 亡国の王子
水野良著。
十数年ぶりの再読。
『戦記』と比べてシリアスさが増してる印象。
文章も『戦記』前半とは比べ物にならないほどこなれてきてるなぁ。
『戦記』の大物達の若かりし頃を描いているので、読んでいてやっぱり楽しい。
ただ、これ一冊ではこれといったクライマックスもなく次巻に続く、という感じなので凄く淡々としていた。
4月30日読了。

2010年4月の読了本は12冊でした。

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2009年に読んだ自然科学系書籍ベスト20

小説ベスト20に続いて、やはり今さら感溢れるエントリなのですが、2009年に読んだ自然科学系書籍39冊の中から、面白かった本ベスト20を決めてみました。
本選びの参考にでもなれば幸いです。

一部、自然科学系というくくりで良いのか?という本もありますが、その辺はまあ適当で。。

20位~11位

20位
新恐竜
新恐竜
ドゥーガル・ディクソン著。
ドゥーガル・ディクソンさんお得意の、架空博物誌シリーズの一つ。
「もし恐竜が6,500万年前に絶滅していなかったら、どのように進化して現代に至るか」をテーマに、様々な奇妙な生物が描かれている。
面白いテーマではあるものの、そもそも恐竜自体が現代の僕らにとっては不思議だらけの生き物なので、その恐竜が進化して変な生き物になりますよ、と言われてもイマイチぴんと来ないところが残念か。
とはいえ、現在哺乳類が占めているニッチを恐竜から奪えていなかったらどうなってたか、というのはなかなか興味深いです。
19位
いつか僕もアリの巣に
いつか僕もアリの巣に
大河原恭祐著。
世界中の様々な蟻の生態について、非常にわかりやすく解説している本。
親しみ易い文体と、著者のアリに対する愛がアリアリと(ここ笑うところ)伝わってきて良かった。
少々アリを擬人化しすぎている点が気になったけど、蟻本入門として非常に良い本だと思う。
18位
深海生物ファイル
深海生物ファイル
北村雄一著。
奇妙な深海生物たちが沢山載っている本。
カラーの写真が非常に豊富なので、写真を眺めているだけでも楽しい。
前半が写真、後半が文章での解説、という体裁なんだけど、後半の解説は結構あっさり目だった印象。
深海生物を深く知るには物足りないけど、取っ掛かりとしては非常に良い本だと思う。
17位
いま恐竜が生きていたら
いま恐竜が生きていたら
ドゥーガル・ディクソン著。
『新恐竜』と同じくドゥーガル・ディクソンさんで、こちらも似たようなテーマの本。
ただ、こちらは「中生代に生きていた恐竜そのものが現代に生きていたら」という、どちらかというとさらにファンタジー寄りな内容。
家畜やペット、食肉用に飼われる恐竜などなど、多分子供時代にこの本があったらのめり込んで読んでいただろうなー、という感じの内容。
将来、自分に子供ができたらぜひ読ませてあげたいと思う。
16位
フューチャー・イズ・ワイルド
フューチャー・イズ・ワイルド
ドゥーガル・ディクソン、ジョン・アダムス著。
こちらもドゥーガル・ディクソンさんお得意の架空博物誌。
現代から500万年後、1億年後、2億年後に、生物がどのような進化を遂げて、どのような生態系を構築しているのかを考察している。
同じテーマの『アフターマン』が5,000万年後に時代を絞っているのに対し、こちらは三つの時代を扱っているせいで、少々駆け足感が否めない。
各生物のカラーCGも、今となってはちょっと古臭いので、イラストのほうが良かったな、とは思う。
とは言え「その発想はなかった」と思わずつぶやいてしまうような、様々な奇妙な生物達が描かれていて、ワクワクする一冊です。
15位
鼻行類
鼻行類
ハラルト・シュテュンプケ著。
非常に有名な架空生物本。「ハナアルキ」と呼ばれる、鼻を使って歩行する変な生き物の博物誌という体裁を取って、真面目に解説している、昨今のWeb上のエイプリルフール的なノリの本。
解剖学的な専門用語が非常に多くて、ちょっととっつきにくいけど、バリエーション豊かなハナアルキたちの生態は、「ほんとにいるんじゃね?」と思わせるほどのリアリティのあるものから「それはねーよ!www」と言いたくなるようなぶっ飛んだものまで様々で、読んでて楽しいです。
14位
恐竜vsほ乳類 ビジュアル版
恐竜vsほ乳類 ビジュアル版
以前NHKスペシャルで放送された、同名のTV番組の書籍版。
ビジュアル版ということで、比較的子供向けの内容で、CGによる再現図が豊富に掲載されている。
三畳紀から白亜紀にかけての、恐竜と哺乳類の進化の歴史を、わかりやすくまとめている本。
年々「常識」が上書きされていく恐竜・古生物学関連の情報としては、比較的新しい情報が沢山載っている印象。
13位
ワンダフル・ライフ
ワンダフル・ライフ
スティーブン・ジェイ・グールド著。
カンブリア紀・パージェス頁岩生物群関連の定番本。
多様で奇妙なカンブリア紀の生物と、その発掘にまつわる歴史について、詳細に解説している。
結構古い本なので、今となっては上書きされてしまった情報も沢山あるんだろうけど、カンブリア紀の生物の不思議さを伝える上ではやはり素晴らしい本だと思う。
これを読んで、カンブリア生物と関連して、節足動物関連の知識も結構増えた気がする。
12位
ダーウィンの思想
ダーウィンの思想
内井惣七著。
キリスト教的世界観が支配し、進化論や自然淘汰なんていう考え方が明らかに禁忌だった時代に、ダーウィンがどのような思想の発展を経て自然淘汰説に辿り着き、『種の起源』を著したのかを解説した本。
特に、「精神を持った『人間』だけは特別」という無意識での区別を乗り越えて、「人間」という種を進化論という枠の中に放り込むことができた思考の過程が非常に興味深い。
11位
ありえない!?生物進化論
ありえない!?生物進化論
北村雄一著。
クジラがカバに近い生物から進化した話、恐竜から鳥に進化した話、パージェス頁岩のカンブリア紀の節足動物群を題材に、進化の歴史と、生物の分類学の手法について解説した本。
非常に文章が読みやすくて良かった。
この本のおかげで、新生代初期の哺乳類に俄然興味が沸いてきました。

10位~1位

10位
ニッポンの恐竜
ニッポンの恐竜
笹沢教一著。
正確には恐竜以外の海棲爬虫類とかも出てくるけど、日本での恐竜の化石発見・発掘や、論文発表に携わる研究者の人々に関する歴史を描いた本。
恐竜の生態とかじゃなく、こういう研究者側にフォーカスした本ってあんまりないので、非常に興味深く読めました。
「研究」と「町おこし(金儲け)」との板ばさみ、というなかなかに解決の難しそうな問題が印象深い。
9位
ハダカデバネズミ
ハダカデバネズミ
吉田 重人、岡ノ谷 一夫著。
哺乳類なのに、アリやハチのような真社会性の生活を送る、何とも不思議な生き物ハダカデバネズミの生態を解説している本。
非常にわかりやすい解説や豊富な写真が良い感じです。
また、ハダカデバネズミを研究している人たちの、飼育上の苦労話なんかも豊富で、とても楽しい。
8位
昆虫探偵
昆虫探偵
鳥飼否宇著。
ほんとは小説なので、2009年に読んだ小説ベスト30の方に載せたかったんだけど、あまりにも異色過ぎて順位がつけられなかったのでこっちに。
目覚めるとゴキブリになっていた男が主人公、というカフカの『変身』を思わせる冒頭から始まる、昆虫界のミステリ。
普通のミステリなら緻密なトリックの解明が真相に繋がる、みたいな感じだけど、本作ではその代わりに、様々な昆虫の意外な生態が事件の真相へと導いてくれる。
まともに推理小説として読むよりも、ストーリー仕立てで楽しく昆虫の生態が学べる本、という読み方をした方が楽しめると思う。
7位
恐竜の飼いかた教えます
恐竜の飼いかた教えます
ロバート・マッシュ著。
まともに解説するのも野暮なんだけど、最初から最後まで「恐竜が今でも当たり前に生きている」という前提で、普通のペットの飼いかたのハウツー本みたいなノリで、様々な恐竜の飼育方法をいかにも真面目な体裁で書いている本。
ユーモアが過ぎるので、合わない人には合わない気もするけど、ひたすらネタに突っ走るこのノリは嫌いじゃない(笑)。
6位
異端の数ゼロ
異端の数ゼロ
チャールズ・サイフェ著。
自然科学?ではない気がするけど、分類がよくわからないのでここに。
「ゼロ」という概念がどのようにして生まれたか。
そして、数学だけでなく、宗教や哲学、美術、物理学・天文学等の様々な分野にどのような影響を及ぼしたのかが記されている。
物理学関連の部分は難解すぎて僕にはほとんど理解できなかったけど、それ以外の部分は非常に興味深く読めた。
ただ、まああくまでヨーロッパ(白人)側から見たゼロの歴史だなぁ、とは思った。
5位
クマムシ?!
クマムシ?!
鈴木忠著。
「不死身の最強生物」として有名なクマムシの解説書。
とにかく著者のクマムシに対する愛というか、クマムシ研究の楽しさがひしひしと伝わってくる文章で、非常に引き込まれる。
いわゆる「不死身伝説」のウソとホントをきっちり冷静に分析・解説し、ネット上なんかでもよく言われる「不死身の最強生物」というのがさすがに誇張しすぎだということがはっきりわかった。
それでもクマムシの魅力は衰えるどころか、その奇妙な生態にさらに惹きつけられてしまう。
4位
利己的な遺伝子
利己的な遺伝子
リチャード・ドーキンス著。
やっぱりこの本は外せない。何度か読んで、ようやくしっかり頭に入ってきつつある感じ。
種でもなく、群れでもなく、個体でもなく、遺伝子レベルで自然淘汰を考える、という前提をこれでもか、というくらい丁寧に解説した本。
血縁淘汰とそれに付随する社会性昆虫の話や、延長された表現型、ESSの話なんかが興味深かった。
3位
盲目の時計職人
盲目の時計職人
リチャード・ドーキンス著。
『利己的な遺伝子』の続編的内容なので、先に『利己的な遺伝子』を読んでからの方が良いかも。
自然淘汰について、様々な比喩を用いてくどいくらいにこれでもか、と解説しまくっている本。
「目」とか、蝙蝠の超音波によるレーダーとか、アリをはじめとする社会性昆虫の複雑な社会構造とか、そういった、一見すると偶然に生まれたとは思えない、生物の持つ奇跡のような仕組みの成り立ちを、納得のいくように解説してくれるのは、圧巻の一言。
後半は、アンチ進化論者への反論に終始していて、なんかキリスト教圏でない日本人としては「見えない敵と戦ってる」モードに見えるけど、まあそれはそれで読み応えがある。
2位
蟻の自然誌
蟻の自然誌
バート・ヘルドブラー、エドワード・O・ウィルソン著。
この一年、結構色んな蟻関連書籍を読んだけど、今のところこれが最高峰。
血縁淘汰等に関する前提知識があった方が良いので『利己的な遺伝子』を読んでからの方が良いかも。
とにかく細かくわかりやすく、様々な蟻の生態を解説してくれる良書。
研究や捕獲、飼育に関する苦労話から、各種アリ達の驚くべき生態まで、見事にまとめられている。
写真やイラストも豊富なので、読んでいて様々なアリたちをイメージし易いところもポイント高い。
1位
アフターマン
アフターマン
ドゥーガル・ディクソン著。
『フューチャー・イズ・ワイルド』と同様のテーマで、5,000万年後の地球には、どのような生物が生息しているのかを考察した架空生物の博物誌。
この本はめちゃくちゃ好きで、ここ数年何度も読み返してます。
特に、自然淘汰に関しての知識をある程度得た状態で読むと、本当に楽しい。
非常に奇妙なんだけど、説得力のある生物群は、まさにサイエンス・フィクション。
各架空生物達のイラストもとても綺麗で、イマジネーションを掻き立てられます。
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2009年に読んだ小説ベスト30

2010年4月13日 22:32 2009年に読んだ小説ベスト30

既に年が明けて四ヶ月目となり、今さら感溢れるエントリなのですが、2009年に読んだ小説51冊の中から、面白かった小説ベスト30を決めてみました。
本選びの参考にでもなれば幸いです。

