書誌データAPI比較(ISBN対応):openBD / Google Books / 国立国会図書館の特徴と選び方
作成日:2025.11.05
ISBNをキーに書誌情報を取得できる主要API(openBD、Google Books、国立国会図書館NDLサーチ)を比較し、対応範囲やレスポンス形式、利用制限、実運用での使い分けポイントを整理しました。
自分用の読書メモアプリを作っていて、ISBNから、書籍の情報を取得できるAPIを提供しているサービスを比較検討したので、まとめておきます。
前提
- APIにISBNを渡すと、書籍の情報が返ってくること
- 無料で利用できること(有料プランがあっても良いが、無料枠があること)
- レスポンスがJSONやXMLで取得できること
- 日本で出版されている書籍に対応していること
- タイトル、著者、出版社、訳者(翻訳書の場合)、書影、出版日が取得できること
比較してみて、良さそうだったサービス
openBD API
カーリル・版元ドットコムが提供しているオープンな書籍情報APIです。無料ですが、本の販促・紹介目的に限り利用可能。
- 公式ドキュメント
- openBD | 書誌情報・書影を自由に
- APIエンドポイント例
- https://api.openbd.jp/v1/get?isbn=9784042915010
- レスポンス形式
- JSON ( スキーマ )
- 特徴
- 大量アクセスに対応した、全件取得やデータ同期を推奨するAPI設計。日本の書籍情報に特化。
Google Books API
Googleが提供する書籍情報APIです。無料で利用でき、世界中の書籍情報に対応しています。APIキーの取得が必要ですが、書籍情報の取得だけならAPIキーなしで利用可能。
- 公式ドキュメント
- Google Books APIs | Google for Developers
- APIエンドポイント例
- https://www.googleapis.com/books/v1/volumes?q=isbn:9784042915010
- レスポンス形式
- JSON ( リファレンス )
- 特徴
- Googleの豊富なデータベースを活用可能。国際的な書籍情報にも対応。
国立国会図書館サーチ(NDLサーチ)API
国立国会図書館が提供する書籍情報APIです。無料で利用でき、日本の書籍情報に特化しています。営利目的での利用の場合、利用申請が必要。
- 公式ドキュメント
- 17. APIのご利用について | NDLサーチ | 国立国会図書館
- APIエンドポイント例
- https://ndlsearch.ndl.go.jp/api/opensearch?isbn=9784042915010
- レスポンス形式
- XML ( リファレンス )
- 特徴
- 国立国会図書館の信頼性の高いデータソースを利用可能。日本の書籍情報に特化。
まとめ
今回比較した中では、特に openBD API が日本の書籍情報に特化しており、無料で利用できる点で非常に魅力的でした。大量アクセスにも対応しているため、将来的にアプリの規模を拡張する可能性がある場合にも適しています。
ただし、当然ながら用途や必要なデータによって最適なAPIは異なるため、各サービスのドキュメントを確認し、自分のニーズに最も合ったものを選択することをお勧めします。
例えば、Amazon でのアフィリエイト目的であれば、Amazon Product Advertising API が最適だと思いますが、利用規約や制限事項に注意が必要です。
奈良市を拠点に、26年以上の経験を持つフリーランスWebエンジニア、阿部辰也です。
これまで、ECサイトのバックエンド開発や業務効率化システム、公共施設の予約システムなど、多彩なプロジェクトを手がけ、企業様や制作会社様のパートナーとして信頼を築いてまいりました。
【制作会社・企業様向けサポート】
Webシステムの開発やサイト改善でお困りの際は、どうぞお気軽にご相談ください。小さな疑問から大規模プロジェクトまで、最適なご提案を心を込めてさせていただきます。
ぜひ、プロフィールやWeb制作会社様向け業務案内、一般企業様向け業務案内もご覧くださいね。