ちなみに2009年は、ミステリとファンタジーを中心に読んでいたようです。

30位~21位

30位
検屍官
検屍官
パトリシア・コーンウェル著。
非常に安定した海外ミステリ。
特筆して「ここが凄い!」ってとこはあんまりないんだけど、安心して読めるタイプ。
かなり長いシリーズなので、続きも読んでいくつもり。
29位
ぐるぐる猿と歌う鳥
ぐるぐる猿と歌う鳥
加納朋子著。
子供向けのミステリだけど、大人が読んでも充分楽しめる。
団地を舞台に子供たちが活躍する物語。
読んでてなんだか懐かしい気分にも浸れる感じ。
28位
失われし一族 上 失われし一族 下
失われし一族
マーセデス・ラッキー著。
ヴァルデマール年代記の『ヴァルデマールの風』第二部。
他のシリーズとあわせてどうぞ。
人間関係が複雑になりすぎて、ちょっと全体的に薄味な印象はあるけど、シリーズを通して読めばなかなか楽しい。
27位
スペース
スペース
加納朋子著。
駒子シリーズ第三弾。『ななつのこ』『魔法飛行』とあわせてどうぞ。
シリーズを読んでいればにやりとできる要素満載の、癒し系のミステリ。
前二作にはちょっと劣るけど、充分面白いです。
26位
ロードス島戦記2 炎の魔神
ロードス島戦記2 炎の魔神
水野良著。
ロードス島戦記のシリーズ二巻。
シリーズ前半ではこの巻が一番良かったかな。非常に懐かしかった。
リプレイを原作にしてないから無意味に登場人物が多くないのが良いのかも。
25位
ささらさや
ささらさや
加納朋子著。
一応ミステリっぽい構造ではあるけど、ミステリ要素はおまけかな。
非常に優しい作品。初読時よりものめりこんで読めた。
これを読んだ後は続編の『てるてるあした』もどうぞ。
24位
月曜日の水玉模様
月曜日の水玉模様
加納朋子著。
日常の謎系ミステリ。
あっさり爽やかに完結してるけど、実は起こってる事件がかなりドロドロしてるあたりが好み。
続編の『レインレイン・ボウ』もあわせてどうぞ。
23位
涼宮ハルヒの憂鬱
涼宮ハルヒの憂鬱
谷川流著。
アニメで内容を知る前に読んだ方が良かったかな。
ただのドタバタ学園物かと思いきや......という展開はやっぱ良い。
続編も読みたいと思いつつ、ずっと後回しになってるなぁ。
22位
ウォーレスの人魚
ウォーレスの人魚
岩井俊二著。
ダーウィンと同時期に自然淘汰に辿り着いたことで有名なウォーレスが人魚を発見していた......という、なかなかそそる題材の物語。
中盤までの展開は大好物で、思いっきりのめり込んで読めた。
終盤はちょっと失速気味だったものの、面白い作品でした。
21位
天使と悪魔 上 天使と悪魔 中 天使と悪魔 下
天使と悪魔
ダン・ブラウン著。
映画は観てないけど、原作なかなか面白かったです。
超展開の連続ではあるものの、スリリングな展開はさすがというか。
科学と宗教の対立、というのも色々と興味深いテーマだよね。

20位~11位

20位
宿命の囁き 上 宿命の囁き 下
宿命の囁き
マーセデス・ラッキー著。
ヴァルデマール年代記の『ヴァルデマールの風』三部作の一作目。
同シリーズの『運命の剣』や『矢』シリーズその他を読んでからこちらを読むのがオススメ。
過去の作品で張られた様々な伏線がどんどん回収されていくのが、読んでいて心地良い。
シリーズをこの本から読み始めるのはちょっともったいないかも。
19位
伝説の森 上 伝説の森 下
伝説の森
マーセデス・ラッキー著。
ヴァルデマール年代記の『ヴァルデマールの風』三部作の完結編。
当然ながら少なくとも三部作の1~2作目(『宿命の囁き』『失われし一族』)は読んどいた方が良い。
主要登場人物が増えまくって、ちょっと書いてる方も大変なんじゃね?って感じになってるけど、その分、魅力的なキャラも豊富なので、読んでて楽しい。
18位
はじまりの島
はじまりの島
柳広司著。
有名なダーウィンのビークル号での航海中に、殺人事件が起こっていた、という設定のミステリ。
実在の人物であるダーウィンを探偵役に据えることに、最初は「大丈夫なのか?」と不安を感じたものですが、意外にも良い感じの内容でした。
歴史的事実と虚構をうまく織り交ぜてストーリーを展開していて、物語の中に入り込みやすかった。
ダーウィンのキャラ設定はあれでいいのかどうかわかりませんが......(笑)。
17位
魔法の使徒 上 魔法の使徒 下
魔法の使徒
マーセデス・ラッキー著。
ヴァルデマール年代記の『最後の魔法使者』三部作の一作目。
現在邦訳されている中ではシリーズ最新刊にあたる。
他の作品と比べて作中の時代設定が遥か過去なので、この作品から入っても大丈夫かもしれない。
登場人物が少ないので、キャラの内面を丁寧に描かれていて、非常に良かった。微BL注意。
16位
天翔の矢
天翔の矢
マーセデス・ラッキー著。
ヴァルデマール年代記の『矢』三部作の最終巻。
この三部作の一巻『女王の矢』からシリーズを読み始めるのも良いかもしれない。
『女王の矢』『宿縁の矢』と、ちょっと盛り上がりに欠ける内容だったのは、この最終巻で一気にクライマックスを迎えるためだったんだなぁ、と納得できる作品。
シリーズの中でもかなりお気に入りの作品です。
15位
女神の誓い
女神の誓い
マーセデス・ラッキー著。
ヴァルデマール年代記の中でも一番好きなタルマとケスリーのシリーズ第一巻。
シリーズで邦訳された最初の作品なので、これから読み始めるのが一番オススメかな。
作者のデビュー作(?)なので、ちょっと荒削りだけど、非常にファンタジーしていて良い。
どちらかというと短編集的な感じの内容。
14位
狐火の家
狐火の家
貴志祐介著。
『硝子のハンマー』の主人公コンビによる短編集。
先に『硝子のハンマー』を読んでおくことをオススメします。
色んなタイプの密室殺人が起きるミステリ。
短編ミステリとしても綺麗にまとまってるし、主人公コンビのやり取りも読んでて楽しい。
13位
ゲームの名は誘拐
ゲームの名は誘拐
東野圭吾著。
狂言誘拐を企てる倒叙物のミステリ。
読みやすくてぐいぐい引き込む文章と展開はさすが。
綺麗にまとまってるし、終盤の展開もお見事。
12位
ななつのこ
ななつのこ
加納朋子著。
駒子シリーズ第一弾。
日常の謎系の非常に優しい雰囲気を持つミステリ。
短編集ながら、全体を通して一本の大きなストーリーになっていて非常に楽しい。
意外な伏線が繋がっていくのが心地良い作品。
11位
魔法飛行
魔法飛行
加納朋子著。
駒子シリーズ第二弾。
『ななつのこ』を読んでからどうぞ。
シリーズでは一番好きな内容だなぁ。なかなか毒もあるし。
『ななつのこ』同様、連作短編ミステリだけど、全体でひとつのストーリーになってる良作です。

10位~1位

10位
犯人に告ぐ
犯人に告ぐ
雫井脩介著。
ミステリとしては、ちょっとご都合主義に過ぎるところがある気がするけど、「一人の刑事の成長物語」としては、非常に秀逸な作品だったと思う。
あと、この作者が描くウザいキャラがほんとにウザいのが見所(笑)。
9位
運命の剣 上 運命の剣 下
運命の剣
マーセデス・ラッキー著。
ヴァルデマール年代記のタルマ・ケスリーのシリーズと『ヴァルデマールの風』三部作をつなぐ橋渡し的作品。
タルマ&ケスリーのシリーズを読んでからの方が良いかな。あとできれば『矢』三部作も先に読んでた方が良いかも。
シリーズの中ではタルマ・ケスリーのシリーズに次いで好きな作品。
上下巻で綺麗に話がまとまってるのも良い。
8位
ある閉ざされた雪の山荘で
ある閉ざされた雪の山荘で
東野圭吾著。
メタ的な要素のあるミステリ作品は好物なので、この作品は非常に楽しんで読めた。
トリックと設定を必然的な形で組み合わせたのは見事の一言。
読みやすくてすらすら読めるのも良い。
7位
誓いのとき
誓いのとき
マーセデス・ラッキー著。
ヴァルデマール年代記のタルマ・ケスリーのシリーズ第三巻。
一、二巻の時系列の合間合間に挟まれる短編集という形式なので、各巻を読んでからどうぞ。
このシリーズはタルマとケスリーの二人のキャラがとにかく魅力的なので、この作品は大好き。
どの短編も非常に完成度が高くて良いです。ラストの他の作家さんとの合作だけは微妙。
6位
硝子のハンマー
硝子のハンマー
貴志祐介著。
前半が王道の密室ミステリ。後半が倒叙物、という一粒で二度美味しい作品。
貴志さんの作品は大好きなので、一気に引き込まれて読みました。
防犯薀蓄も面白い(笑)。
5位
てるてるあした
てるてるあした
加納朋子著。
主人公は違うけど内容は『ささらさや』の続編的内容なので、先に『ささらさや』を読んでおくことをオススメ。
なんというか、「めっちゃいい話」って感じの小説でした。
『ささらさや』から引き続き登場する人物達も魅力的だし、ちょっとヒヤッとするホラーっぽい要素もうまくスパイスとして効いてる。
4位
レインレイン・ボウ
レインレイン・ボウ
加納朋子著。
『月曜日の水玉模様』の続編的作品なので先に『月曜日の水玉模様』を読むのをオススメ。
一人の女性の死を大きな軸として紡がれる、連作短編集。
一応ミステリ的要素はあるけど、おまけ程度。
各編の主人公であるそれぞれの女性たちの社会的な立場に対する葛藤を描いた作品。
3位
裁きの門
裁きの門
マーセデス・ラッキー著。
『ヴァルデマール年代記』のタルマとケスリーのシリーズ第二巻。『女神の誓い』を読んでからどうぞ。
このシリーズでは一番好きな作品かな。
とにかく主人公コンビが非常に魅力的。
タルマとケスリーを主人公とした作品の中では唯一の長編と言ってもいいかも。そこもオススメポイント。
2位
犯罪小説家
犯罪小説家
雫井脩介著。
非常に好きな作品だった。
冒頭で解決すべき事件が提示されるわけでもなく、淡々と進んでいくストーリーの裏に、何となく流れる不穏な空気。
いつまで経っても微妙に見えない物語の着地点。
こういうスロースターター的なサスペンスは、ハマると大好物。
登場人物たちの狂気が当たり前のように描写されているところがまた不気味で良い。
1位
新世界より 上 新世界より 下
新世界より
貴志祐介著。
圧巻の超能力物ファンタジー大作。
貴志さんの作品の中でも一、二を争うお気に入りの作品。
生態系を細かく設定しているあたりも、薀蓄好きの貴志さんらしくて良かった。
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2010年3月の読了本まとめ

2010年4月 5日 15:44 2010年3月の読了本まとめ
ホビットの冒険
ホビットの冒険
J.R.R.トールキン著。
小学生のとき以来二十数年ぶりの再読......なんだけど、どうも当時は途中で読むのを挫折しちゃってたみたい。
序盤以降ははじめて読んだ。さすがに古典的名作だけあって、読んでいて「ああ、後のファンタジー作品に影響を与えまくっているなぁ」というのがありありと見て取れた。
最初の方は正直ちょっと退屈だったけど、ビルボがクモに立ち向かうあたりからの展開は非常に面白かった。
ホビット、ドワーフ、エルフといった定番の種族達の描写が生活臭がして凄く魅力的。
3月2日読了。
哺乳類天国
哺乳類天国
デイヴィッド・R・ ウォレス著。
初期哺乳類の生態とか進化の歴史について書いた本だと期待して読んでみたら、古生物学者達の論争の歴史の本だった。
でも逆にこういう視点から古生物や進化学を取り上げた本ってあまりない気もするので貴重な内容なのかも。
ただ、挿絵や資料写真の類いが皆無に等しいので、聞いたこともない初期哺乳類の名前が沢山出てきても全然想像力が追いつかなかった。
もっと知識を増やしてから再挑戦したい本。
3月15日読了。
ネクロポリス 上
ネクロポリス 上
恩田陸著。
日常と非日常、和と洋が絶妙に入り混じった独特の世界観に引き込まれて一気に読んだ。
日本的に湿気と、霧の街ロンドンの湿気が混ざり合ったような不思議な雰囲気が凄く良い。
ガッチの描写は鬼気迫るものがあった。
ファンタジー的な空気が良い味出してるんだけど、起こる事件が結構現実的なミステリっぽいのが、ちょっと先の展開を不安に感じてしまう......。
3月17日読了。
ネクロポリス 下
ネクロポリス 下
恩田陸著。
独特の世界観が非常に魅力的だっただけに、最終章の超展開には何だか釈然としないものが。
「Vファーのヒガン」という非日常で起こる「連続殺人事件」という非日常よりも、非日常的世界観の中の何とも不思議な日常描写の方が魅力的だった。
双子とか成りすましとかはどうでもいいからもっとこの世界を描いて!みたいな。
なんというか......ラストの展開は凄くもったいない気がしてしまった。
3月17日読了。
日本人の知らない日本語
日本人の知らない日本語
蛇蔵&海野凪子著。
さっくり読めて面白い。
改めて日本語って難しい言語だなぁ、と思ったり、昔から日本人って変わらないんだなぁ、と感心したり。
外から見た自国の文化って面白いよね。
3月17日読了。
象虫I
象虫
小檜山賢二著。
ゾウムシの写真集。
デジタル処理を施して、ゾウムシの体全体にピントが合った写真になってるので、凄く鮮明で良かった。
一口にゾウムシと言っても、非常に多様な形態の種がいて、ぼんやり眺めてるだけでも楽しい。
巻末の解説も、駆け足だけどわかり易くて良かった。
3月17日読了。
さいはての島へ ゲド戦記III
さいはての島へ ゲド戦記III
ル・グウィン著。
この話は小学生の時に読んでも全然理解できなかった気がする。
というかテーマが深くてもう一回くらい読まないと今でもちゃんと咀嚼できてないな。
大賢人として成長したゲドの頼もしさや、アレンの若々しい葛藤が見事に表現されてると思った。
あと、1・2巻では非常に感動的だったゲドの名乗りのシーンが、3巻ではあっさりしてるところが別の意味で印象的だった。
3月24日読了。
玩具修理者
玩具修理者
小林泰三著。
表題作は短く綺麗にまとまったホラーの良作。
個人的には自分のグロ耐性のボーダーラインギリギリだったかな......。
『酔歩する男』は見事なホラーSF。どういう落としどころに持っていくのかワクワクしながら読めた。
小難しい概念を描いている割に、凄く読みやすくて良かった。
淡々と語られる狂気が良い味出してるね。
3月25日読了。
なぜ、「できる人」は「できる人」を育てられないのか?
なぜ、「できる人」は「できる人」を育てられないのか?
吉田典生著。
人に仕事を振るのがちょっと苦手なので、参考になればと思って読んでみたけど、自分の中の「できない人」な部分を如何に克服するか、という視点でも非常に参考になる内容だった。
3月26日読了。

ウルフヘッドの誕生
林友彦著。
数年ぶりの再読。
『ネバーランド』シリーズの童話調の文体から一転、非常にシリアスでハードな雰囲気を醸し出す作品。
冒頭にルールを羅列するのでなく、オリエンテーションという形でプレイしながら覚えていけるという仕組みは良いと思う。
ただ、さすがに大量の仲間を全て管理するのは正直ちょっとめんどくさい(笑)。
上下巻という構成のため仕方ないけどちょっと盛り上がりに欠けるのが難点か。難易度はやや低め。
3月26日読了。
クロスファイア 上
クロスファイア 上
宮部みゆき著。
続き物だとは知らずに読んで、ちょっと損した気分だけど、前作を読んでなくても楽しめた。
淳子の暴走っぷりの危うさがうまく表現されてて良い感じ。
かなり殺伐とした内容であるだけに、石津刑事のキャラクターは救いになってる印象。
下巻も楽しみ。
3月29日読了。
クロスファイア 下
クロスファイア 下
宮部みゆき著。
面白かった。
淳子の暴走っぷりからして、ああいうラストになるのは仕方ないかなぁ。可哀想だけど。
牧原のことは淳子には自覚して欲しかった気もするけどあれで良かったのかな。
3月29日読了。
僕が2ちゃんねるを捨てた理由
僕が2ちゃんねるを捨てた理由
ひろゆき著。
土屋さんとの対談が面白かった。
あと、ひろゆきさんが家族について語ってるのがなんか意外だったというか。
ああ、この人にも家族いるんだよな、みたいな。
当たり前なんだけどw
3月30日読了。
素数ゼミの謎
素数ゼミの謎
吉村仁著。
素数ゼミに、どのような自然淘汰が働いて、13年・17年周期で羽化するという性質を獲得したのかを、非常にわかりやすく解説した本。
一応子供向けの本だけど、大人が読んでも充分唸りながら楽しんで読める。
3月30日読了。

2010年3月の読了本は14冊でした。

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2010年2月の読了本まとめ

2010年3月 1日 22:50 2010年2月の読了本まとめ
人が学ぶ昆虫の知恵
人が学ぶ昆虫の知恵
普後一著。
昆虫の生態と、それが人間の生活にどのように影響しているかについて、丁寧に解説している本。
なんだけど、何の説明もなしに化学系の専門用語がバンバン出てきたり、詳しい説明のない単位の数字が出てきてちょっと読みにくかった。
あと、見開きで左が文章、右が図表、という構成になっているんだけど、明らかに右の図表にするネタがなくて適当に入れました的なページが散見されてちょっと笑ってしまった。
2月3日読了。
シーズ・ザ・デイ
シーズ・ザ・デイ
鈴木光司著。
親から子、そのまた子へと受け継がれていく因縁、のようなものがテーマかな。
ストーリーの展開には意外性はなかったけど、多分そもそもそういうものを求める作品じゃないね。
張り巡らされた因縁が一点に収束していくのは読んでいて心地良かった。
あと、鈴木さんは海と子供と父親としての自分が大好きなんだろうなぁ、というのが凄く伝わってくる作品だった気がします。
2月7日読了。
仕事で使える!Twitter超入門
仕事で使える!Twitter超入門
小川浩著。
前半の、Twitter入門編的な部分はこれから始める人にとっては有用なんじゃないでしょうか。
ただ、既に機能面の紹介においてもやや情報が古くなってしまってるあたりがTwitterにおける時間の流れの速さを皮肉にも証明している。
日本におけるビジネスでの活用事例の紹介は著者ご自身が関わっているものにちょっと偏りすぎてて微妙かも。
2月7日読了。
可笑しな家
可笑しな家
黒崎敏著。
世界中の変な家をたくさん集めた写真集みたいな本。
全ページフルカラーで、さまざまな魅力的な家の写真が載っていて、想像力をかきたてられる。
外観だけでなく、家の内部の写真ももっと豊富だったらさらに良かったかなあ。
2月8日読了。
女王様と私
女王様と私
歌野晶午著。
メタ的な要素の入ったミステリは好物なので非常に楽しんで読めた。
超展開に思わず吹き出してしまったものの、そこで設定される新たなルールというギミックをうまく利用してオチのどんでん返しに持ってくる展開は見事。
妄想に現実逃避するという行為と、自分がこうやって読書を楽しむこととの間に果して差異はあるのか。
来未が非常に魅力的なキャラだったのも印象的。
2月8日読了。
影との戦い ゲド戦記I
影との戦い ゲド戦記I
ル・グウィン著。
二十数年ぶりの再読。
前に読んだのは小学校1・2年生くらいの頃だったかな。
さすがにちょっと難しかったけど、やっぱり根っこの部分はしっかり覚えていたみたい。
印象深い作品。
年取った今読み返すと、魅力的な世界観の描写が本当に素晴らしいなあと思う。
随所に説教臭いことが散りばめられてるんだけど、それが嫌味じゃないのが良いなと思う。
2月13日読了。
こわれた腕環 ゲド戦記II
こわれた腕環 ゲド戦記II
ル・グウィン著。
二十数年ぶりの再読。
小学生時代に読んだ時は、正直ゲドがなかなか出てこないし話も地味だしで、あんまり楽しくなかったんだけど、今読むと非常に面白かった。
アルハ/テナーの内面の描写と、迷宮の闇の描写が素晴らしい。
ゲドが現れてからの急展開ももちろん楽しかった。
一巻に引き続き、この巻でも「名乗り」のシーンがとても感動的に描かれていて好きだな。
迷宮を出てからのテナーの葛藤も説得力があってよかった。
2月20日読了。
怪獣記
怪獣記
高野秀行著。
トルコのジャナワールというUMAを探しに行った取材旅行記。
軽快で読みやすい文章に惹かれて、一気にのめり込んで読めた。面白い。
ジャナワールの探索自体も非常に面白いんだけど、クルド人問題なども含め、トルコの文化というか空気というか、そういうものがわかりやすく伝わってきて、とても興味深かった。
著者が楽しみながら取材旅行をしていたのが凄く伝わってくる本でした。
終盤で出てきた謎の物体を目撃する夢を見るほど影響を受けてしまった(笑)。
2月22日読了。
容疑者Xの献身
容疑者Xの献身
東野圭吾著。
オーソドックスな倒叙物かと思いきや......という感じか。
主要登場人物四者それぞれの前に立ちはだかる「謎」の複雑な入れ子構造はさすが。
シリーズ物の作品で、こんな大掛かりなトリックを持ってくるというのは何となく意外だった。
読んでいる間中、良い具合に翻弄されて、ラストで口あんぐり、という具合に楽しんで読めた。
石神の「献身」が美しいものなのか醜いものなのか、という以前に「このトリックありきで作られた物語」というのが透けて見えたのが強いて言えば残念な気もする。
2月23日読了。

2010年2月の読了本は9冊でした。
意外に『ゲド戦記』を読むのに時間がかかった印象。これ、小学校低学年の時に読んだけど正直ほとんど理解できてなかったんじゃ......。

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2010年1月の読了本まとめ

2010年2月21日 18:35 2010年1月の読了本まとめ
荊の城 上
荊の城 上
サラ・ウォーターズ著。
この作者の作品の持つ、独特の空気は結構好き。
何とも薄暗くてじめじめしてる感じが好物です。
第一部の中盤、少しダレたけど、第一部の衝撃のラストから一気にのめり込んで読んだ。
スウとモード、二人の視点から語られる同一の出来事の描写の差異が面白い。
下巻の展開に期待。
1月2日読了。
荊の城 下
荊の城 下
サラ・ウォーターズ著。
どんでん返しまくりっぷりが心地良い。
上巻の第一部ラスト以降は思いっきりのめり込んで読めました。
時代考察が緻密というか、十九世紀ロンドンの空気が肌に伝わってくるかのような細かい描写も良かった。
でも、推理小説というよりは百合恋愛小説だね。
面白かったけど。
あと、スウが病院で段々心が病んでいくあたりの描写も凄まじいものを感じた。
1月6日読了。
ロードス島戦記 5
ロードス島戦記 5
水野良著。
十数年ぶりの再読。
シリーズ後半の中では綺麗にまとまっていて好きな作品。
リプレイ原作じゃないパートの方が、物語としてまとまってる気がする。
三つの中編が入ってるけど、「遺跡探索」「多人数での戦争」「辺境の村での小規模戦」と、それぞれTRPGでありそうな要素をうまく絡めてるなぁと思った。
駆け足気味なせいで、レドリックとレオナーの印象がやや薄いのがちょっともったいないような気もするけど、これはこれで良いのかな。
1月7日読了。
ロードス島戦記 6
ロードス島戦記 6
水野良著。
十数年ぶりの再読。
当時はリプレイも読んでたから主人公交代や急激な登場人物の増加に特に違和感なかったけど、改めて小説の一シリーズとして通して読み返すと、さすがにちょっと唐突過ぎた感は否めない。
群像劇の色合いが濃くなって、「パーンの成長物語」から真の意味で「ロードス島戦記」になってきたという感じ。
あと小ニース可愛いよ小ニース。
1月11日読了。
ロードス島戦記 7
ロードス島戦記 7
水野良著。
十数年ぶりの再読。
改めて最初から連続して読み返すと、一巻と最終巻での文章力の差が凄い。
リアルタイムで刊行を追ってた頃は、作者と読者が共に成長してた物語だったんだなぁ。
年取ってから読むと、妻と娘が大変なことになってるスレインの境遇に感情移入して何とも......。
正に大団円なラストで良かった。
1月12日読了。
Twitter社会論
Twitter社会論
津田大介著。
Twitterによって、社会・マスコミ/ジャーナリズム・政治がどのように影響を受けるか、という内容。
著者がジャーナリストだけあって、ジャーナリズムや政治に関する記述には熱いものを感じた。
その反面、ビジネス利用の事例紹介はいかにも「書かなきゃいけないから書いた」という感じがして思わず吹いたw
あと、既に紹介されてる各種事例が懐かしい物になってるあたりに、Twitter界隈の時間の流れの速さを感じる。
1月14日読了。
モンスターの逆襲 山本弘著。
二十数年ぶりの再読。
和製ゲームブック屈指の名作。
主人公がモンスターという設定も異色で新鮮だけど、何よりも変身システムが楽しい。
全50種以上のモンスターに随時変身してイベントを進めていくという仕組みは、非常に面白かった。
戦闘システムがやや大味で「必勝ルート」的な物がないのが評価が別れる気はする。
ストーリー面では終盤の意外な展開が、なかなか熱いと思った。
1月18日読了。
ツイッター 140文字が世界を変える
ツイッター 140文字が世界を変える
コグレマサト、いしたにまさき著。
初心者に「Twitterとはどういうものか」を説明するのに丁度良い内容とボリュームだと思う。
ツボを押さえてて良かった。
ただ、文章がフレンドリーな割に、妙に読みにくかった。
シンプルな内容なのに一文が長いせいかな?
1月19日読了。
週刊 ダイヤモンド 2010年 1/23号
週刊 ダイヤモンド 2010年 1/23号
Twitter特集を中心にさらっと流し読み。
堀江さんと津田さんの対談が面白かった。
1月19日読了。
Twitterマーケティング
Twitterマーケティング
山崎富美、野崎耕司、斉藤徹、川井拓也著。
正直Twitterの提灯記事的な本かと思ってあんまり期待してなかったんですが、意外なボリュームに驚き。
Twitterをマーケティングに利用する際の注意点や、効果が見込める点などについて、かなり細かく記されている。
実際の活用事例や、各種ツールの紹介も豊富だが、海外企業の事例や海外のツールに偏り気味なのがちょっと不満点か。
とはいえ非常に参考になりました。
1月21日読了。
クロスイッチ
クロスイッチ
電通「クロスメディア開発プロジェクト」チーム著。
人を動かすためのシナリオ作り。
なるほどなぁという感じ。
事例も豊富だけど、大掛かりな割には自分は知らないプロモーションがほとんどだった。
興味がある人を惹きつければ良いわけだから、それでも良いんだろう。
結構ノウハウを惜しみなく公開してる印象だけど、電通の持つ膨大なマーケティングデータベースがあるからこそ効果的にできる、という部分があるので、この本自体が電通の見込み客に対するクロスメディアマーケティングの一環としてよくできた本、ということなんだろう。
1月22日読了。
自治体Webサイトはなぜ使いにくいのか?
自治体Webサイトはなぜ使いにくいのか?
安井秀行著。
自治体や公共機関のWebサイト製作・運営に携わっているなら一読の価値があると思う。
現在の自治体Webサイトの問題点と、それに対する提案が綺麗にまとまっている。
自治体Webサイトだけでなく、企業Webサイトでも根本的な部分は応用可能だと思う。
1月23日読了。
ハイエルフの森
ハイエルフの森
水野良著。
十数年ぶりの再読。
ディードリット、あるいはエルフに焦点を当てた短編集。
ストーリーとしては、どの短編も最初からどういう展開でどういう結末を迎えるのかが丸わかりなので、あまりのめり込んで読めるタイプのものではないかな。
ディードの奮闘によって、徐々にハイエルフ達に人間を理解させていく物語として全体を見れば、綺麗にまとまっていると思う。
最後の話は確かに時系列的にもディードの性格に違和感があるかも。
1月24日読了。
エール 鈴木光司著。
かつて『リング』が出たとき、そのタイトルから格闘技の小説かと思った......みたいな話をどこかで読んだ気がするけど、まさにそっちの「リング」の話。
「闘い」をテーマに、人生の色々なものと闘っている色んな人が登場する。
一応全体で一つの物語だけど、連作短編的な感じでさくっと読めた。
ストーリー的に意外性はないけど、直球勝負なテーマで良かったと思う。
1月24日読了。
黒衣の騎士
黒衣の騎士
水野良著。
十数年ぶりの再読。
アシュラムに焦点を当てたロードス外伝。
同じロードス外伝でも『ハイエルフの森』より格段に面白かった。
特にアシュラムとベルドの出会いを描いた『暗黒の覇者』と、ピロテースとの出会いを描いた『永遠のはじまり』が良かった。
ただ「クリスタニア」は全く読んだことがないので、ラストの世界観の大幅な変容には正直ちょっと違和感を覚えた。
それにしても戦記一巻でたった一言捨て台詞を吐いただけのキャラがよくここまで育ったものだなぁ。
1月25日読了。

2010年の読了本は15冊でした。
ビジネス系の本が珍しく多くて、正直読んでてしんどかったりもしたw

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2009年12月の読了本まとめ

2010年1月 6日 21:07 2009年12月の読了本まとめ
ロードス島戦記
ロードス島戦記
水野良著。
十数年ぶりに何度目かの再読。
懐かしい。とにかく懐かしかった。
ファンタジー入門的な位置付けの作品として、非常にとっかかりやすい良作。
ただ、今読むとさすがに擬音語の多用や安っぽい台詞等、文章力がちょっと......という感じではありますね(笑)。
とはいえ良いストーリーだと思う。
あと、年を取るとウッドやスレインに感情移入できますね。
12月6日読了。
ネバーランドのカボチャ男 林友彦著。
和製ゲームブックの傑作『ネバーランド』シリーズの最終巻。
前二作とは違って初読のため、完全に新鮮な気分で楽しめた。
ボードゲームとゲームブックを足したシステムで、盤上のマスに書かれたパラグラフ番号を読むとイベントが起きる、という感じ。
序盤の戦闘バランスが非常に厳しかったけど、最後までプレイして全体を見ると、シリーズ最高のバランスの良さだった。
謎解き等の難易度はマルチプレイ前提ということもあり、低め。
ゲーム性重視のため、読み物としての良さはあまり感じられなかったのが残念だが面白かった。
いつかマルチプレイしたい。
12月10日読了。
ありえない!? 生物進化論
ありえない!? 生物進化論
北村雄一著。
クジラがカバに近い生物から進化した話、恐竜から鳥に進化した話、パージェス頁岩のカンブリア紀の節足動物群を題材に、進化の歴史と、生物の分類学の手法について解説した本。
文章も、添えられたイラストも、なかなかわかりやすくて良かった。
グールドの『ワンダフル・ライフ』に対する最近の評価に関する記述が印象的。
恐竜大好きっ子だったけど、新生代初期の哺乳類や鳥類に興味が出てきた。
12月11日読了。
ダーウィンの思想
ダーウィンの思想
内井惣七著。
ダーウィンがどのような思想の発展を経て自然淘汰説に辿り着き、『種の起源』を著し、「特別な存在」であった「人間」を、進化論の枠内に放り込んだのかを、時代を追って解説している。
非常に面白かった。
道徳感覚・共感能力と呼ばれるものが、自然淘汰によってどのように形成されていくのかという考察が興味深かった。
様々な社会的背景による影響を、ダーウィンがどのように受けていったのかが非常にわかりやすかった。
12月13日読了。
ロードス島戦記 2
ロードス島戦記 2
水野良著。
十数年ぶりに何度目かの再読。
シリーズで一、二を争う好きなエピソードだったことを、久しぶりに読み返して改めて思い出した。
細かい描写とかを結構覚えていて驚き。
今読むと、一巻と比較して水野さんの文章力が上がってるのがよくわかる(笑)。
魅力的な登場人物が沢山出てくるのがこのシリーズの売りですね。
特にナルディアの存在感は圧倒的。
12月14日読了。
クマムシ?!
クマムシ?!
鈴木忠著。
「不死身の最強生物」として有名なクマムシの解説書。
冒頭から、著者のクマムシ研究の楽しさが凄く伝わってきて非常にワクワクして、一気にのめり込んで読めた。
僕自身もほぼ鵜呑みにして信じていた「不死身伝説」の真相を、冷静に分析し解説してくれたのはありがたがった。
必ずしも「不死身」ではないとわかっても、さらに魅力的なクマムシの生態に興味が湧きまくり。
まだまだ謎の多い生物なので、わからないことははっきり「わからない」と断じているところも好印象。
研究が進んでさらに詳しい生態が知られるようになるのが楽しみ。
12月15日読了。
犯罪小説家
犯罪小説家
雫井脩介著。
非常に好きな作品だった。
冒頭で解決すべき事件が提示されるわけでもなく、淡々と進んでいくストーリーの裏に、何となく流れる不穏な空気。
いつまで経っても微妙に見えない物語の着地点。
こういうスロースターター的なサスペンスは、ハマると大好物。
主要人物がみんな病んでいて、その行動が当たり前のように記述されてるからこっちまでおかしくなりそうな雰囲気が良かった。
小野川の「この感覚、映画にしてえ」という台詞と、メタ的・再帰的なラストが強く印象に残った。
あと『犯人に告ぐ』読んだ時も思ったけど、ウザい人を描くのがうまいなあ(笑)。
12月16日読了。
展覧会の絵
展覧会の絵
森山安雄著。
数年ぶりの再読。
和製ゲームブック屈指の名作。
ゲーム的要素よりもストーリー部分重視で、冒頭から一気に作品世界に引き込まれる構成が魅力的。
ラストはなかなか感動できる。
一方で、ゲーム的要素としては、あまりにもダイスによるランダム性に依存している部分が多すぎて少々不満が残る。
持ってれば少し有利になるようなアイテムはまだしも、最重要アイテムである宝石の一部さえ、単純にダイスの出目で入手が左右されるのはどうかと。
でも「複数の箱庭的小世界を順に旅していく」というストーリーは大好物なので非常に好きな作品。
12月19日読了。
深海生物ファイル
深海生物ファイル
北村雄一著。
奇妙な深海生物を沢山紹介している本。
前半はカラーの写真が豊富で、眺めているだけでも楽しい。
後半は、色んな深海生物をテキストとイラストで紹介している。
「どのように進化してこういう奇妙な生態を獲得したのか」みたいな深い考察はあんまりなかったのがちょっと物足りなかったけど、大まかに「どんな深海生物がいるのか」を知るのにはちょうど良かった。
12月20日読了。
魔法の使徒 上
魔法の使徒 上
マーセデス・ラッキー著。
ヴァルデマール年代記最新刊。
正直、今までのシリーズ全部読んでるからこれも読まないと、みたいな義務感だけで読み始めたんだけど、予想してたよりずっと面白かった。
冒頭で主人公が置かれている環境が、タリアやケロウィンそっくりだけど、これはもうシリーズ恒例のお約束みたいなもんと好意的に受け取った方が良いんだろう(笑)。
この作者は登場人物が少ない物語のほうが面白いな、と『風』三部作後半と本作を比べて思った。
下巻が楽しみ。
12月21日読了。
魔法の使徒 下
魔法の使徒 下
マーセデス・ラッキー著。
ヴァルデマール年代記最新刊。
シリーズ内でも『風』『矢』あたりの三部作よりよっぽど面白かった。
序盤からひたすらヴァニエルに不幸が襲いかかりまくって、終盤精神的に成長した彼が自分に与えられた責任に目覚めて救われる、という展開がなかなか爽快。
十二国記の『月の影~」と展開がちょっと似てるかな。
でかいスケールで国同士の戦争云々より、キャラクターの内面に焦点をあわせて描写された物語のほうが面白いですね、この作者さんは。
12月24日読了。
ロードス島戦記 3
ロードス島戦記 3
水野良著。
十数年ぶりの再読。
一気に主要人物が増えたけど、改めて読むと、うまく活躍の場を分散させているなぁと思った。
一巻の頃からちょっと首をひねるレベルだったパーンの名声の高さは既に無駄にインフレしてる感がある。
一方で、ドラゴンを圧倒的に強い存在として描写しているような、ある意味での現実的な部分もあり。
このアンバランスさがロードスだなぁと思う。いい意味でね。
12月25日読了。
ロードス島戦記 4
ロードス島戦記 4
水野良著。
十数年ぶりの再読。
ラストの呉越同舟っぷりが熱い。
この上下巻だけでなく、この後のストーリーに大きく関わってくる伏線も綺麗に張ってあって、一番『ロードス島戦記』というストーリーを大きく膨らませた巻かもしれない。
上巻では凄く強大に描かれていたドラゴンが、下巻では結構あっけなく倒されちゃうのがちょっと残念かな。
このあたりから群像劇としての色が濃くなってきた気がします。
12月26日読了。
竜の血を継ぐ者
竜の血を継ぐ者
中河竜都著。
数年ぶりの再読。
旧題『ドラゴンバスター』のリメイク版ゲームブック。
非常に完成度の高い、双方向型のゲームブックでした。
ゲームシステムや戦闘バランスもなかなか緻密に計算されているので、キャラ育成が楽しかった。
ストーリー的には、序盤から双方向ゆえにどこにでも行けるせいで最初はちょっと盛り上がりに欠けるけど、終盤の展開は非常に熱い。
意外なラストも良い感じ。
メタ的に見たとき、どうあがいてもハッピーエンドにならないあたり賛否両論だろうなと思うけど、個人的には好きだなぁ。
12月28日読了。
へんないきもの
へんないきもの
早川いくを著。
広く浅く、変な生き物達を紹介した本。
文章はツボにはまれば面白いんだろうけど、無理に笑いを取ろうとしている感が正直くどい。
もうちょっと真面目な解説を期待してたけど、それはこの本に期待することじゃなかったみたい。
イラストは凄くリアルで綺麗だったので良かった。
あと、アザラシのタマちゃんと、ツチノコの考察は素直に面白かった。
12月31日読了。

2009年12月の読了本は、15冊でした。

そして2009年に読んだ本は合計113冊でした。
無事、2009年の目標だった「年間100冊」は達成できました。めでたしめでたし。

2010年の目標は、月平均10冊計算で、年間120冊にしときましょうか。

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2009年11月の読了本まとめ

2009年12月 1日 23:59 2009年11月の読了本まとめ
スペース
スペース
加納朋子著。
数年ぶりの再読。
今までの駒子シリーズは連作短編形式だったけど、本作は中編二作の構成。
『スペース』の延々と手紙が続くくだりはさすがにちょっと退屈だったけど、最後まで読めばその構成に必然性があったのかなと思う。
駒子と瀬尾さんは、今回はどちらかというと脇役的な立ち位置だけど「他の人物の視点から見た駒子の人物像」や「瀬尾さんの過去」など、シリーズを読んできた人にはにやりとできる要素も満載。
特に、外から見た駒子の天然不思議ちゃんっぷりには、見る人によってその人となりは大きく変わるんだなあ、と色々と考えさせられた。
11月1日読了。
キーボード配列QWERTYの謎
キーボード配列QWERTYの謎
安岡孝一、安岡素子著。
タイプライターが世に生まれてから現在のコンピュータに至るまでの、キーボード関連業界の歴史をまとめた本。
結局「何故QWERTY配列が普及したのか」はよくわかったが「そもそも何故QWERTY配列が生み出されたか」は曖昧なままだった。
業界の歴史を描いた読み物としては、特許やトラストを巡るやりとりや、メーカーをバックにつけたタイピング合戦のパフォーマンスなど、非常に興味深く読めた。
ただ、全然人名や社名が頭に入って来なくて、把握するのに苦労した。
あとおまけ程度でも日本語のかな配列の由来にも言及して欲しかった。
11月4日読了。
犯人に告ぐ
犯人に告ぐ
雫井脩介著。
ミステリーではなく、一人の刑事の成長物語として読んだ。
先に映画を見ていたけど、珍しく原作より先に映像化を見ていて良かったと思えた。
一つ目の誘拐事件捜査の失敗において晒した醜態や失ったものを、二つ目の誘拐事件捜査の上で取り戻していく、という構成は、非常にわかりやすくて良かった。
植草のどうしようもない無能っぷりに苛々させられるのは、まんまと作者の思惑にはまっちゃってるんだろうな。
かなりご都合主義的ではあるものの、巻島が色んなことに落とし前をつける物語として綺麗にまとまってたと思う。
11月7日読了。
卒業
卒業
東野圭吾著。
うーん、変な学生達に全く感情移入できなくて、ストーリーとしての面白さは感じられなかった。
トリックもわざわざ図解までつけて解説してくれてるんだけど、意外感がなくて微妙。
築き上げた友情の崩壊、というテーマも、最初からあんまり友情が感じられなくて実感が湧かなかった。
期待しすぎたかな。
11月8日読了。
ニフルハイムのユリ 林友彦著。
数年ぶりに何度目かの再読。
和製ゲームブックの傑作。『ネバーランドのリンゴ』の続編。
相変わらずサドンデスの多さと「三人のティルト」というバランス調整は見事。
フィールド上をくまなく歩かないと解けない様々な謎の豊富さも健在。
ただ、こちら側の戦力がどんどんインフレしてしまって後半の戦闘に全く緊張感がないのが難点か。
独特の世界観と、優しい文体が醸し出すメルヘンな雰囲気は大好き。
続編への伏線を張りまくってるのにこれで実質シリーズ終了なのが寂しいところ。
11月16日読了。
ささらさや
ささらさや
加納朋子著。
数年ぶりの再読。
加納さんお得意の日常の謎系連作短編ミステリ。
ではあるけど、ミステリ要素はおまけみたいなもんで、主人公の「引越し先の町の人々との出会いを通しての成長物語」がメインかな。
初読時は主人公のサヤの頼りなさにイライラしてあんまり良い印象がなかった作品だったけど、自分が結婚してから読むと凄く印象が変わった。
多分子供ができたらさらに変わるんだろうなぁ。
三婆初勢揃いの『空っぽの箱』が好き。というか三婆が好き(笑)。
11月16日読了。
アリはなぜ一列に歩くか 山岡亮平著。
アリをはじめとする社会性昆虫を中心に、フェロモン等の化学物質でコミュニケーションを取る様々な生物についての本。
各章毎に別の生物の生態についてが書かれているような感じで、全体的なまとまりには欠けたけど、どの章も読んでいて非常に興味深かった。
化学的な観点からの生物へのアプローチ中心というタイプの本は今まであまり読んだことがなかったので新鮮だった。
11月20日読了。
てるてるあした
てるてるあした
加納朋子著。
不覚にも泣いた。
今まで読んだ加納さんの作品の中でも一、二を争う名作なんじゃないだろうか。
主人公・照代の年齢相応の子供っぽさは、最初はちょっとイラっとさせられるけど、この物語の中でこの子は成長していくんだろうなということがすぐに見て取れて、後は三婆やさや達と同じように照代の成長を見守る視点で楽しめた。
『ささらさや』で登場した魅力溢れる人物達がまた登場するのも嬉しかったし、ちょっとひやっとするホラーっぽい要素もスパイスが効いてて良かった。
照代を取り囲む人達の温かさにくらくらきた。
11月22日読了。
ニッポンの恐竜
ニッポンの恐竜
笹沢教一著。
恐竜の生態とかの考察を解説した本は色々読んだけど、恐竜の化石発掘や論文発表に携わる人達に関する歴史というのは全然読んだことがなかったので、非常に興味深かった。
しかも海外ではなく日本における発掘の話ということで、親近感も沸いて集中して読めた。
「研究」と「町おこし」との板ばさみ、というなかなかに解決の難しそうな問題が印象的。
近いうちに兵庫と福井の博物館には行きたい。
11月23日読了。
ありとあらゆるアリの話 久保田政雄著。
全体的に『蟻の自然誌』の内容をより一般向けに薄めた本、という印象。
復習に良かった。
あと、著者の調査や研究における体験談も結構豊富に記されているので、読んでて楽しかった。
最後の章の『アリをペットとして飼育する』を読んだら、女王含む巣丸ごと蟻を飼いたくなってしまってちょっと困った(笑)。
11月26日読了。
ある閉ざされた雪の山荘で
ある閉ざされた雪の山荘で
東野圭吾著。
メタミステリ的な作品はかなり好物なので、楽しんで読めた。
叙述トリックと設定を必然的な形で組み合わせた技量はさすがお見事!という感じ。
ただ、設定上仕方ないとは言え、登場人物それぞれの内面描写が一人を除いて皆無なので、各人物の区別が中盤までつかなくて感情移入もできず、困った。
とは言え非常に読みやすく、引き込まれてあっという間に読みきれた。
こういう作品は騙されて楽しんだもん勝ちだよね。
11月27日読了。
検屍官
検屍官
パトリシア・コーンウェル著。
ずば抜けて「ここが凄い!」っていうところはあんまりかったけど、非常に安定感のあるミステリで、ある意味安心して読めた。
情景描写が結構緻密で、洋画や海外ドラマのようなビジュアルが目に浮かぶようだった。
あと主人公ケイが政治的に追い詰められていく際の心情描写は巧みだったなぁ。
SQL云々の部分にリアリティを感じなかったのは20年近い時代差なのかな。
訳者後書きの足利事件への言及が何とも印象的......。
11月29日読了。
いま恐竜が生きていたら
いま恐竜が生きていたら
ドゥーガル・ディクソン著。
『アフターマン』をはじめ、ドゥーガル・ディクソンの一連の本は夢があって良いですね。
先日読んだ『恐竜の飼いかた教えます』と非常に似たコンセプトでどちらも比較的子供向けの内容だけど、こちらの方が読みやすさに関しては上かな?
CGとの合成写真は見てて非常にワクワクして良いです。
自分が子供の頃に読んでたら、きっと忘れられない大好きな一冊になってただろうな。
自分に子供ができたら読ませてみたい。
11月30日読了。

2009年11月の読了本は、13冊でした。
現時点で2009年に読んだ本は合計98冊。何とか目標の年間100冊は達成できそうです。

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2009年10月の読了本まとめ

2009年11月13日 23:59 2009年10月の読了本まとめ
諸王の冠
諸王の冠
スティーブ・ジャクソン著。
二十数年ぶりに再読。
ゲームブックの金字塔『ソーサリー』の最終巻。
圧倒的な難易度と、緻密なゲームデザインは正に名作。
怒涛のパラグラフジャンプをはじめ、読者の思考を逆手に取った数々の罠には舌を巻きました。
1~3巻で登場した人達との思わぬ再会なんかもあって、最終巻に相応しいボリュームの大作。
ほんとに面白かった。
10月6日読了。
利己的な遺伝子
利己的な遺伝子
リチャード・ドーキンス著。
数年ぶりの再読。
以前読んだときよりも、読んでてしっかり頭に入ってきた感じ。
自然淘汰を遺伝子単位で考えることが主題。
血縁淘汰とそれに付随する社会性昆虫の話や、延長された表現型、ESSの話なんかが興味深かった。
囚人のジレンマに関するプログラミングコンテストは、なんか楽しそう。
初読時の感想はこちら
10月11日読了。
バック・トウ・ザ・フューチャー 安田 均、TTG著。
二十数年ぶりの再読。
あの超有名映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のゲームブック版。
映画のストーリー通りに「正しい」ルートを進んでエンディングを迎えることもできるし、映画では主人公のマーティがとらなかった行動をとって、その結果を楽しむ、という遊び方もできる。
今から思うとゲームブック入門としては非常にできの良い作品だったように思う。
ついつい母親といくところまでいってしまって罪悪感に浸るのはお約束(笑)。
10月13日読了。
月曜日の水玉模様
月曜日の水玉模様
加納朋子著。
数年ぶりの再読。
加納さんお得意の連作短編集。
人も死なないし、全体的にほのぼのとした雰囲気が漂っているんだけど、実は起こっている事件はどれも非常にドロドロしていて人間の汚い部分が浮き彫りになってるあたり、なにげに黒くて好き。
「日常の謎」っていうけど、横領とか強盗とか子捨てとか、充分過ぎるほど非日常だろう(笑)。
これだけドロドロしているのに読後感が妙に爽やかなのが不思議。
都合よく偶然が起こりすぎる節はあるけど、そのおかげで綺麗にまとまってるともいえるかな。
初読時より深読みできて楽しかった。
10月14日読了。
蟻の自然誌
蟻の自然誌
バート・ヘルドブラー、エドワード・O・ ウィルソン著。
数年前に『利己的な遺伝子』を読んで以来、漠然と「社会性昆虫の生態の進化について詳しく分かり易く書かれた本が読みたいなー」と思ってたんですが、この本が正にそういう本だった。
ずっと読みたかったのはこの本だったんだなー。
めちゃくちゃ面白かった。
ある程度、血縁淘汰等に関する前提知識が要るけど、非常に細かくわかりやすく、様々な蟻の生態を解説してくれる良書でした。
写真やイラストも豊富なので、本書で紹介される色んなアリ達をイメージし易かったのも良かった。
10月17日読了。
ネバーランドのリンゴ 林友彦著。
数年ぶりに何度目かの再読。
和製ゲームブックの傑作のひとつ。
「ですます」調で綴られる童話風のメルヘンな世界観と、緻密に設計された双方向のシステムが気に入ってます。
サドンデスが多い代わりに、主人公が二回まで復活できるようになっているあたりのバランスも絶妙。
フィールドをくまなく歩かないと必須アイテムが見つからないあたりの難易度の高さも良い感じ。
ただし、ラストダンジョンの無駄なパラグラフの多さと無味乾燥さはやっぱりどうかと思う(笑)。
10月18日読了。
レインレイン・ボウ
レインレイン・ボウ
加納朋子著。
加納さんお得意の連作短編集。
『月曜日の水玉模様』の登場人物が再登場して嬉しい。
一人の女性の死という大きな軸を中心に、高校時代に部活で一緒だった女性達の、自分の社会的な立場に対する葛藤を描いている、というのがベースか。
そこにいわゆる「日常の謎」が絡んでくるわけですが、ミステリー要素はかなり薄め。
各篇の主人公の心理描写がメインと感じた。
とは言え、篇を追うにつれて徐々に浮き彫りになる大きな謎とその解決、という構成はさすが。
10月19日読了。
少年少女飛行倶楽部
少年少女飛行倶楽部
加納朋子著。
正に青春!って感じの爽やかな学園物。
加納さんの作品でここまでミステリ要素のない作品も珍しいですね。
個性豊かな登場人物達がみんな魅力的で良かった。
DQNネーム(ルナルナには笑った)にもちゃんと作品としての意味があって、「名前の風変わりさは親の支配の現れ」的な一文が印象的だった。
若さというか青さというか、なんかそんなものが眩しく感じられた良作。
10月20日読了。
アルゴリズムの絵本
アルゴリズムの絵本
(株)アンク著。
タイトルや表紙がとんでもなく初心者向けに易しくプログラミングを教えてくれる感満載だったので、今後自分が人に教える時の参考になればと思って読んでみたけど、内容は普通のC言語入門書だった。
このご時世、言語の選択の時点で初心者向けじゃないよなー。
10月21日読了。

2009年10月の読了本は、9冊でした。
月間10冊の目標が相変わらず達成できず......。

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2009年9月の読了本まとめ

2009年10月 1日 18:00 2009年9月の読了本まとめ
異端の数ゼロ
異端の数ゼロ
チャールズ・サイフェ著。
数年ぶりの再読。
「ゼロ」という概念がどのようにして生まれたか。
そして、数学だけでなく、宗教や哲学、美術、物理学・天文学等の様々な分野にどのような影響を及ぼしたのかが記されている。
物理学関連の部分は難解すぎて僕にはほとんど理解できなかったけど、それ以外の部分は非常に興味深く読めた。
特に前半の「ゼロ」の概念の誕生・発見まであたりのくだりと、終盤のブラックホールやビッグバン関連のあたりが読んでいて非常に楽しかった。
いつかもっと物理学を理解できるようになったら(なるのか?)また読みたい。
9月7日読了。
伝説の森(上)
伝説の森(上)
マーセデス・ラッキー著。
『ヴァルデマール年代記』シリーズの『ヴァルデマールの風』三部作の三作目。
巻を追う毎に主要登場人物がどんどん増えていっているせいで、ちょっと各キャラの掘り下げができきってない印象。
とは言え、やっぱりこの人は、キャラ同士のキャッキャウフフっぷりを魅力的に描くなあ、とも思った。
味方側・敵側の立場を交互に描いているのが、シリーズ内で知る限りこの三部作だけなのでなかなか新鮮。
あとファンとしては、やっぱりもっとタリアやケロウィンを登場させて欲しいという気持ちもある。
9月17日読了。
伝説の森(下)
伝説の森(下)
マーセデス・ラッキー著。
『ヴァルデマール年代記』シリーズの『ヴァルデマールの風』三部作の三作目。
上巻より引き込まれて一気に読めました。面白かった。
ただやっぱり主要人物が多すぎて、それぞれの内面を掘り下げられきってないというか......ちょっと欲張りすぎてる感があるかな。
この三部作、最後の決戦が毎回あっさり風味なのは意図的なものなんだろうか。
あとケロウィンが<隼じるし>っていう度に吹きかけた(笑)。
9月18日読了。
はじまりの島
はじまりの島
柳広司著。
ダーウィンが有名なビーグル号での航海中に、殺人事件に巻き込まれていた、という設定のミステリ。
最初は実在の人物であるダーウィンを探偵役に据える必要性はあるのか?とちょっと疑問だったけど、歴史的事実と虚構とをうまく織り交ぜて説得力のあるストーリーと結末になっていた気がする。
特に真犯人の動機の皮肉さは、歴史を舞台としたからこそわかりやすく浮き彫りになった気がする。
単純にミステリとしてもしっかりまとまった良作でした。
9月20日読了。
魔法飛行
魔法飛行
加納朋子著。
数年ぶりの再読。
前作『ななつのこ』と同様に、連作短編集という体裁をとっているけど、全体を通して一つの大きな謎が横たわっている、という構成は読んでいて楽しく、解決後のスッキリ感も良い。
主人公駒子の作中作という設定の本文が、編を重ねる毎に文章力が上がって読みやすい文になっていくところは非常に芸が細かいな、と思った。
最後まで黒幕(?)を細かく描写せず、瀬尾さんの推理と関係者の証言だけのぼやけた人物像のままにしたのは毒があって良いと思った。
あと、無粋なツッコミですが、プテラノドンは恐竜じゃないです(笑)。
初読時の感想はこちら
9月24日読了。

2009年9月の読了本は、たったの5冊でした。
ここのところ読書ペースが下がってるなー。年間100冊という目標がちょっとやばくなってきてる......!

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2009年8月の読了本まとめ

2009年9月19日 18:29 2009年8月の読了本まとめ
宿命の囁き(上)
宿命の囁き(上)
マーセデス・ラッキー著。
『ヴァルデマール年代記』の『ヴァルデマールの風』三部作の第一部。
数年ぶりの再読。はじめて読んだときもそうだったけど、エルスペスのパートは楽しくすいすい読めるのに、<暗き風>のパートはどうも読み進めるのに時間がかかった。
序盤、タレ=エイドゥラスの生活とかを細かく描写する必要があるせいで、ストーリーがあまり進展しないせいなのか、<暗き風>がネガティブで読んでていらいらするせいなのか、著者の描く男性主人公に感情移入しにくいせいなのか......。全部かな。
一方のエルスペスのパートは、読みやすい代わりにこの上巻ではかなり薄っぺらい印象。
8月2日読了。
宿命の囁き(下)
宿命の囁き(下)
マーセデス・ラッキー著。
数年ぶりの再読。<もとめ>の過去や、シン=エイ=インとテイレドゥラスの成り立ちなど、シリーズ全体を通しての大きな謎が明かされるので、没頭して読めました。
上巻ではいまいち盛り上がりに欠けたストーリー展開も、下巻で様々な複線が綺麗に紐解かれて、読んでいて心地よい。
ただ、モーンライズとの決戦は、もうちょっと盛り上がって欲しかったかも。
とはいえ、三部作の第一部なので今後の展開に期待。この続きからは未読だったと思うので。
8月6日読了。
恐竜大紀行
恐竜大紀行
岸大武郎著。
週間少年ジャンプで、昔こんな学習マンガ的なのが連載されていたとは知らなかった。
恐竜を取り扱っているけど、時代によって諸説入り乱れて解釈の変わる、恐竜の生態の紹介とかがメインテーマではなく、生と死とか、食物連鎖とか、その辺の普遍的なものがテーマなのかなと思った。
絵が丁寧に書き込まれてて良かったです。
8月6日読了。
世界一なぞめいた日本の伝説・奇譚
世界一なぞめいた日本の伝説・奇譚
鳥遊まき著。
同著者の『世界一おもしろい日本神話の物語』がなかなかわかりやすくて良かったので、こちらも読んでみた。
『日本神話』の方が、一本の「歴史」の流れに沿ってまとめられていたのに対して、こちらは単に様々な伝説や説話をピックアップしてまとめただけなので、一貫性に欠けた印象。
でも、わかりやすく要約されているので、子供向けの入門的な位置付けとしては良いんじゃないでしょうか。
8月8日読了。
ナショナルジオグラフィック2009年8月号
ナショナルジオグラフィック2009年8月号
生物の擬態の特集が良かった。
いくら文章で○○という虫は□□という虫そっくりに擬態している、とか言われても想像力が追いつかないけど、鮮明な写真を一枚見せられれば大きな説得力があるので、写真の多いこの雑誌にはぴったりの企画だったのでは。
特にデコメハリアリに擬態するホソヘリカメムシの幼虫の酷似っぷりには衝撃を受けた。
8月10日読了。
恐竜の飼いかた教えます
恐竜の飼いかた教えます
ロバート・マッシュ著。
以前からミクロラプトルを飼いたいと思っていたので、非常に参考になりました。
キャットフードやドッグフードで飼育できるということがわかって一安心。
今度中国に旅行に行った時にでも、買って帰ろうと思います。
でも本書を読んでると、始祖鳥も飼いたくなってしまった。
広い家じゃないと飼えなさそうなので、ロンギスクアマを繁殖させて、羽毛を売ってお金を稼いで大きな家を買おうと思います。
8月13日読了。
失われし一族(上)
失われし一族(上)
マーセデス・ラッキー著。
『ヴァルデマール年代記』シリーズの『ヴァルデマールの風』三部作の第二部。
いいねいいね~。
エルスペス、スキッフ、暗き風、ナイアラ。四人の視点がめまぐるしく代わって物語が進んでいくけど、違和感なく楽しく読めた。
四人それぞれの若々しい悩みが、読んでて甘酸っぱい(笑)。
各登場人物の内面描写中心で、特に大きな事件的なものが何も起きていないので、下巻に期待。
あと、魔法の交点やら地脈やらを細かく描写してるけど、さっぱりイメージできなくて退屈なのだけが難点。
8月15日読了。
失われし一族(下)
失われし一族(下)
マーセデス・ラッキー著。
『ヴァルデマール年代記』シリーズの『ヴァルデマールの風』三部作の第二部。
下巻でようやくストーリーが動き出し、なかなかスピーディな展開。
ただ、さすがに主要キャラが増えすぎて、ちょっと収集つかなくなりつつあるんじゃなかろうか。
それぞれが魅力的な登場人物であるだけに、ちょっとずつまんべんなく掘り下げるより、もっと集中して掘り下げて欲しかったかもしれない。
<暁の炎>とトレ=ヴァレンの関係は、ちょっと唐突過ぎた気も。
相変わらず、決戦シーンはあっさりめ。
8月18日読了。
ウォーレスの人魚
ウォーレスの人魚
岩井俊二著。
人魚に関する設定の、科学的な部分のリアリティと、オカルト的な部分の荒唐無稽さのバランスが非常に良くて、前半は非常に面白かった。
妙に説得力のある人魚の設定の紹介が終わって、中盤から本格的にストーリーが進んでいくものの、終盤になればなるほど盛り上がりに欠けたまま終わってしまったのが残念。
随時現れる謎と、その謎の種明かし、という構造には惹き付けられて楽しかったのは確か。
8月22日読了。

2009年8月の読了本は、9冊でした。
一ヶ月に最低10冊は読みたかったんですが、ボリュームのある本が多いとなかなか難しいですね。

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2009年7月の読了本まとめ

2009年9月15日 20:01 2009年7月の読了本まとめ
ナショナルジオグラフィック2009年7月号
ナショナルジオグラフィック2009年7月号
今回は自分が興味のある分野の記事ばっかりだったので、読んでてめちゃくちゃ楽しかった。
恐竜、シロナガスクジラ、天体望遠鏡。どれも良かったけど、一番印象に残ったのは、アンコールの遺跡の写真と、雨季にタライで村を移動している少年の写真。
7月2日読了。
ワイルドライフ・マネジメント入門
ワイルドライフ・マネジメント入門
三浦慎悟著。
恥ずかしながら「ワイルドライフ・マネジメント」という言葉は本書ではじめて目にしました。
「絶滅危惧種をいかに保護するか」みたいなことかと思ったら、もっともっと奥が深かった。
普段、何の疑問もなく受け入れている、生物の個体数が、様々な工夫や試行錯誤と、数学的な理論によって導き出されている数字だったんだなぁ、と感動しました。
7月4日読了。
魔の罠の都
魔の罠の都
スティーブ・ジャクソン著。
数年ぶりに再読。ゲームブックの金字塔『ソーサリー』の第二巻。旧題『城塞都市カーレ』。
20数年前、生まれて初めて読んだ本格的なゲームブックが、これだった(何故二巻から......)。
それだけに、思い入れが凄く大きいので、久しぶりに読んでも、細かいイベントまでしっかり覚えてた。
凄まじく殺伐とした街の雰囲気が、とにかく大好き。
難易度も一巻と比較して、格段に上がってますね。
クアガ(クーガ)の神殿での例のデストラップは、新訳版じゃないと理解不能。
7月4日読了。
1日3分!ケータイで月10万円稼ぐ方法
1日3分!ケータイで月10万円稼ぐ方法
基本、PCのメルマガと変わらないですかね。
リアル店舗のケータイメルマガのノウハウが読みたかったのに、何故かこんなの読んでた。
かなりのミスマッチっぷり。
7月5日読了。
ぐるぐる猿と歌う鳥
ぐるぐる猿と歌う鳥
加納朋子著。
凄く面白かった。
ミステリーランドの作品は、子供向けっていう名目はあるけど、大人が読んでも普通に楽しめるのが多いよね。
加納さんらしく、連作短編集的な構成の中に、一本大きな謎が、しっかりした背骨のように通っていて、綺麗にまとまっていた。
主人公やパック、あやをはじめ、登場人物も非常に魅力的でした。
7月5日読了。
恐竜vsほ乳類
恐竜vsほ乳類
三畳紀~白亜紀にかけての、恐竜と哺乳類の進化の歴史を、わかりやすくまとめた本。
比較的新しい情報も沢山載っていたし、CGによる再現図も豊富で、読んでいてわかりやすかったし、楽しかった。
7月9日読了。
天翔の矢
天翔の矢
マーセデス・ラッキー著。
ヴァルデマール年代記シリーズの『ヴァルデマールの使者』三部作三作目。
自分の精神的な状態に拠るところが大きいんだろうけど、なんかめちゃくちゃ感動した。
この三部作は、一巻・二巻がどうも盛り上がりに欠けると思っていたけど、作者が各巻の盛り上がりよりも、三巻でクライマックスを迎えるように伏線を張り巡らせることの方を重視した結果だったんだな。
しかし前半のダークは情けなすぎる......(笑)。
7月12日読了。
鼻行類
鼻行類
ハラルト・シュテュンプケ著。
何年も前に本書の存在を知って以来、ずっと読みたいと思っていたのがようやく叶いました。
が、期待が大きすぎたのかな......。思ったほど楽しめなかった。
解剖学的な専門用語が多くて、とっつきにくかったのかもしれない。
とは言え、バリエーション豊富な鼻行類の動物たちは魅力に溢れていてニヤニヤできた。
一部、さすがに悪ノリし過ぎじゃね?と感じる部分もあったけど、それも含めて本書の魅力だと思う。
7月17日読了。
七匹の大蛇
七匹の大蛇
スティーブ・ジャクソン著。
数年ぶりの再読。ゲームブックの金字塔『ソーサリー』の第三巻。
ボスである七匹の大蛇を、ゴールに辿り着くまでに何匹始末できるか、というゲーム要素が非常に魅力的な作品。
七匹全部に会うためには通らない、いわゆる外れルートにも、色々と面白いイベントがあって凝っている。
この新訳版は、基本的には好き(「記述」と「奇術」のジョークの訳なんかは拍手もの)だけど、「アルビル・マダルビル」だけは頂けないと思う。
あと、巻末のベニー松山さんの解説が熱い。
7月18日読了。
昆虫探偵
昆虫探偵
鳥飼否宇著。
目覚めるとゴキブリになっていた男が主人公、というカフカの『変身』を思わせる冒頭からはじまる、昆虫界のミステリ。
普通のミステリなら緻密なトリックの解明が真相に繋がる、みたいな感じだけど、本作ではその代わりに、様々な昆虫の意外な生態が事件の真相へと導いてくれる。
まともに推理小説として読むよりも、ストーリー仕立てで楽しく昆虫の生態が学べる本、という読み方をした方が楽しめると思う。
個人的には擬態の話が一番面白かった。
7月21日読了。
運命の剣(上)
運命の剣(上)
マーセデス・ラッキー著。
『ヴァルデマール年代記』の邦訳第四弾。数年ぶりの再読。
改めて読むとこのケロウィンの物語は、タリアのシリーズからはじまる使者とヴァルデマール国の物語の流れと、タルマとケスリーのシリーズから始まる<もとめ>やシン=エイ=イン関連の物語の流れを合流させる重要なポイントなんだな、としみじみ思った。
というかやっぱりタルマとケスリーの二人はこのシリーズの登場人物の中で群を抜いて魅力的だなぁ。
あと、ケロウィンの旅立ちのきっかけが、タルマのそれと酷似していることと、ケロウィンの最初の冒険が、ケスリーの娘ジャドリーのそれと何となく似ているところが興味深い。
7月26日読了。
運命の剣(下)
運命の剣(下)
マーセデス・ラッキー著。
『ヴァルデマール年代記』の邦訳第四弾。数年ぶりの再読。
一人前になったケロウィンの活躍は、読んでいて純粋に心地良い。
タリアのシリーズを読んでから改めて本書を読むと、終盤の展開にはニヤニヤしっぱなしですね。
ただ、終盤のダレンの能力については、もうちょっと事前に伏線があった方が良かった気がする。あまりにも唐突過ぎて、ご都合主義を感じた。
<使者>ケロウィンの活躍も読んでみたいなー。
7月27日読了。
2ちゃんねるはなぜ潰れないのか?
2ちゃんねるはなぜ潰れないのか?
西村博之著。
もう二年前の本かー。
ひろゆきさんは同世代だけど、さすがに見えてる世界が違うな。
とは言え、二年経った今となっては、そんなに尖ったことは言ってなかったんだなぁという印象。
7月28日読了。
テレビで売り上げ100倍にする私の方法
テレビで売り上げ100倍にする私の方法
野呂エイシロウ著。
web屋をやってると、ついつい「PR=web媒体」という考えに固執してしまいがちになってしまうけど、本書を読んで、「TVも意外と気軽に活用できる媒体かもしれない」と、ちょっと思えた。
あと、この著者は頭が良い人だなぁ、と。
ビジネス書で、これだけ巧みに伏線を張って、わかりやすく、かつ緻密に構築された書籍はあんまり読んだことがない(自分のもともとのビジネス書の読書量が少ないってのもあるかもしれないけど)。
7月28日読了。

というわけで、2009年7月の読書数は14冊でした。

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2009年6月の読了本まとめ

2009年9月12日 19:44 2009年6月の読了本まとめ
アフターマン
アフターマン
ドゥーガル・ディクソン著。
数年ぶりに何度目かの再読。
人類が滅亡した後、5000万年後の地球にはどんな生物が暮らしているのか、という if を本気で考察した本。
何度読んでも楽しいけど、生物の進化について、ある程度予備知識を持ってから読むと、さらに面白かった。
ペンギンから進化したクジラっぽいやつとか、コウモリの島とかが尖ってて好き。
正にサイエンスフィクション!
6月1日読了。
アマゾン・ドット・コムの光と影
アマゾン・ドット・コムの光と影
横田増生著。
非常に読みやすく、一気に読了しました。
4年前の本なので、ちょっと古いものの、物流の視点からアマゾンを分析する内容は、Web屋の僕には新鮮でした。
「階層化する労働現場」に関する筆者の危惧は、2009年現在、凄い勢いで一般常識化されていますね。
6月2日読了。
ナショナルジオグラフィック2009年6月号
ナショナルジオグラフィック2009年6月号
河に棲むピンクのイルカって、なんか良いな。
あと、アラブ系キリスト教徒の記事も良かった。
洞窟探検の記事は、なんか尻切れトンボな感じ。
6月3日読了。
7~モールモースの騎兵隊~オフィシャルガイドブック
7~モールモースの騎兵隊~オフィシャルガイドブック
俺、今度こそ『アルメセラ年代記』1000年目指すんだ......。
というか、ゲームの攻略本なんであんまり語ることがないです(笑)。
6月4日読了。
宿縁の矢
宿縁の矢
マーセデス・ラッキー著。
『ヴァルデマール年代記』シリーズの『ヴァルデマールの使者』三部作の二作目。
タルマとケスリーのシリーズが、比較的オーソドックスな冒険物であるのに対して、このシリーズは、登場人物の(というか主人公タリアの)内面に深く入り込む、挫折と成長のストーリーなんだな、という印象。
積雪で孤立したシーンの何とも言えないストレスと、その後の解放感の対比が心地よかった。
6月7日読了。
狐火の家
狐火の家
貴志祐介著。
『硝子のハンマー』の探偵コンビによる、密室物連作短編集。
この探偵コンビはなかなか魅力的なので、続編が出たのは嬉しいです。
読みやすくて、一気に読了。
特に表題作の『狐火の家』は、ところどころに散りばめられた不気味なメタファが秀逸。
『黒い牙』のトリックは、さすがに「ねーよwww」と思ったけど(笑)。
ラストの『犬のみぞ知る』は、何と言うか、バカバカしさが『逆転裁判』みたいだった。
6月7日読了。
アイズ
アイズ
鈴木光司著。
ホラー短編集。
どの作品も、どうにも釈然としない不気味な余韻を残して終わる物語......を意図して書かれているんだろうな、とは思った。
ただ、収録されている全ての作品でそれが成功しているようには見えなかった。
怪談的な余韻というよりは、消化不良だったり意味不明だったりするオチが目立った。
ちょっともったいないなー、と思う。
6月8日読了。
世界一おもしろい日本神話の物語
世界一おもしろい日本神話の物語
鳥遊まき著。
古事記の内容を、わかりやすく要約した本。
国生みからヤマトタケルまでの流れを、あっさりまとめて読めたのが良かった。
小学校中学年くらいの子に読ませたらちょうど良いんじゃないかな。
6月9日読了。
天使と悪魔(上)
天使と悪魔(上)
ダン・ブラウン著。
『ダ・ヴィンチ・コード』より前に書かれた作品だったんですね。
本作も同様に、ラングトンが事件に巻き込まれたまま、スピーディに明かされていく様々な謎。
読んでて単純に楽しいですね。
「宗教vs科学」っていうテーマは、色々と考えさせられる。
6月10日読了。
天使と悪魔(中)
天使と悪魔(中)
ダン・ブラウン著。
上巻から展開がますますスピーディになり、壮大なオリエンテーリングに突入。
カメルレンゴがどんどん男前になっていくなー。
そろそろ怪しい人物が絞られてきた感じ。
下巻が楽しみ。
6月11日読了。
天使と悪魔(下)
天使と悪魔(下)
ダン・ブラウン著。
『ダ・ヴィンチ・コード』より面白かった。
ヤヌスの正体については、ストーリー展開が『ダ・ヴィンチ・コード』と酷似しているせいで、逆に騙されてしまった感じ。
非常に上質なエンターテイメント作品でした。
6月11日読了。
火吹山の魔法使い
火吹山の魔法使い
スティーブ・ジャクソン イアン・リビングストン著。
20年以上ぶりに読んだ、ゲームブックの元祖。『ファイティングファンタジー』シリーズの記念すべき第一巻の復刊版。
内容を全然覚えてなかったので、普通に楽しんでプレイできた。
前半の、後戻り不可な一方向型迷路と、後半の双方向マップのダンジョン。ラストのパラグラフジャンプ等、この作品の後に出たゲームブックのシステムの原型はもう既にほとんどここに詰め込まれていたんだなぁ。
あと、意外と文章は淡々としていた。
6月18日読了。
フューチャー・イズ・ワイルド
フューチャー・イズ・ワイルド
ドゥーガル・ディクソン著。
数年ぶりの再読。
500万年後、1億年後、2億年後に、生物がどんな進化を遂げているのかを考察した楽しい本。
同じコンセプトの『アフターマン』が、5000万年後の時代に絞って考察していたのに対し、こちらは三つの時代に渡っているために、それぞれの時代についての考察がちょっと物足りなかった印象。
あと、脊椎動物があんまり活躍していないのが、脊椎動物の自分としてはちょっと残念だった(笑)。
とはいえ、非常にワクワクできる良い本でした。
6月20日読了。
プレデター 猛獣と捕食者
プレデター 猛獣と捕食者
ジョン・セイデンスティッカー著。
捕食動物(一部食虫植物とかも含む)にフォーカスを当てた図鑑。
イラストや写真はめちゃくちゃ綺麗だった。
ただ、文章があまりにも直訳過ぎて、ちょっと酷かった。明らかにプロの翻訳家による訳じゃないだろ、これ......。
6月21日読了。
バルサスの要塞
バルサスの要塞
スティーブ・ジャクソン著。
20数年ぶりに読んだ『火吹山の魔法使い』に続く『ファイティングファンタジー』シリーズ第二弾のゲームブック。
前作以上に内容を全く覚えていなかったので、ほとんど初読みたいな感じで楽しく遊べました。
前作と比較して、マッピングがしにくかった。
その反面、バルサスの砦に住む敵それぞれに、生活感がにじみ出てて良かった。
魔法のシステムは、同作者の『ソーサリー』と比較すると、やっぱり実験段階かなぁ、という印象。
訳者の浅羽さんが、本作では「monster」を「妖怪」と訳したのは、どういう意図だったのかが気になります。
6月22日読了。
新世界より(上)
新世界より(上)
貴志祐介著。
貴志さん、まさかのファンタジー。あるいはSF。
主人公の手記を読んでると、最初は普通に現代日本っぽい世界かと思ってたら、だんだん「あれ?なんか違う?」って感じになっていくので、先が気になってどんどん読み進められた。
学校での生活の描写が多くて、なんか日本版ハリポタみたいな感じ。続きが楽しみです。
あと、関係ないけど、やっぱり貴志さんには一度ゲームブックを書いてみて欲しい。と、『クリムゾンの迷宮』を読んだときぶりに思った。
6月22日読了。
新世界より(下)
新世界より(下)
貴志祐介著。
生態系を細かく設定しているのが、薀蓄好きの貴志さんらしくて良かった。
最後、気がつくと人間よりバケネズミに感情移入してしまって、小野不由美さんの『屍鬼』とちょっと重なった。
とにかく面白かった。
ただ、主人公の手記という体裁を取っている都合上(そして序盤の記述から)早季と覚が最後まで生き残ることが自明だったのがもったいなかった。
反面、千年後と現代の日本の世界観の相違・対比を地の文で表すには「千年前の日本を知識として知っている人間による手記」という体裁はベストだったと思うので難しいところ。
6月23日読了。
重力ピエロ
重力ピエロ
伊坂幸太郎著。
伊坂幸太郎さんの作品ははじめて読んだけど、独特な言い回しの台詞が多い人ですね。
それが軽快で心地良いと思うときもあれば、何と言うか「頑張ってお洒落な台詞を考えてます」感がしてうんざりすることもあり......。
自分でもこういうのが好きなのかどうか判断し難い。
ストーリーは、意外性はあんまりないけど綺麗にまとまってたなぁ、という印象。
6月25日読了。
ゲームの名は誘拐
ゲームの名は誘拐
東野圭吾著。
珍しく、映画を先に観た作品。
オーソドックスな倒叙物のミステリかと思いきや、終盤の見事などんでん返しで口あんぐり。
というのを、原作の小説で最初に味わいたかったなぁ。もったいない。
東野圭吾さんの小説ははじめて読みましたが、非常に読みやすく、完成度の高い作品だな、と思いました。
映画より面白かった。
6月25日読了。
チョコレートナイト
チョコレートナイト
鈴木直人著。
数年ぶりに再読。
ゲームブック界の巨匠、鈴木直人さんが書いた、初心者向けのゲームブック。
初心者向けとはいえ、かなり緻密に設計されていて、凄く面白い。
ただ、色んな情報を全部記号で処理するのは、逆に初心者にはキャラの状態が想像しづらくてハードル高いんじゃないか、ともちょっと思う。
6月27日読了。
シャムタンティの丘を越えて
シャムタンティの丘を越えて
スティーブ・ジャクソン著。
数年ぶりの再読。ゲームブックの金字塔『ソーサリー』シリーズ第一巻。旧題『魔法使いの丘』の新訳版。
タイトルは新訳版の方が好き。原題に近いし。
今作単体としては、ゴールに至る唯一の最適ルートを探す、という一般的なゲームブックの遊び方より、難易度が低いので何度も遊んで、ゴールに至る色んなルートを楽しむ方が向いてるかも。旅気分が味わえます。
『ソーサリー』を読んでると「ああ、ゲームブックだなぁ」としみじみ思います。
自分の中ではゲームブックの原体験なんだろうな。
6月28日読了。
ハダカデバネズミ
ハダカデバネズミ
吉田重人 岡ノ谷一夫著。
真社会性の脊椎動物という、理解の範疇を超えた不思議な生き物、ハダカデバネズミについて、わかりやすく解説した本。
さすがにアリ等の社会性昆虫とは、微妙に仕組みが違うんですね。
凄く興味深い生き物だと思いました。
あと、生態の紹介・解説だけでなく、実際にハダカデバネズミを研究されている方達の、様々な研究の様子や飼育上の苦労話とかもあって、とても面白かった。
しかしこういう生態だと、ほんとにコロニー内の各固体の遺伝子はほとんど同一になるな。
大きな環境の変化があったら真っ先に絶滅しそうなのが悲しい......。
6月28日読了。
名探偵の掟
名探偵の掟
東野圭吾著。
深夜にやってたドラマを見て「TVのドラマでこんなメタミステリやるとか凄いな!」と思って興味を持ったのがきっかけで、原作を読むことに。
要はミステリをメタな視点から見たら、コメディになる、という話。
たまにはこういうのも良いかな~。
ただ、短編二、三作ならいいけど、さすがに10作以上あると、くどい(笑)。
6月28日読了。
新恐竜
新恐竜
ドゥーガル・ディクソン著。
もし6500万年前に、恐竜等の爬虫類達が絶滅していなかったら、という仮定の上に考察された、現代の博物誌。
同作者の『アフターマン』と非常に似た感じの体裁で、非常に楽しいです。
ただ『アフターマン』ほど読んでてワクワクや驚きがなかった。
多分、現代に生きる自分から見て、6500万年前に絶滅した恐竜達自体が『アフターマン』の未来生物と同様、不思議と驚きに溢れる生物だから。
そんな恐竜達と『新恐竜』を比較してもギャップに驚きがないんだろうな。
現代の哺乳類の生態をそのまま爬虫類に置き換えただけの生物とかも結構あったし。
6月29日読了。
ななつのこ
ななつのこ
加納朋子著。
数年ぶりの再読。
作品全体を通して、優しい空気が漂っている、連作短編ミステリ。
各短編それぞれも、それと指摘されないと謎と気づけないようなちょっとした謎を、小気味良く謎であると指摘し、解決してくれる面白い作品群ではある。
けど単なる短編集ではなく、全体として一つのストーリーとなるよう、緻密に複線がちりばめられていて、それが繋がるラストが快感。
個人的に一番好きなのは『白いタンポポ』。
あと、無粋なツッコミですが、ブロントサウルスは首長竜じゃないです(笑)。
初読時の感想はこちら
6月30日読了。
ななつのこものがたり
ななつのこものがたり
加納朋子著。
数年ぶりの再読。
『ななつのこ』を読んだら、こっちも無性に読みたくなったので、本棚から引っ張り出してきました。
はじめて読んだとき、『ななつのこ』の作中作そのものかと思っていたら、そういうわけではなくて意外な裏がありそうで、ニヤリとしてしまいました。
とりあえず、この本の一番の見所は、菊池健さんの、優しくて綺麗なイラストが沢山あるところかと。めっちゃ癒されます。
6月30日読了。

というわけで、2009年6月に読んだ本は、26冊でした。
この月の読書量ハンパねぇな。

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2009年5月の読了本まとめ

2009年9月10日 22:14 2009年5月の読了本まとめ
誓いのとき
誓いのとき
マーセデス・ラッキー著。
ヴァルデマール年代記の邦訳シリーズ三作目。
数年ぶりに何度目かの再読。『女神の誓い』時代から『裁きの門』以後の時代までに渡る、タルマとケスリーの短編集。
どの話も完成度が高くて面白いけど、最後のおまけ『竜の嘆き』は正直微妙だったかな。
この作者はキャラクターを魅力的に描くのが巧いなぁ、と改めて思う作品。
5月4日読了。
殺人ウイルスの謎に迫る!
殺人ウイルスの謎に迫る!
畑中正一著。
ちょうど神戸でインフルエンザ騒ぎが凄かったので読んでみた。
が、フレンドリーで読みやすい文体と、専門用語の羅列のギャップについていけなかった。自分にはこの本を読むための、ウイルス関係の基礎知識が全然足りてなかったみたい。
これだけ内容が頭に入ってこなかった本も珍しい。
5月8日読了。
硝子のハンマー
硝子のハンマー
貴志祐介著。
やっぱり貴志さんの小説は面白い。一気に読みました。一粒で二度美味しい本格ミステリ。
正統派ミステリと、倒叙物の両方が楽しめます。
薀蓄の披露も相変わらず、読んでて楽しい。
5月9日読了。
半身
半身
サラ・ウォーターズ著。
この著者の小説ははじめて読んだけど、面白かった。
オカルトとミステリーの間を行ったり来たりする感覚が良かった。
ラストは、期待通りに期待を裏切ってくれて(変な言葉ですが)、ある意味ほっとした、かな。
100年前のイギリス、女囚を捕らえる監獄、という独特の空気が伝わる文章は絶妙。
5月15日読了。
ツレがうつになりまして。
ツレがうつになりまして。
細川貂々著。
めちゃくちゃ読みやすいな。
深刻なこともあっさり描写していて、凄いなーと思った。
5月15日読了。
ナショナルジオグラフィック2009年5月号
ナショナルジオグラフィック2009年5月号
マンモスの特集、良かった。
クローン技術とか、夢があるけど現実との兼ね合いが難しいですね。
屋上緑化の記事も面白かった。
あと、シャングリラって実在の地名だったんですね。しかも後付けとは。
5月16日読了。
涼宮ハルヒの憂鬱
涼宮ハルヒの憂鬱
谷川流著。
アニメは見たけど原作は初読。
ストーリーを知ってるから、というのもあるけど、凄まじくあっさり読めた。
よくある学園物かと思いきや、実は......という驚きを、原作でなくアニメで知ってしまったのはもったいなかったかも。
5月16日読了。
ハンガリーを知るための47章
ハンガリーを知るための47章
羽場久美子編著。
ハンガリーの歴史とかを手っ取り早く知るのには良かった。
ただ、章毎に筆者が違うので、読みやすい文体の章と、めちゃくちゃ読みにくい文体の章が混在していたのが難点。
特に序盤の章が読みやすいので、その後とのギャップが酷い。
5月22日読了。
いつか僕もアリの巣に
いつか僕もアリの巣に
大河原恭祐著。
アリの生態について、非常にわかりやすく紹介している本。
凄く読みやすくて、楽しかった。
ただ、ちょっとアリを擬人化しすぎていて、余計な誤解が生じそうな箇所も。
わかりやすくするためには、仕方ないのかな。
筆者のアリに対する愛が伝わってくる良い本でした。
5月22日読了。
地球の歩き方 ハンガリー 2008~2009
地球の歩き方 ハンガリー 2008~2009
非常にお世話になりました。
5月22日読了。
ハンガリー民話集
ハンガリー民話集
オルトゥタイ編。
やっぱり日本とは文化が違うんだなぁ、と思いつつ、興味深く読めました。
けっこうドロドロした話が多いですね。
浮気・不倫・未亡人がよく出てきた(⇒あと再婚して幸せに、というパターンも多い)のが印象的。
5月26日読了。
女王の矢
女王の矢
マーセデス・ラッキー著。
ヴァルデマール年代記シリーズの「ヴァルデマールの使者」三部作一作目。
東京創元社から出てる方のシリーズしか読んでなかったので、タリアの生い立ちや、エルスペスの幼少期を知れたのは、純粋に嬉しかった。
ストーリーとしては、ちょっと起伏に欠けるかな。
壮大な物語の序章、という感じ。
いわゆるファンタジーな学園物なので、ハリポタっぽい印象を受けた。
5月29日読了。

というわけで、2009年5月に読んだ本は全部で12冊でした。

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2009年4月の読了本まとめ

2009年9月 8日 23:40 2009年4月の読了本まとめ

読んだ本の感想を全部ブログ記事にしていこうと思っていたけど、どう考えてもペース的に無理なので、読書メーターに書いた簡単な感想を、こっちにまとめていくことにした。

というわけで、2009年4月に読んだ本のまとめ。

盲目の時計職人
盲目の時計職人
リチャード・ドーキンス著。
自然淘汰について、これでもか、というくらい丁寧に解説した本。
特に前半1~4章は、目から鱗の連続でめちゃくちゃ面白かった。
詳細な感想はこちら
4月18日読了。
ナショナルジオグラフィック 2009年4月号
ナショナルジオグラフィック 2009年4月号
オーストラリアの渇水は全然知らなかった。
ハトシェプストの記事とカエルツボカビ症の記事は、もうちょっとつっこんだ内容が欲しかったかな。
4月19日読了。
女神の誓い
女神の誓い
マーセデス・ラッキー著。
数年ぶりに何度目かの再読。『ヴァルデマール年代記』シリーズの邦訳第一作目。
やっぱり面白いな~。
久しぶりに読むと、序盤のタルマとケスリーの初々しさが、なんだか凄く新鮮に感じた。
連作の短編集的な構成の、ファンタジーの名作。
4月26日読了。
ワンダフル・ライフ
ワンダフル・ライフ
スティーブン・ジェイ・グールド著。
カンブリア紀の多様な生物は本当に面白いな。
生物の進化に関する、よくありがちな誤解をわかりやすく解説してくれる。
詳細な感想はこちら
4月26日読了。
裁きの門
裁きの門
マーセデス・ラッキー著。
数年ぶりに何度目かの再読。『ヴァルデマール年代記』シリーズの邦訳第二作目。
やっぱりこのシリーズは、タルマとケスリーの物語が一番好きだな。
前作に比べて、一冊で一つの物語として、綺麗にまとまっているのも良い。
4月30日読了。

というわけで、2009年4月に読んだ本は、全部で5冊でした。

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